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<こひつじかい>秋の京都アートキャンプ 1日目

2015年10月8日 / 未分類

あべきょうこ先生といそべっち先生の秋の京都アートキャンプ 2015.9.25~9.27

<1日目>
リュックサックを背負い駅弁片手に、夕方の東海道新幹線のホームに集合する笑顔の子ども達。今から秋の京都へ出発です!
ホームに立つと、あちらこちらへ出発する様々な新幹線がお出迎え。スキーキャンプや斑尾に行った時の「かがやきや」「はくたか」。今の新幹線は色々なな表情を持っていて、見ているだけでもワクワクです。子ども達は早速東京駅の様子を描いてみます。なんたって、京都アートキャンプですから!

今回は6年生のお姉様を筆頭に、小学生のお姉様方がリーダーです。早速、年長さんをまとめ、新幹線に乗り込みます。新幹線はお仕事帰りのお父様方でいっぱいでした。まずは腹ごしらえ、今日は東京駅で自分の気に入った駅弁を買うところからスタートし、「自分のことは、よく考えて自分でやってみる!」という目標を掲げました。新幹線型のお弁当箱をうれしそうに広げる子や、お友達と偶然同じお弁当になり喜ぶ子、お友達のお弁当を覗きながらお夕食タイムです。小学生達も年長さんのお弁当を見守りながら、久しぶりに一緒に過ごすことが楽しくて終始笑顔、お話が尽きません。

お食事が終わると小学生は宿題・勉強タイム。座席のテーブルには、辞書や漢字ドリルなどが並びます。それを見ていた年長さんは皆で折り紙をはじめました。折り紙は子ども達が大好きな遊び。ただ1枚の紙、シンプルながら日本の文化です。座席には様々な折り紙の動物や鳥ができ、そこは動物園。横でそっと会話を聞いていると、不思議なくらい本当に動物園に行った気分になりました。
名古屋を過ぎてからは仮眠です。京都に着くと恭子先生がワークショップの準備をしてくださっているので、とても楽しみです。眠くなっているわけにはいきません。本当はお友達ともっと遊んでいたいけれど,目をつむって(薄目を開けながら)少し、身体を休めました。

ネオンの景色の中に京都タワーが見え、京都に到着しました。お姉様方がごみの始末や忘れ物もをェックをして、年長さん達をしっかり誘導します。地下鉄烏丸線に乗り換え、鞍馬口まで行きます。土地柄、たくさんの外国の方々が地下鉄に乗っていて、英語で話かけたりコミュニュケーションをしている姿さえありました。皆が初めて行く場所、皆で駅の数を調べたり、子ども達に頼もしさを感じました。
地下鉄に乗ること12分、鞍馬口下車。改札口には恭子先生がお出迎え!
久しぶりに会う先生へ、思わずハグをしていました。子ども達は軽やかな足取りで夜の京都のお散歩し、あっという間に今夜からお世話になる「烏丸器や」に到着しました。大通りから一本中に入ると京都らしい町並みです。

一休みした後は、早速マグネット作りです。素敵なリビングにブルーシートを敷いて作業場を作ります。先生のお話をしっかりきいて、お約束をしてから作りはじめました。恭子先生から本物の絵の指導を受けます。アクリル絵の具を使った筆の使い方を教えていただき、ウキウキドキドキしながら筆を動かします。マグネットに木の破片をつけて、好きな絵を描いていきます、お姉様達も夢中です。絵を描き終わったら、タイルやお花、ビーズなどでデコレーション。どんどん楽しい世界へひきこまれ、本当ならすでに就寝している年長さんも目を輝かせて没頭しました。乾かしてから冷蔵庫につけてみると、向きが違うことに気付いたり、思った仕上がりでなくやり直してみたり。そんな中、恭子先生の魔法の言葉のアドバイスがあるからこそ、最高の作品に仕上げようと一生懸命になれます。
そうこうしているうちに、一足遅れで里紗先生が到着。たった数時間前に到着したのですが、子ども達は色々なことを説明していました。

ここで今晩は終わりと思いきや、今度は陶芸家の佳代先生の陶芸の絵付けがはじまりました。素焼きしておいてくださったカップに絵付け、チョークのようなクレヨンで絵を描きます。とても繊細な陶器なので、取り扱いに注意をしなければいけません。絵を描いたところを触ってしまうと消えてしまうし、6色を混ぜて色もつくらなければいけません。子ども達の真剣なこと!楽しいので、絵もすらすら描けていくようです。
この絵付けを終えた人から、今日の汗を流します。お姉様達がしっかり面倒をみてくださり、髪や身体を洗ってくださいました。今日からは寝袋で寝ます。さっきまで作業をしていたリビングに、所狭しと寝袋を敷いていきます。夏に田園調布で寝袋キャンプがあったので、手慣れたものです。歯磨きをすませ、寝袋に入るとあっという間にすやすやと寝息が聞こえました。お姉様方は別のラブリーなお部屋を拝借して、今日から過ごします。久しぶりの皆でのお泊りに話は尽きません。ずいぶん遅くまで、こそこそ話や笑い声が聞こえていました。

