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<こひつじかい>マラソン大会

2016年6月30日 / 未分類

6月25日にマラソン大会を開催しました。早朝に雨が降っていたものの、スタートの頃には無事にお天気が回復してきました。今回のスタート地点は多摩川駅です。6時30分に集合し、まずは準備体操です。入念にストレッチをして、軽くランニングを行います。長いレースに向けてしっかりと体をほぐしました。
準備体操を終えるとお見送りに来てくださったお父様とお母様にごあいさつをして、いざ出発です。目指すは4駅隣にある日吉駅です。スタート直後、まず丸子橋を渡ります。丸子橋は東京都と神奈川県の境にある橋です。多摩川を一望でき、東横線も見ることができます。順調なペースで進んでいくと、武蔵小杉に到着しました。電車で移動する距離を自分達の足で走っていることに、子ども達も少し驚いた様子でした。

中間地点で水分補給をし、後半戦のスタートです。事前の練習でも意識していたように、一般の道を走るということでしっかりと列を整えます。途中、後方にいるお友達を気にかけて励ます子どももいました。お互いに切磋琢磨して、全員でゴールをしようという意識を感じました。ラストスパートは緩やかに続く上り坂です。最後の力を振り絞って、見事全員でゴールを達成するという目標を達成しました。

その後記念撮影をしてから、慶應義塾大学のキャンパスで体操をさせていただきました。周りには大学生や高校生のお兄さん、お姉さん達もトレーニングをしていて、子ども達にとってその姿は刺激になったことでしょう。子ども達も負けじとしっかりと体を動かしました。
チーム対抗リレーではスピードの速さだけでなく、きれいに並ぶことや待っている時の姿勢にも注意して、白熱した対決になりました。記念館の前で、校舎の前階段を使っていろいろな鬼ごっこもしました。かくれんぼにはなりませんが、太い柱の陰に身を潜めて逃げたり、階段をこまめに動き様々な工夫を凝らして鬼ごっこをしました。昔からの遊びのなかには、子ども達でルールを決めたり、自分達の知っているルールを話したり、遊ぶまでにもたくさんのコミュニケーションをしている姿を見ることができます。小学生に交じっている年長さんは一人前に成長していました。

体操を終えると表彰式です。一人ひとり、名前が呼ばれると表彰状が手渡されました。賞状を受け取る様子も、やり方をしっかり教わったことに後押しされ、少し緊張しながらも今日一日の達成感にとても満足気で自信にみちた趣。この日のために、寒くて凍りそうな手をこすりながら冬を越し、新緑や花の香りをかいで練習を重ねてきたので、この半年の集大成として無事に今日の活動をやり遂げた子ども達の表情は、非常に晴れやかでした。 
 
苦しい時でも走り続ける粘り強さを身につけ、大きな目標を達成する喜びを実感したことでしょう。実は練習のランでは、本番の距離よりも長く走ってきました。急な坂道だって、たくさん走りこみました。だからこそ、今日は今までのマラソン大会での最短時間で、全員がゴールできたのでしょう。優勝争いは、最後のだらだら坂でゴール間際まで繰り広げられました。その険しい自分との戦いの表情には、心を打たれました。最後まで自分を信じて、自分を奮い立たせること。小さくてもこの体験をすることができるのは、日々の積み重ねがあるからだと思います。走り終わった子は伴走にまわり、全員でやり遂げることができ、一人ではなく、仲間がいることがどんなにか心の支えになるということを実感したでしょう。走り終わった後も約1時間くらい、子ども達は思いっきり体をフルに使い遊んでいましたが、その姿から、力強いエネルギーを感じる時となりました。

<バンコク>パターンブロックのクラスについて

2016年6月23日 / 未分類

5月22日(日)にパターンブロックにはじめて触れる子ども達に向けたクラスをしました。3歳児を中心とした小さな子ども達です。はじめはお母様と一緒にパターンブロックを楽しむことができたら、きっとパターンブロックが大好きな子どもになって、パターンブロックの世界が広がっていくのだと思います。小さな手にも扱いやすいブロックを積んでみたり立ててみたりしながら、色の区別をしたり、楽しみながら初歩的なことを体験します。はじめて参加したのにすぐに夢中に取り組む小さな姿に、お母様方も驚かれたようでした。

 しばらくブロックと親しんだ後、パターンブロックの次の段階を楽しむ為に、お母様と一緒に短冊状の色画用紙をテープでとめて枠を作り、いくつかの枠でカメを作りました。まるでカメの甲羅のような黄色の六角形のブロックを枠の中に入れ、そこにブロックを乗せて重ねていきます。パターンブロックの特性がここで生きるのですが、教えなくても、黄色のブロックの上に赤いブロックを2つ乗せる子ども達。置き換えができています。
 身近な生き物であるカメとブロックで遊んだ流れは「浦島太郎」につながります。この場所には浦島太郎の絵本はありませんが、記憶しているお話を子ども達に語りかけるのです。日本人が昔から語り継いできたお話を、子育てのなかで改めて大切に子ども達に伝えていってほしいと思います。それはお母様方の優しい声のトーンと一緒に子ども達の記憶に残り、日本人としての心を育む助けとなることでしょう。
 全体での活動が終わってからも、子ども達はお母様方と海の世界を楽しみました。写真の作品は、はじめてパターンブロックに触れた子のものです。子ども達のわくわくするような学びも、この作品のように伸びやかに広がると良いと思っています。

