<こひつじかい>子ども流鏑馬

2016年1月21日 / 未分類

 1月7日、七草粥をいただいた子ども達は子ども流鏑馬を体験するために六郷神社へ向かいました。六郷神社の流鏑馬は、毎年1月7日に男児の開運・健康・出生を祈願する行事として行われています。社前に設けられた「八方白眼」(はっぽうにらみ)という幕の前の正方形の杉板の的に向けて、裃を身に纏った12歳以下の男児が、神社の方の介添えで木馬にまたがり鏑矢(かぶらや)を射るというものです。 

 自分たちの順番になるまで、先に流鏑馬をやっている人達の絵を描き始めました。いつものように地べたに座り込み、黙々と絵を描き始めましたが、そこは幕が張られた内側・・・木馬が目の前を通っていきます。本当は幕の外側にいなければならないことを子ども達もわかっているのですが、それでは子ども達の目線にちょうど幕がかかってしまい、周りを観察して絵を描く事ができません。それで「おこられちゃうかなあ?」と気にしつつ、そおっと幕の内側へ移動して描き始めたのでした。お行儀良く描いていたためか、おこられることなく周りの方々に微笑ましいという視線で見守られているようでした。限られた空間で一同が流鏑馬に注目しているなか、木馬の通路のすぐそばで子ども達がお絵描きをしているのですから、みんな子ども達のことが気になります。絵をのぞいて「うまく描けているね」と声をかけてくださる方もいらっしゃり、子ども達も少し得意気でした。

 お衣装に着替える時間になりました。3歳から6歳までの子ども達が、子ども用のサイズという他はすべて本物と同じお衣装を身に着けます。本物の鹿の皮を腰のところに付けるなど、普段着ているものより重い衣装ですが、1人ずつ着付けてくださる方の指示に従いスムーズにお着替えができました。着替え終わると順番に並び、一メートルほどある矢を持って木馬にまたがり、「やーっ!」という掛け声とともに的を射ります。並んでいるときからずっと真剣な表情で、すっと背筋が伸びているようでした。去年も参加したときはお衣装を着るのを嫌がっていた子も、今年は立派に参加できました。毎年同じ日に行事があると、この一年での成長をまざまざと感じ取ることが出来ます。

 女の子達は流鏑馬に参加することはできませんが、男の子達を応援します。なかには「わたしもやってみたい!」という女の子もいました。立派に参加する姿は流鏑馬をした後も続きます。先に終わった子はみんなが終わるまで応援してきちんと待っています。新一年生が取りを務めます。きりりとした、堂々とした姿です。新一年生へと、新しいステージに意気揚々と向かう様子はほんとうに立派でした。先ほどの小さな子の一年の成長とはまた別の、年長さんをしめくくるこの一年を感じました。

 最後に神社の方もご一緒にみんなで記念撮影をしました。着替え終わってからはおやつタイムです。12月にみかん狩りをしたときのみかんや、りんごなどをたくさん食べました。みんなで一仕事終えた達成感や安堵感からか、もりもり食べていました。するとちょうど神社の方が木馬をしまうところでした。その様子をみて子ども達は「また来年ね、バイバイ!」と手をふっていました。

 穏やかな冬晴れのなか、たくさんの方々にお世話になり無事に子ども流鏑馬を行うことができました。今年一年子ども達は元気に頑張れるに違いない!と、とても前向きな気持ちになれる清々しい一日となりました。

<こひつじかい>2016年2月の予定

2016年1月21日 / 未分類

こひつじかいの2016年2月のご案内を致します。
皆さまのご参加をお待ちしております。
※定員になり次第、締め切らせていただきます。

≪遠足≫
★冬探し遠足<好評にて終了いたしました。>
日時:2月14日(日) 9:00〜15:00
対象:年少以上
定員:20名
場所:冬探し遠足
詳細はこちら⇒冬探し遠足のお知らせ

