<Super long ride 2019>東京~軽井沢チャレンジ

2019年8月18日

昨年から始まったSuper long ride、斑尾キャンプでのヒルクライムで終わることなく夏休みの連休を利用して更なる挑戦をしてきた子たちがいます。
ご自身も子ども達に寄り添い、ともに走り切った保護者の方がその時の様子を伝えてくださったので、ご紹介します。
 
これまで8回に及ぶロングライド練習に、夏キャンプの後の斑尾~妙高のヒルクライム、さらには各自で自主的な練習を重ね、いよいよ楽しみにしていた2日間200キロ東京~軽井沢へのチャレンジの日がやって参りました。


1日目
朝の5時過ぎからぞくぞくと出発地の葛西臨海公園に集まって参ります。
早朝とは思えないほど、子供達の顔はこれからのチャレンジへの期待で溢れていました。
これまでの練習の成果か、素早く身支度をすませます。
200キロという距離、これからどんな試練が待っているのか、子供達はもちろんですが、親の私も正直ピンと来ておりませんでした。
出発前に、再度ロングライドにおいてのお約束を確認しいよいよ出発です。
朝の涼しいうちに暑さの逃げ場のない荒川サイクリングロードを抜けるため、時速20キロで漕ぎ進めます。最年少チームも必死について行きます。
練習に訪れた荒川サイクリングロードの見慣れた景色に子供達の足も軽快です。
問題なく第一チェックポイントの扇大橋をすぎ、次は秋ヶ瀬橋を渡りさいたまの市街地へ入ります。この日の気温は最高35℃。
お昼ご飯のお蕎麦屋さんを目指し出発です。
試練はここからでした。
燦々と後頭部に降り注ぐ太陽。サイクリングロードとは違い細く凸凹した道にタイヤをとられ転倒、信号の度に前の人との間隔が空いてしまい、子供達の疲労もピークに。最年少チームは眠いと泣き出す子、転ぶ度に涙する子が続出。正直私も暑さが辛く、心が折れそうになっていました。しかし、泣きながらも懸命にペダルを漕ぐ続ける子供達。そして、遅れてしまう子が信号で追いつきそうになると「K君来たよ!頑張れ~」と声援を送る姿も見られ、互いに励まし合いました。
美味しいお蕎麦をペロリと頂き、涼ませて頂くとパワー満タンと言わんばかりに遊び始めます。
気合いを入れ直し本日の宿泊場所熊谷を目指します。暑さとの戦いは続きますが、ここからは伴走車のお父様、お母様の気遣いに本当に救って頂きました。
途中途中で待っていて下さり、水鉄砲で冷たい水をかけてくれたり、信号待ちの隙に頭に氷をのせてもらったりビデオをとってもらったりと子供達は大喜び!!車で横を通るたびに大きな声であと少しで休憩だよ!!と子供達を盛り上げ、何度も何度も背中を押してもらい足を止める事無くチェックポイントを目指すことができました。
予定より30分ほど遅れましたが全員無事にホテルに到着。
お風呂に入りさっぱりするとまたまたはしゃぐ子供達。近くの公園で伴走車のお父様が夕食の買い出しと花火が真正面に見える特等席を準備して待っていて下さりました。目の前に広がる大きな花火は今日頑張った子供達へのご褒美のようでした。

2日目
翌日、5時には身支度を済ませ皆がロビーに集まりました。
さすがこひつじかいの子供達、眠そうな子はおらず皆軽井沢に向けて気合いたっぷりです。
綺麗な朝焼けに見送られ、群馬県を抜け軽井沢へ向け漕ぎ出します。朝の涼しいうちに市街地を抜けだすために今日も懸命に漕ぎ続けます。大人は国道の標識に軽井沢の文字が見えてくるとようやくゴールが近づいてきたと胸が高鳴りました。
碓氷川近辺で何度か橋を渡る際に自転車をおりて押さなければならない場面がありました。
手伝おうと準備万端の大人はそっちのけに、皆重たい自転車を自分で運んでいました。
幼稚園チームも皆自分でやるから大丈夫!!と、下り階段も自分で押して降りてきます。大人が気がつかないうちに子供達はきちんと成長していると胸が熱くなりました。
少しずつAチームとの距離が開いて行きます。しかし明るいCチーム、チェックポイントの度にレジャーシートに座り込み、楽しくおしゃべりしながら栄養補給を欠かしません。この明るさが、試練を乗り越えるための秘訣だったのかもしれません。
お昼の釜めし屋さんまであと5キロの緩やかで長い坂道が子供達には辛く、小学生でも涙ぐむ場面があったそうです。あと少しと声を掛け合いようやく先に到着していたお兄さん達の姿が目に入りほっとしました。
釜めしを食べ、十分に水分を補給しいよいよ最後の難関碓氷峠に挑みます。
出発前に、「対向車、後ろからの車を仲間に伝える事、前と離れないこと。」をお約束し「頑張るぞ、オー!!」の掛け声とともに出発です。大人の心配をよそに子供達は「この前登り切ったから大丈夫という。」みなぎる自信で溢れていました。
始めの10カーブほどはペースがつかめませんでしたが、太田先生に「坂道がきつくなったら立ち漕ぎしてごらん!」とアドバイスをもらうと、コツをつかみどんどん自分達のちからで山道を登って行きます。100カーブでは、最年少K君の姿が見えてくると子供達が走り駆け寄り声援を送る姿にこちらが泣きそうになりました。途中猿やキツネにも遭遇しパワーをもらい、何度も涙は見せますがやめるという子は一人もおらず、ほとんど背中を押すことなく183カーブを登り切りました!
夕食にはおいしいBBQをほおばり、花火をして最高の夏の思い出を作ることが出来ました。

今回のチャレンジがどれほど凄い事なのか、子供達にもまだピンと来ていないような気がします。しかし、足を止める事なく漕ぎ続ければ大きな試練をも乗り越えられるのだと実体験した子は、今後成長過程で目の前に立ちはだかる大きな壁も今回の自信を土台として力強く乗り越えて行けると信じております。

常識をブレイクスルーするとういう開催趣旨のもとはじまったロングライドチャレンジ。
一緒に体験し感じた事は、子供に手を貸す事は簡単、しかし本の少しのアドバイスと後は子供の能力を信じて見守ってあげる事の難しさでした。私の人生でここまで寄り添い、物事を一緒に成し遂げて下さる人達に今まで出会ったことがありませんでした。
このチャレンジは家族だけでは達成できなかったと思います。
子供の可能性を信じ、限界までチャレンジする環境を与えて指導して下さった、磯邊先生をはじめこひつじかいの指導者の皆様、勝又さん、林さん、太田さん、新川さん、そして参加し支えて下さったすべての保護者の皆様、頑張り抜いた子供達に心より感謝いたします。
来年のより大きなチャレンジに向け、また家族一同頑張って参ります。

磯邊季里 @ 2019年08月18日 19:15 コメント: (0)

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