恭子先生はこのキャンプのためにバンコクから駆けつけてくださったのでした。そして、子ども達への色々な準備をこっそりしてくださっていたようです。明日からがとても楽しみです。

第2回 バンコクかけっこ教室

2015年10月7日 / 未分類

9月20日(日)バンコクのベンチャキッティ公園で第2回体操・かけっこ教室を開催しました。最近は朝・夕と雨が降るなどはっきりしないお天気続きでしたが、この日は朝焼けがきれいな快晴となりました。かずコーチ&いそべっちの公園での体操は、ドラえもんキャンプ以来1週間ぶりです。体を動かすことは、長時間でなくてもかまいませんが、やはり続けて行うことが大切です。今日も皆が元気いっぱいに朝を楽しんで一日をスタートさせてくれるように、リサパパコーチはホテルから公園まで、走って皆をお出迎えしました。

第1回の時に訪れ、たくさんの自然を発見しながら汗をながした公園。今回も皆に会う前に、思いがけず色々なことを発見しました。前回と同じ門から入ったつもりが、どうやら歩いても歩いても目的地につきません。そんな中にきた君に出会い、面白い木を見つけたりお花の匂いを嗅いだり、素敵な建物を見たり、公園中を探検しました。一人だったら不安になるところ、素敵なパートナーに出会い、楽しい時間になりました。私が知っていた公園はほんの一部だったことがわかり、今度は1日中ここで五感磨きをしたいな!と思い、身近にたくさん素敵な場所・環境を見つけることができることを改めて痛感しました。

公園には、元気な「おはよう!」の声がこだまします。縄跳びを片手にリュックを背負う姿は日本での体操の風景と同じです。お父様、お母様も一緒に汗を流します。まずは公園の中をウォーミングアップ。前回とは木の様子が変わり、お花や実をつけている木も増えていました。風を感じ、木々の香りを嗅ぎ、走りながら五感をフルに使います。今朝はとてもさわやか、でも走れば子ども達、パパやママの笑顔にもよい汗が光ります。

準備体操をしっかりして、ラダーをしたり、身体をほぐします。肩に力を入れて運動をする必要はありませんが、なんとなく、ただ体操をしていてはもったいない!ことを子ども達に知ってもらうためにも、一つ一つの動きをてきぱき、しっかりと伸ばしたり曲げたり・・・そんな動きをしていくうちに子ども達の表情は真剣です。子どもだからと言って油断はできません、大人顔負けの動きにどんどん変身していきます。そんな様子をそばで感じ、ご両親も力が入っていきます。いつもは使わない筋肉を使い動作をすることは、子ども以上に大変でした。

後半は、パパ、ママはかずコーチと、そして子ども達は磯邊っちと一緒に秘密練習をしました。今回は、子ども達は公園内に設置されているスポーツマシンを使いました。大人のように使うことができないものもありますが、そこは使い方次第。子ども達もちょっぴり大人の気分を味わいながら、順番を守り、お約束を守り、チャレンジしてみました。ぶら下がってみたり、漕いでみたり、もっと簡単にできるかと思っていたマシンはなかなか手強く思い通りにはいきませんでしたが、繰り返し繰り返しやっているうちにこなすことができました。一生懸命に取り組んでいる子ども達をみて、タイ人のアスリート達も応援してくださいました。

その後は、何の実でしょうか。真っ赤に熟れた実がたくさん木の下に落ちていました。子ども達は収集が大好き。みんなでたくさん集めてみました。数を数えたり分配をしてみたり、そして最後にはボールの代わりに的あてゲームをしたり、だれが遠くまで投げられるか競争をしたり。そんな風にして使った実は、なんだか愛着がでてきたのか、ママにお土産!と大事そうに持って次に移動した子さえいました。

閑散とした公園の脇の遊具の場所。「遊んでいい?」と言うと同時に遊具にぶら下がったり、お友達と遊び始めました。馬跳びができるような遊具も何回も何回もチャレンジします。一人ができるようになると吸い寄せられるように他のお友達もやってきて、しまいには他の西洋人の方やタイ人も一緒にやっていました。一人でいたら諦めて他の遊具に行ってしまうことも、今日は皆最後までやりきります。お兄さんがお手本を示せば皆が楽しそうに真似をしていきます。お友達といるとまさか!という力がいっぱいいっぱい沸いてきます。ちょっと怖いかな?と思う気持ちも、何かに背中を押してもらったように頑張れてしまいます。

