<こひつじかい>2017年後半 芸術のこひつじかい

2017年12月25日

こひつじかいでは、遠足をはじめ、ことあるごとに、今の気持ちや、様子を絵で表現することを行っています。幼児期は、話すこともまだまだままなりません。でも真っ白いキャンパスをあたえると、子ども達はその時の状態を絵に描き表します。大人から見ればただの落書きにしか見えないものにも、たくさんの素敵な表現が隠れていると思います。今年の夏もいろいろなことに挑戦しました。その中で、お絵描きのことにふれます。
夏休みには、普段の時とはちがって、時間に少し余裕が持てます。今の社会は時短が美徳とされることもあるようですが、その反対のじっくり、ゆっくりを味わってほしくお絵描きコンクールに参加しました。1つ目は「自己表現コンクール」2つ目は「夏休み絵日記コンクール」そして、DoCoMo未来ミュージアムです。
「夏休み絵日記コンクール」は毎年恒例の箱根遠足の際にたのしい箱根を紹介することで、応募しました。参加した子ども達が、皆、自分で感じたことを絵に表したものです。それぞれに印象に残ったことを絵に表しました。10月のおわりでしょうか?朗報が舞い込んできました。結果は9月にHPで発表があったようですが、賞を取るために応募したのではなかったので、突然の便りに驚きでした。全国からの応募の中で50人が入賞に選ばれるという中で、一人と思いきや、年長さんが6人、年中さん1人、年少さん1人が入賞。2018年夏に箱根登山電車に作品がのります。夏の箱根にまた一つ楽しみが加わりました。
DoCoMo未来ミュージアムは、年長さんが夏休みに一生懸命かきあげ、応募。こちらも1枚の朗報の封書が届きました。そして、12月10日に、新聞に入選の名前が載りました。
こちらも何万人もの応募の中からえらばれたもので、本当に素晴らしいです。
「自己表現コンクール」は、昨年に続き応募しました。去年も村上先生のご指導のもと、年長さんが挑戦。去年も優秀賞、入賞、佳作とたくさんの賞をいただきました。今年は昨年頑張った子ども達も意気込んでの挑戦、それに年長さんも加わりました。
夏休みに、今年は、皆で一筆、一筆大切に描きました。今年はテーマがなかったので、自分の得意なことを表現しました。絵を描くことは、とても根気のいる作業です。夏休み後半、締め切り迫る頃は、毎日、毎日描き続けました。ある子は、なかなか納得がいかず、何度も何度も上から消しては描いてを繰り返し、画用紙がどれだけの重みのある紙になったことか。

小さいころから、積み重ねていくことの大切さを身をもって経験する良い機会になりました。それぞれに想い入れのある作品を完成させ、応募しました。前の2つとは違い、11月皆が心待ちにしていた封書が届きました。1枚の紙にはたくさんの優秀賞・入賞・佳作の名前が連なっていました。まだまだ年長さんはお試験中でしたので、背中を押していただいた賞でした。
12月16日すがすがしい澄み切った青空を感じながら表彰式に参加しました。招待状を片手に東京タワーのそばに向かいます。子供たちの笑顔は本当にこのお天気にふさわしい物でした。受付では、大きなお花を胸につけていただき、名前の書いてある席に着きます。
先生方のお話も真剣に微動だせずに伺っている様子は、いろいろな体験から得たたまものでしょう。いよいよ表彰式、どの子も名前を呼ばれるとしっかりと返事をして、壇上に上がり、作品が大きくスクリーンに映し出されている前で賞状を受け取りました。誇らしげで嬉しそうな顔。感激の瞬間でした。このような機会を与えていただいたことで、それぞれの中に自信の種がまかれ、大きな1歩を踏めたのではないかと思います。
昨年に続き2年連続で優秀賞をいただいた子をはじめ、2年連続のの子どもが4人いたこともうれしいことです。昨今は小学生も学校の他にもやることが多く、なかなかじっくりと取り組むことが出来ませんが、これを糧に少しずつでもやり続けていってほしいと願ってやみません。年長さんも8人が賞をいただくことが出来たことは、目先の目標にとどまることなく、子ども達の本当の力の礎になると思います。

この「自己表現コンクール」は、自分表現 OPEN YOUR MIND(心を開いて、生き生き表現)、生きる力と喜びを育むということを根底に行われています。学ぶこととはどんなことでしょうか。今学びの大転換がおこっている!と選考委員長の片岡 輝氏は話されます。今までの学校教育の主流だったいわゆる教科書中心の知識習得教育から、与えられたテーマを解決する方法を自分の頭でがんがえて、仮説を立て、その仮説がただしいか誤っているかを証明するため、聞き取り調査をしたり、実験や体験で確かめたりする中で知識を自分の力で獲得していく学習へと変わりつつあるのです。教え込まれた、覚えさせられていた学問で得た知識を、自分の力と工夫によって、自分の周辺にいる仲間・先輩様々な人生経験に基づく知恵と知識を持つ大人から主体的に学び取るという経験をとおして、身につけることが出来るようになり、自分が一段と成長していくよろこびや、達成感を実感することが出来るのです。このようにこのコンクールに参加させていただき、改めて、私共会が、根底に大切にして活動していることに重なることを感じました。
このコンクールに参加することで、自由にまさにオープンマインドで取り組み、時にはそれぞれの領域の約束ごとや常識の枠を超えて表現することも覚え、一つの作品に時間をこえて、追及し続けるということを味わってほしいと思います。追及することによって見えてくるもの、得られるものは大きいものです。名人、名工、匠、プロフェッショナルが持つ、鋭い勘や、繊細な手わざは、地道な積み重ねとその課程での失敗や試みから歳月を経て得られたもので、気まぐれや、思いつきと言った一夜漬けで生まれたものではないのです。まさに継続は力なり!一時の小さいな成功に満足したり、おごることなく努力を積み重ねる大切さを伝えたいと願ってやみません。子ども達は、知らない事ばかりです。知らないから出来ないし、失敗をします。昨今は、魔法が使えるかのように、1、2回教えたら覚えられると勘違いする親御さんが増えています。親子の年齢差が多くなった分、無我夢中で教えたり、共に学んだりすることが少なくなり、どうしても上からの押し付けになることをよく見かけます。どうぞ親御さんの感覚でなく、子供の視点にたち、子供としゃがんで、いろいろな学びを楽しんでください。

季節がすすみ、頑張って描いた夏、秋の朗報の封書、そして冬晴れの表彰式とまさにこひつじかいの2017年後半は、芸術を楽しみ謳歌したものでした。
師走も残りわずか、2017年も終わろうとしています。冬休みはクリスマス、年の瀬、大みそか等、また2018年新年と日本人にとっては、学びの多い時期です。
気ぜわしい時期だからこそ、たくさんのなるほど!が潜んでいるかもしれません。
机上の学びだけでなく、是非日本人として、一人の人として、日本の文化を始め、五感を磨いてください。

磯邊季里 @ 2017年12月25日 17:18 コメント: (0)

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