※各遠足の詳細・お申込みに関しましては、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

<こひつじかい>春の七草

2016年1月20日 / 未分類

 七草粥をいただく習わしの1月7日、こひつじかいでも皆で美味しくいただくことが恒例となっています。まずはお絵描きです。キンダークラスから新一年生クラスまでの子ども達が、4つのグループに分かれて七草のうち1~2種類ずつを描いていきます。「あれ?ちっちゃな大根みたい」「今度はどんな葉っぱかな?」という声が聞こえてきます。特に5種類の葉物を見分けるには、しっかりと観察しなければなりません。緑といっても少しずつ色が違ったり、根の部分に特徴を見つけたり、子ども達なりに工夫をして描き分けていました。七草すべてを描き終えたときには、そのページをそのまま絵葉書やポスターにして飾りたいと思えるような、配置の良さや生き生きとした葉物の様子が見て取れました。この日に七草粥をいただくには昔からの意味がありますが、子ども達の絵を見ると、それとは別に、新春に青々とした緑の葉物をいただくことは、目にも清々しく鮮やかな恵みをいただける良さもあるのだと感じました。

 七草を描き終えると、次にお粥を作るときに必要な土鍋を描きました。大きくて、ぽってりとしていて、なんだか重そうで、温かみのあるような・・・そんな様子が伝わってくるような土鍋の絵がたくさん仕上がりました。

 次はひとグループずつ七草を切っていきます。包丁を使うには注意が必要ですね。包丁を持っていない方の手は「猫の手」がお約束です。葉物を切る時と根菜を切る時では感触が違います。切っていくうちに葉が小さくなると、切り方を変えてみましょう。猫の手だったほうの手を包丁の上側に添え、小さくなった葉をまとめたところを上からトントントンと切ると、何だかお台所から聞こえてくる音みたい。ちょっとお母様の真似ができたみたいでうれしくなります。それから、七草を切っていくうちに香りがたってきたようです。独特の青物の香り、子ども達は好きでしょうか?

 七草を切る順番を待っているグループは、かるた遊びをしていました。遊びが盛り上がるにつれ、はやる気持ちが手に現れます。先生がかるたを読み終えるまでは、みんな手を頭の上にのせているというルールにします。みんなで楽しく遊ぶためにはルールを守ることが大切ですね。今は様々なゲームがありますが、昔ながらのかるた遊びの良さを改めて感じます。ご親戚など人が集まる機会の多いお正月に、大人も子どもも一緒にかるたを楽しめたら、きっと子ども達の幸せな記憶に残ることでしょう。

 さて、そろそろお腹が空いてきました。みんなで刻んだ七草をお粥に入れていただきましょう!お稽古場には大きな土鍋2つに、おいしそうなお粥が炊けています。テーブルは金や赤い色遣いでとても素敵にセッティングされています。みんなが座る椅子は、こひつじかいの中でもとっても小さなお友達が二人でお手伝いし、運んでくれたのですよ。よいしょよいしょと運ぶ姿はかわいらしくも誇らしげにも見えました。小さくてもできることは色々あります。お手伝いって楽しいな、ありがとうって言われてうれしいな、という気持ちを育ててあげたいと思います。

 秋にみんなで収穫したお米で作った、白くてぴかぴかしていてとってもきれいなお粥の中に、子ども達が少しずつ、刻んだ七草を入れていきます。白いお粥に緑が加わり、本当においしそうです。はやくいただきたいところですが、ここで少しお勉強です。先生が「春の七草、7種類言える人?」とおっしゃると「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ春の七草!」と元気な答えがかえってきます。なぜ今日七草をいただくかという質問にも「お正月で疲れた胃を休ませる」といった答えが聞こえてきました。昔から日本人が大切にしてきたお正月の風習は、地域やご家庭によって様々ですが、生活の知恵や日本の文化がつまっています。便利なものであふれている今の時代だからこそ、子ども達に伝えていきたいと考えています。本屋さんに行ってみると、美しい挿絵を交えてお正月の習わしなどを紹介している本を見かけますので、ご家庭に取り入れられても良いかもしれません。知識を得るだけでなく、子どもらしい発想の楽しい会話もうまれることでしょう。

 おまたせしました、「いただきます!」と元気にご挨拶して子ども達がおいしそうに七草粥をいただきます。あっという間にお椀を空にして、お代わりをする子が続出します。大きな土鍋で作ったお粥はあっという間に空になってしまいました。

 とてもシンプルなお粥を本当においしそうに食べる子ども達をみて、明るい新年の幕開けを感じました。様々な活動のなかでは、うまくできなくて泣いてしまうことがあるかもしれません。それでも諦めずに努力し続ける頑張る力が、きっとこの子ども達にはしっかりと備わっていることでしょう。

 さあ、ごちそうさまをしたら、午後の流鏑馬へ向かいましょう。

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