この公園の周りにも小さなドングリや松ぼっくりのような実がたくさん落ちていました。集めながら、「松ぼっくりがあったとさ~」「どんぐりコロコロ」など口づさみます。一人が歌えばまた誰かが・・・大合唱をしながらの木の実ひろいは、南国のバンコクでありながら、ちょっぴり秋を感じました。こんな子ども達の様子を見ていると、国が違い環境が違っていても、大人が少し工夫をしてあげれば、シンプルな昔の遊びもできると思いました。そして子ども達がとても楽しそうだったことが印象的でした。

もっともっと遊んでいたかったけれど、最後のお父様、お母様対決のリレーをするので広場に戻りました。お父様方は準備万端のよう。タスキをして3チームで戦いました。皆が一つのことで夢中になっている姿、身体を目一杯使っている姿、公園中に響き渡る応援の声がとてもとても素敵な休日の朝のスタートになった気がしました。

体操が終わった後は、お母様方とブラッシュアップをしました。これをすることで次につなげられたらと願いました。何度も言うようですが、今の時代の子育てにはたくさんの情報があり、取捨選択しなくてはいけません。こんなに情報があっても、一つとしてお子様にあてはまるものがないかもしれません。そんな中、迷うことも多いと思いますが、皆でお子様のことを話したり、他のお母様のお話しを伺うことで、少し整理ができたのではないかと思います。結論は出ませんが、自分だけで考えているとなかなか前に進むことができないこともあるでしょう。是非今後も、お母様方とお話をするこのような時間を持てるようにしていきたいと思います。

子ども達はかずコーチと縄跳びをしたり、公園の苗木植えのお手伝いをして、思いがけず土いじりを堪能したようです。
限られた時間ですが、また身近な公園でこのような機会を持ちたいと思います。是非次回まで、少しずつでも身体を動かしていてください。

日本に帰ってからこのようなうれしいお便りが来ました!「9月27日、バンコクで体操をしたベンチャキッティ公園でお友達とお月見をしました。中秋の名月、甚平を着てみんなでお団子を食べました。」
なんだか、こんな風に日本の文化を感じられる機会をお母様方が子ども達にプレゼントしてくださり、とてもうれしかったです。

<バンコク>第6回「パターンブロック」で遊ぼう、学ぼう

2015年10月5日 / 未分類

毎回恒例になったパターンブロックのクラスが9月18日(金)19日(土)の2日間にわたり、TOYBOXで行われました。18日(金)はキンダークラスです。今回は日本のキンダークラスとバンコクのクラスを、インターネットで結び行いました。
同じ年のお友達の自己紹介からはじまり、はじめのご挨拶をしてお歌を歌いました。最初は、このとても不思議な空間に緊張もありましたが、パターンブロックという同じブロックを使うことで、まるで一つの空間にいるかのように、ブロックでリズム遊びをしてみたり、一緒になってお話をしながらクラスは進みます。6種類あるブロックですが、黄色の六角形でとことん遊びます。カスタネットに見立てて、たいこのうたやぞうさんなどの童謡を歌っては、お机をたたいてみたり、行進してみたり。今度は高く積んでみます。両方で競争もしてみました。

お机いっぱいに並べてみたり、夢中になる姿は場所が違ってもかわりません。迷路の上でぬいぐるみの象さんをお散歩させたり、ごっこ遊びも楽しみます。並べ方に少し手を加えてあげると、机の上には大きな大きな象さんが出来上がりました。黄色の上に赤いブロックをのせてみると、象さんが大好きなリンゴもできました。

