<こひつじかい> 斑尾キャンプ2016 1日目

2016年8月4日

 7月25日(月)から、夏の斑尾キャンプがはじまりました。今年のキャンプのテーマは「忍者」です! 29日(金)までの4泊5日、年中クラス以上の子ども達が参加し、毎日様々な「修行」を行うのです。日ごろから課外活動に力を入れていますが、このようにまとまった時間を過ごすことができるキャンプは夏ならではです。毎年どの子どももぐっと成長するキャンプですから、準備にもいっそう力が入ります。準備のためにキャンプ開始2日前から現地に入ると、庭には紫陽花が咲き、白樺の気が茂っています。その庭にプールを設置しました。高原の清々しい空気のなか、作業がはかどります。東京から送った荷物を開け、忘れ物がないか入念にチェックして、子ども達が時間を大切に、効率よく生活できるような部屋作りをしました。

 キャンプ初日、朝一番の新幹線に乗って東京へ戻りました。集合場所へ行くとすでにほとんどの参加者が集まっています。みんな元気なにこにこ顔!小学生、中学生のリーダーを中心に、チームごとに整列していて、チームでの活動がスタートできていることを感じます。今回はじめて参加する子を自然に受け入れ、仲良く楽しそうな表情をしている子ども達に反して、お母様達の不安そうな表情!まるで危険な場所にでも送り出すかのようで、子ども達との対比が印象的でした。皆がそろったので予定より少し早めに、恒例の行ってきますのハグをしてホームへ移動しました。ホームでは家族連れの旅行客がいるなか、子ども達は楽しそうにこれからはじまるキャンプのことなどをお話ししていました。いつも遠足のときなどにお世話になっている、大学の試験中のお兄様お姉様達がホームにお見送りに来てくださり、新幹線が見えなくなるまで手をふってくださっていました。
 新幹線の中では学年ごとに座り、学年の仲を深めます。飯山駅までの2時間弱、途中おやつの時間もとりました。おやつの時間には友達と仲よくなるきっかけがいろいろとあるものです。学年の枠を超え、一丸となることが目標です。



飯山駅に着いたら、スキーキャンプでお世話になっているウッキー先生がお迎えに来てくださっていました。ホテルまでは大型バスで向かいます。途中、木島平の竹内農園で夏野菜収穫をさせていただきました。昨年もお世話になった農園ではスタッフの方全員が出迎えてくださり、あたたかい気持ちになりました。まず湧き水で手を洗い、口をゆすいだら、じゃがいもほりからスタートです。トラクターの上にコロコロとダンスをするように出てくるじゃがいもを見て、子ども達は大はしゃぎでした。収穫したじゃがいもを袋に入れて持ち帰り用にするのですが、袋が破れそうなほどたくさんのじゃがいもを詰めてかかえられない子どもが続出しました。のどが渇くからと、斑尾高原ホテルの計らいでお茶を用意してくださっていたのですが、子ども達には湧き水の方が人気で、おいしそうにのどを潤していました。トウモロコシの収穫では、子ども達の背丈よりも高いトウモロコシにうずまりながら、教えていただいた採り方の通りに丁寧に収穫しました。農園の方が丹精込めて育てた野菜を収穫していることが、子ども達にも伝わったと思います。他にも夏野菜を採ったり、トウモロコシの絵を描いたりして、バスでホテルへ向かいました。昨年はとても暑かったのですが、今年は花曇りで熱中症の心配もなく、心地よい風を感じながらの農作業となりました。背景にはこれから、過ごす斑尾の山がきれいに見えていました。

 もうおなかペコペコの子ども達!ウェルカムランチはホテルのお庭に設置したテントの下で、おにぎりやから揚げなどをいただきました。すがすがしい空気を感じながらのお食事は最高の笑顔を作り出します。食後は早速コロボックルの森で遊びます。走ったり、白樺の皮を拾ったり、東京ではもう終わってしまった紫陽花を見たりしながら散策しました。元気に走り回る子ども達の姿をみて、夏のキャンプの醍醐味を感じました。

 ブルーベリーのジャム作りをするので、ブルーベリーを摘みました。ジャム用に摘んだあと、摘みたてを味見してみました。夏のキャンプは今年10年目になりますが、はじめての年に記念に植えたブルーベリーの木に小ぶりながら実がなっているのを見て、とてもうれしくなりました。

 チームに分かれてのブルーベリージャム作りは、甘い香りや味見が楽しいのですが、火を使うので気を付けて作業しなければなりません。お兄さんお姉さんが年中さんをフォローします。チームプレーは忍者の修行、きちんとできるとポイントを獲得できます。各班で工夫しながら学んでいる様子が見られました。先ほどまではコロコロと転がるようだったブルーベリーが、ジャムになってこぼれるとべとべとになることが、子ども達には不思議だったようです。一人一瓶ずつ持ち帰る分と、次の日のパン作りでパンと一緒にいただく分と、たくさんのジャムが出来上がりました。途中でつまみ食いするそのしぐさも可愛さ満載です。

 虫よけスプレー作りをした後、お庭の芝生の上を転がるように走って遊んでいる子、その隙間時間には、新聞紙剣を作りました。新聞紙を丁寧に追って固く作る作業は、年長さんの課題だったので、小さいお友達、また小学生にもアドバイスをするすがたは、とても素敵でした。山の天気はかわるもの、夕方から夜になると天気が悪くなり赤池のミステリーツアー蛍狩りは中止しました。残念ではありましたが、これが自然と上手に付き合っていくコツ。危険があっては、何にもなりません。やりたいことをやることだけでは、学びがありません。色々な学びがたくさんあった一日、十分に遊べた一日だったと思います。お夕食の前にお風呂に入りました。ここではお風呂に入るマナーを学ぶ修行はもちろん、「風呂敷で包む修行」もあります。歯磨きセットや着替えを風呂敷に包んでお風呂とお部屋を移動します。一日の疲れをとるにはもってこいの温泉につかって、気持ち良かったのでしょう、お風呂上りはどの子も柔らかい表情をしていました。

 お夕食はビュッフェスタイルでした。走らない、騒がない、自分が食べられる分だけお皿に取る、などの約束をしました。初日からあまり細かい指導は控えましたが、「きれいに食べる」ことも子ども達に教えていかなければなりません。普段のご家庭でのしつけはどのようにされているでしょうか。子ども達が赤ちゃんのように大人が手を出していては、自分できれいに食べることができないまま育ちます。きれいに食べる大切さを知らない子どもには、まずそのことを教えなければなりません。キャンプ中に、作ってくださった方への感謝を持ち、皆が気持ちよく食べられるようになろうと約束をしました。

 空き時間に「手の修行」(手裏剣作り)をしていたこともあり、夜の勉強タイムは設けずに絵本を読んでから寝ることにしました。(小学生以上は9時まで日記を書くなどの勉強をしましたが。)就寝時間は8時、男女に分かれた広いお部屋に、白くてふわふわのお布団が敷いてあります。まるで雲の上のよう!キャンプ初日をがんばった子ども達はあっという間に夢のなかへ・・・。
誰一人、泣く子もケンカをする子もいない、とても楽しそうな子ども達が印象的な初日でした。

磯邊季里 @ 2016年08月04日 02:39 コメント: (0)

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