<子育てセミナー> 子どもの心を知る!

2017年1月26日

 1月23日(月)玉川高島屋屋上の玉川テラスにて、
子育てセミナー 本当の知力を身につけさせる方法 子育てで大切なこととは?
            ~気づきと学びの子育て法~「子どもの心を知る!」
を行いました。
屋上庭園を望む大きな窓からは、冬晴れの空が臨めます。外は真冬の寒さでもあたたかな日差しを感じることができるお部屋に、慌ただしい日常とは異なる空気を感じることができ、きっとこのセミナーが、私を含めた出席者にとって良い時間になると感じました。
 開始時間が近付き、参加者がお集まりになります。未就園児をお連れになる方もいらっしゃいますし、今回のセミナーではじめてお目にかかる方もいらっしゃいます。「子どもが過ごす環境は大切」と日頃から申しておりますが、それは大人にとっても同様です。このように恵まれた環境で皆様をお迎えし、お話をはじめさせていただきました。

 私の自己紹介を簡単に致した後、ご出席の皆様にも一言自己紹介をしていただきました。途中、やむを得ず遅れていらっしゃった方が、駆けつけるなり自己紹介をすることになったとき、他の方よりもたくさんのことをお話くださる一幕がありました。「好きな食べ物は」「大事にしていることは・・・」等々、大人のかしこまった自己紹介とはどこか違うスタイル、それは、普段のお稽古でこの方のお嬢様が自己紹介の練習中であることに所以しています。はじめてお会いする方に、自分の言葉で自分を知ってもらう。子ども達の自己紹介を聞いていると実にその子の人となりが伝わってくる、自己紹介の奥深さを感じさせられるものですが、このお母様の自己紹介にも、子ども達のようにその場を和ませ、参加者の緊張をほぐしてリラックスさせる、良い意味での破壊力がありました。自分の言葉で自分を伝える。簡単なようでいておざなりにはできないことだと改めて感じました。
 セミナーの冒頭ではいつものように「このセミナーが終わった時に、どうなっていたら最高ですか?」を書いていただきました。このひと手間で、セミナーの内容を漠然とではなく意識的に聞くことができるでしょう。また、自分の考えを言葉にして書き留めることは、子育てをしていくなかでは意識して努めなければなかなかできないでしょう。簡単なメモ書きでも構わないので、一日の予定やその日にあったこと、自分が感じたことなどを書き記すことを勧めています。良かったこと、大変だったこと、それらはどのように先に繋がるでしょう?書くことで頭の中が整理されるだけではなく、後で振り返ったときに状況や気持ちの変化をたどることができる、どこにも売っていない心がふわりと軽くなるノート、そんな宝物ができることでしょう。
 日頃から愛情を込めて一生懸命に子どものお世話をする、世の中にはそんなお母様方ばかりだと思います。今回のお話のテーマ「子どもの心を知る!」にはこれにプラスして、子どもの心の中はどうなっているのかを客観的に見て、子どもの心を思いやれているかがポイントになると思います。子育て中にありがちな、忙しさでお母様の心が不安定になり、気持ちに余裕がない状態ではこれはできません。そればかりか子どもの心もお母様の心に連動し、不安定になるでしょう。まずは一日に5分でもよいので、ゆったりとした子どもとの時間をつくり子どもの様子を観察する。日々に少しでもこういった時間を作ろう!と思って過ごしてほしいと思います。子どもが「こっちを見て!」というサインを出したときには少し手をとめて反応する。この絆を子どもが小学生になるまでにつくりましょう。お母様が子どもと一緒にいる時間を楽しみ、子どもの成長を見守ってほしいです。そこで得られる小さな発見は、それこそがお母様にとっての小さな幸せなのですから。
 子育てに教科書があるとすれば、それはどんなものでしょう。本屋さんに売っている本や絵本ということもあるかもしれませんが、大きな土台となるのは何でしょうか?
子育てをしながら自分を振り返るなかで、自分の説明書を作る気持ちになってはいかがでしょうか。まず長所を挙げてみて、短所があっても改良を心がければ変化していくでしょう。
 子どもを適切な言葉や態度で叱ることができているか、悩む親は多いものです。時として「こう言って大丈夫?」と考えることは大切です。このようなときに、はじめにお勧めしたご自分だけのノートが役に立つでしょう。
 人間は応援しあうことでより力を発揮できるのだそうです。導く側も立ち止まり振り返りながら、日々懸命な子どものことを認めてあげてください。そうすることで親子の絆はもっと深まり、確かなものになっていくでしょう。子育て時期は親にとっても成長できる大切なときなのです。
 子どもの心を知る鍵になる「ゆったりとした時間や気持ち」、これを捻出するには「片付け」が効果的です。家の中や生活習慣はもちろん、頭の中も片づけるのです。整理をすると言い換えることができるかもしれません。ここでもノートを登場させてみてはいかがでしょうか。書くことはほんとうに大切なのです!

 セミナーでは最後に二人一組になってワークをしていただきました。「過去の楽しかったこと」「嫌な思い出」をテーマに、相手と向かい合ってお話をし、変化をキャリブレーションするのです。今日はじめてお会いした方のペアもあるのですから、はじめは緊張の面持ちでしたが、次第に表情が和らぎ楽しそうな雰囲気すら漂いました。観察をしてわかったことは、目の動きと気持ちが連動していることです。目がぐるぐると動くときは心も穏やかではないと言えそう、これは子どもと接するときに活用できますね。
 参加された方にご記入いただいたアンケートには「子育ての教科書を模索していた」「見てほしい!という子どもの気持ちを汲み取りたい」「片づけることで余裕を持ちたい」など、今日のお話をそれぞれの子育てのヒントにしていただけそうなコメントが残されていました。子どもの心を知るために、私達はどう接したら良いのでしょう。子どもに変わってほしいと願うなら、まずお母様が変わる必要があると言えます。子どもと一緒により良い環境を築き、もっともっと子育てを楽しみながら親子の絆を深めていってほしい、そう願っています。
 誰にとっても大切で、だからこそ迷いや悩みが生じる子育て。今日ご参加いただいた皆様の様子を伺っても、今回のようなセミナーでお話をする機会の意義を改めて感じます。どんなご家庭も、ときどき立ち止まって周りの景色も楽しむくらいのゆったりとした気持ちを忘れずに、そんな大人と同じように子ども達が寄り道をしながら小さな楽しみや幸せを感じられることを大切に、今を過ごしていけますように。

磯邊季里 @ 2017年01月26日 13:48 コメント: (0)

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