 さて、今日のように小さな子ども達がパターンブロックで存分に遊べるように、パターンブロックの特性や子どもへの声掛けなどを学んだインストラクターを増やしていきたいと考え、バンコクでもそのための講座を開講しています。インストラクターになる大人だってパターンブロックにはじめて触れる人がたくさんいますので、まずはパターンブロックのすばらしさを知ってもらおう!とビギナークラスからはじめています。すぐにインストラクターを目指さなくても、家庭で自分の子どもとより良く遊ぶことを目的としている人もいます。
 そういった学習をするのですから、実際にパターンブロックで遊んでいる子ども達と接することも大切です。5月29日(日)のパターンブロックのクラスでは、インストラクターになるための学習をしている方達が先生として加わりました。
 タイではインストラクターとして働くことができなくでも、ご自分の環境が合ったとき、いつかこのスキルを活かしていただきたいと願っています。この講座が将来のための刺激になれると良いと思い、気概をもって取り組んで参ります。

<バンコク>子育てセミナー「食育を考える~気づきと学びの子育て法」

2016年6月23日 / 未分類

去る5月26日(木)、タイ・バンコクのデコールクラフトスタジオで食育をテーマにした子育てセミナーを行いました。日本でも5月初旬に同じテーマでのセミナーを行いましたが、基本として大切なことは同じでも生活する環境によって伝え方を変える必要があると思います。ホームページに日本での活動報告を載せておりますので、よろしければご参照ください。
 何かと悩みのある子育てのなかでも、食に関することへの悩みは多く寄せられるものです。また、社会の中での食への関心も常に高いものがあるように思います。食は安全性が問題となるだけではなく、現代では家族の在り方という問題につながる側面もあり、残念ながら幸せな匂いのするニュースはあまり目立ちません。
 日本でもこの状況であるのに、ましてや海外での子育てとなると、お母様方は「食」について悩ましい日々を送られていることでしょう。バンコクは海外の中では日本食を調達しやすいとしても、日本とは異なる社会・文化のなかで、日本人として当たり前のことを大切に暮らしていくにはそれなりの「意識」が必要でしょう。「意識」するというとき、はじめのうちは特に「緊張」を伴うもの。海外での子育てセミナーの目的の一つは、この「緊張」とも言える「なんだか難しそう」「上手くできるか不安だ」といったイメージを和らげるお手伝いをすることにあるように思います。
 
 さて、子育てにおける食育としてのお話しでは「正しい食生活」「偏食をなくす」「よく噛む」の3つを柱にしています。成長期ならではの大切な柱と言えるでしょう。これを踏まえたうえで、どんな年代の人にも共通に大切な「食を介したコミュニケーション」という視点を改めて意識していただきたいと思います。家庭の中のお食事中の会話はもちろん、食材を買い物に行くときにだって、お店の方とのコミュニケーションは生まれます。地域によっては旬の素材を知ったり適した調理法を知ったりと、そこには生活が楽しく豊かになるようなヒントがあるのです。お店の方と会話しているのが大人だったとしても、そばについて来ている子ども達がそんな日常のなかにいれば、子ども達の意識は変わってくることでしょう。食を介したコミュニケーションの場では食べることって楽しいのだな、そう感じるきっかけに富んでいます。
 食事は子どもが生きていく栄養を摂るだけでも大切なのに、私達人間には「マナー」というものがあるので、お母様方は「きちんと躾をしなくては!」と、さらに食の問題を深めてしまうことも多々あるようです。工夫も根気も要るかもしれませんが、食べることを「楽しいな、美味しいな」と肯定的に捉える子どもなら、きっと問題なくマナーを身につけることができるでしょう。ここでも食を介したコミュニケーションが力を発揮するのです。
 食事のマナーというとお箸の持ち方や使い方に気が向きがちですが、お手洗いに関するルールもきちんと教えてあげたいものです。食事中には席を立たない、お手洗いは食事の前に済ませておく(膀胱の発達にも関わると言われています)、これは小さい頃から身につけさせましょう。

 今回の食育セミナーに寄せられた感想にも「躾について考えるとても良い機会となった」というものがありました。日本のご両親と接する機会が限られるので、身近な先輩から子育ての迷いに対するアドバイスを得にくい状況にあり、そのことが躾に対する漠然とした自信のなさにつながっているような気がすると書かれていました。この方は今回のセミナーを受講したことで、ご自身が子どもの頃にご両親から繰り返し教えていただいていた「躾」にまつわることを思い出したとおっしゃいます。そしてその内容が、時を経た今でも変わらずに大切なことだと実感されました。
 子どもへの躾だけではなく私達大人の生活においても、どこに住んでいても日本人として大切にしたいことは変わらずにあるものです。特別なことではなく当たり前のことを当たり前にできているか。大人の私達についても時々胸に手をあてて考えてみるべきかもしれません。子どもと一緒に親である大人達も親として学び、成長していくのですから。
 「気づきと学びの子育て法」というタイトルの通り、子育てで大切なことは何も目新しいことを発見するのではなく、以前から丁寧に繰り返されてきたなかにあるように思います。そこにある大切なことを気づける心の余裕と感性を持っていたいと思います。
 子ども達を育て導いていくお母様方ですが、どうぞ肩の力を抜いて、子どもと一緒に学んでいく気持ちで、大切な事を一つ一つ積み重ねていってほしいと願っています。

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