<こひつじかい>30期生を送り出しました!

2021年3月20日

先週末、こひつじかいでは無事に30期生を送り出しました。
この1年は新型コロナウイルス感染拡大に伴って今までとは違った日々が日常となる中、新一年生は環境の変化に惑わされず、幼稚園生として充実した生活を送ることができていたように思います。

この1年でどの学年の子どもたちも大きく成長しましたが、特に新一年生には著しい変化が見られました。昨年の夏には1ヶ月近くも斑尾や妙高でのキャンプを経験し、生活習慣を自分たちで整えることを学びました。更に、大使館巡りを通して、自分たちでやりたいことを見つけて、それをどうにか形にし実現する力も身につきました。また、自転車に乗って遠いところまで出掛けていくことにも取り組んでいましたが、新一年生の1人は今年の1月になって初めて自転車に乗れるようになりました。彼女は夏にタイから帰国した子でしたが、環境が変わっても環境の変化についていこうとする気力と体力があったからこそ、色々なことに挑戦できたのでしょう。自転車に乗ることも、大人が強制したからではなく、本人の「やりたい」という意思が強く後押しして、並々ならぬ努力を自分でやることを覚えることができました。
新一年生全員に共通することですが、自分たちのやりたいことをやり通せることができるようになりました。

「コロナだから何もできない」ではなく「コロナだけどやろうと思えばできる」ということを体現するかのように、様々なことに自分の体一つで体当たりするかのように挑戦していた新一年生4人の姿は、新年長さん以下の子どもたちにも刺激になったようです。4月からの小学校生活も自分らしく、たくましいスタートを切ってほしいと願っています。そして小学校に入ってからも、目先のことにとらわれず、たくさんの「やりたい」を見つけて欲しいと思います。

最後に新1年生の保護者の方から寄せられた感想をご紹介いたします。

2年半のこひつじかいでの経験は、息子にとっても、父親の私にとっても、他では得ることのできないかけがえのない財産になっていると思います。
できない、やらないという選択肢を持たず、とにかくやってみよう、できるようになろうというスタンスで幅広い経験をすることができたと思います。私たち家族だけではとても達成することができず、先生方、卒業生の皆さん、現役生の仲間たち、そして親御さんたちと、会を支える皆がいてこそ、様々な経験を得ることができたと感じています。
遠足の現地まで親子皆で自転車に乗って走ったり、ロングステイのスキーキャンプを皆で迎えに行ったり、行きたい場所を決めて自分たちで計画実行した佐渡・利根川のロングライドなど、実行力のあるメンバーに恵まれたからこそ、充実した日々を過ごせたと感じています。
そのような会に、子どもだけではなく、父親として積極的に関与することができたのは良かったと思います。それは単に、息子との距離が縮まり、たくさんの思い出を共有できたことにとどまらず、身近で息子の目まぐるしい成長をこの目で見ることができ、子どもが持つ可能性の広さにこのタイミングで気がつくことができたことを幸運だと感じているからです。また、息子だけではなくお友達の成長も一緒に見ることができ、何かを皆で達成することの素晴らしさ、喜びを何倍にも大きく感じることができたからです。
知らず知らずのうちに、自分や息子に「限界」という線引きをしてしまいがちです。私自身、子どもにそんなことができるわけがない、などと考えてしまっていたと反省しています。そんな小さなことに縛られず、今、目の前にあることに一生懸命に取り組むこと、一つ一つ着実にこなしていくことが重要だと痛感しました。絵があまり好きではない息子が、ある日突然、絵を描きたくてたまらなくなってしまったように、そのきっかけは、どんなタイミングで、何が引き金となって現れるか、誰にもわかるわけがないです。一人ではとてもできるわけがないと思っていた峠道をあっさり登り切ってしまうように、子どもは周りの皆の応援を自分のパワーに変えてしまうことができるのです。きっかけの芽を摘まず、チャンスをこの手で掴むためには、やらないという選択肢はあり得ないと、実感しています。
毎日繰り返し、親子で一緒に練習した縄跳びやランニングからは、小さいことを積み重ねていくことの大切さを身に染みて感じました。結果を求めるがあまりその過程を見失いがちですが、小さいうちだからこそ、学ぶチャンスがたくさんあるからこそ、その過程を大切にして一歩一歩前に進んでいくことで、目の前の道が開けるのだと思います。
今日、こうしてこひつじかいを無事に卒業することができた息子ですが、私も学ぶことが多く、時には生徒のような気分でした。大人も子どもも、同じヒトです。学ぶ姿勢、成長したい気持ち、何かを皆で達成したときの喜び、貴重な経験は、人間を豊かにします。何かと明るい話題に事欠く現代に足りない元気とパワーを、子どもと一緒に得られたと思っています。濃密な日々を、どうもありがとうございました。

一年を振り返って感じたこと
ピンチはチャンスに
2020年は我が家にとって第二子の受験年。年長の過ごし方をある程度想定し、覚悟して2020年を迎えたわけですが、コロナ禍で全てが想定外の一年となってしまいました。“なってしまいました“と記しましたが、想定外だからこそ乗り越えられた一年だと思っています。
いろいろな制限がある中で、どうしたらこどもたちにベストの学びの環境を整えてあげられるか。先生にお任せしがちなお稽古ですが、例年以上に親も一緒になって提案や参加して、みなで協力して作り上げた一年だったように思います。長期キャンプ、国旗検定、佐渡、大使館巡り、ロングライドなど限られた中でも驚くほど沢山の経験を積み重ねることができました。我が家は兎に角旅行が趣味ですので、夏休みは家族旅行で海外や遠方に足を延ばすことが多いです。しかし、今年は近場で自粛しながらつかの間の団欒。灯台下暗しのごとく、身近でもこんなに楽しく過ごせる環境があるのかと新たな発見をし、うれしい驚きでした。こどもを通して、自然とサイクリングは家族全員の趣味となり、サイクリングができる場所を探すのが楽しみとなりました。不自由な環境だけど、その中でこそ感じる自由を謳歌したように思います。報道などでは自粛で縛られたこどもたちへの影響を懸念する声を耳にしてはいたものの、こひつじのこどもたちはコロナ禍関係なく、受験関係なく(?)、生き生きと、でも淡々と日々を過ごしていたように思います。
小学生の長男に関しても想定外の副産物がありました。1学期の授業が動画配信になったことで、親も一緒に授業を観て、一緒に学ぶ環境ができたことが何よりも大きかったです。通常の学校生活では見抜けなかったこどもの板書の取り方やスピードの問題、先生が何を重視しているか見抜く力、課題の取り組み方などが明確になりました。親が子に寄り添って丁寧に家庭学習ができたことが、成長につながりました。次男のお稽古に長男も参加してみたり、逆に長男の学校の課題を次男も取り組んでみたり、相互でよい刺激となりました。これもコロナ禍がなければ実現できないことでした。
制限が多い中でも、ルールを守りながら最大限できることをみなで見つけ出す過程は、大変でしたが意外と楽しかったです(今だから言えることかもしれませんが)。保護者同士がみな同じ思いであったからこそ、助け合って乗り越えられたとも思っています。先生や多くのサポーターの方々、そして最高のママパパたちに恵まれて感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。それにしても、みなさん驚くほどパワフル!
ピンチをチャンスに変えられるパワーがあれば、これからどんな困難にあっても乗り越えられるにちがいありません。受験がきっかけとはなりましたが、受験が終わってもつながる大切な方々と巡り会えたことに感謝です。

磯邊季里 @ 2021年03月20日 17:11 コメント: (0)

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