パターンブロックで遊んでいるとその魅力に取りつかれてどんどん遊びの世界に引き込まれ、あっという間に時間が流れていきます。バンコクではクラスの後で、お母様方に子育てセミナーを行いました。海外の育児で大変なこと、たくさんある情報の中で取捨選択しなければいけない子育てなど、日頃ちょっと相談したいことも簡単に出来ない状況を、お話をしてみて感じました。こちらが何か答えを差し上げるのではなく、お母様方が心の中でもやもやしていることなどを話してみると、なんだか腑に落ちたり、すっきりしたり。海外でのお子様との接し方や環境など、私自身もたくさん学ばせていただきました。その間も、マットの上で夢中になってブロックを作りあげていく子ども達の姿に、お母様方も大変驚かれていました。たくさんのおもちゃがある今、子どもの気をひく物やキャラクターものなど、子ども達は次から次へといろいろな物が欲しくなっていて、シンプルな積み木遊びが少なくなっているように思えます。遊びを考えたり創作していくシンプルな積み木遊びこそ奥が深く、子ども達の好奇心、向上心、そして創造力の種がまかれるように思います。キンダークラスに参加した男の子が、翌日のおねえちゃまの小学生クラスにニコニコしながらついて来ました。小学生クラスは子どもだけのクラスですが、その男の子も一緒に残り、ずっとパズルを使ってご機嫌で遊んでいました。最後にはアイスクリーム屋さんを披露してくれましたが、ブロックで遊び続けたからこそ、彼の中での楽しさが創造力につながったのだと思います。
1歳から幼稚園に行ったり習い事に行ったり、子ども達がお家でゆっくり時間を過ごすことができなくなっている現在、お母様と過ごすこのゴールデンタイムを、是非お子様との時間を大切に、そしてお子様の行動からたくさんのことを発見されてほしいと思いました。今日のキンダークラスではパターンブロック遊びが楽しくて、お別れもなかなかできないくらいでした。
2日目土曜日の朝、「いそべっち」「お姉さまになったよ!」「久しぶり」などの元気な声が階段から聞こえてきます。幼稚園クラスは、前回のパターンブロックやドラえもんday campなどで会ったお友達もたくさん参加です。なんだか私も通常クラスのようにさえ思えます。時間になるまでマットの上で待ちきれなくなり、遊びはじめました。お友達が楽しそうにしているのを見てみんなが引き込まれるように遊び始めました。もちろん今回が初めてのお友達も参加してくださいました。私が何も言わなくってもずっと遊んでいられそうでしたが、時間になりクラスをはじめました。
まず、パターンブロックなのでパターン△にのせてみます。いろいろな形のブロックをつかって、△のパターンにのせようとする姿が見られてきました。ブロックを上に重ねてみると、横から見たらミルフィーユのようにきれいに重なっていたり、三角をつくっていたはずなのに四角になっていることを発見!こんな発見をしていくうちに、2つのテーブルでは夢中になってつくる、つくる!、止まりません。パターンの紙の上には、たくさんの形が紙いっぱいに作りあげられました。はじめは一人で作っていたものも、お友達が「すごいね!」「どうやって作るの?」などと声をかけているのがどこからも聞こえてきます。こうしてコミュニケーションがうまれ、一人が2人、2人が4人というようにお友達と一緒に作りだしました。
このブロックには、このような不思議な力があります。先日もN幼稚園の年長クラス、パターンブロックの授業で、お部屋の中にたくさんのブロックの山を用意し「何でも作って!」との言葉がけだけをしました。みんな最初は2個3個とブロックをとり平面を作っていますが、5分経過するとどうでしょう。方々から「見て!」「できた!」という声が聞こえ、クラスがとても賑やかになってきました。そして2人で作っているところに「入れて!」と加わり、相談して色々なものを作り上げていきます。そのうちリーダーになる子、アイディアをたくさん出す子、作ったものでたくさんお話をしてくれる子と、それぞれの役割を楽しみ、たくさんの夢の世界が広がっていきました。先生に伺うと、普段リーダーでない子がリーダーになっていたり、子ども達はいつもとは違う役割をし、違った面を見せてくれたようです。最後にはクラス全体で街を作ったところもあり、お教室は楽しい街になっていました。

普段はお家で一人でやることが多いブロックですが、たくさんのお友達と一緒に作っていくと、ブロックで作るということにとどまらずに、子どもの色々な面を育てていくと思います。1つのものを使って繰り広げられる世界。創意工夫がたくさんでき、考える力を育てます。ただただブロックを積んでいても倒れてしまったり、同じ積むことでも縦に積んだり横に積んだり、また手先をそっとつかってみたり、やればやるほど頭をフル活動させているように見えます。
2つの机で競争をしました。時間は限られているもの、だらだら過ごすのではなく、どんな時もテンポよく行動をすると、見えてくる世界も変わります。競争だけがいいわけではありませんが、競争をすることによって得ることもたくさんあります。「お友達の気持ちを考えて」も挙げられます。ここでお友達との関わり方を、子ども一人一人のやり方やタイミングで学んでいます。
机の上にブロックを平面に並べたら、今度は丁寧に立てていきます。はじめから立てるのは簡単ですが、机の上にはブロックが並べてあります。お友達が並べたものを壊さないように!「自分だけ良ければ」の考えではこの作業は出来ません。丁寧に並べるだけでなく周りの様子も察知して行動することを覚えます。生きていくうえでは丁寧に!丁寧に!という作業がとても大切なことは、子ども達によく話していますが、丁寧に行動することができれば、モノを大切にすることも覚えていけます。出来上がった2つのテーブルを、1つに合わせます。この時も、丁寧に丁寧にしなければブロックが壊れてしまいます。私たちも慎重に慎重に合体させました。大きな街、みんなが自分が作ったことをたくさんお話ししています。そして自信満々です。自分で工夫しお友達と相談したからこそ、いろいろお話をしたくなります。日本とバンコクが合体したような素敵な街で、みんな細部にも工夫をしているのが分かりました。最後にみんなで360度の角度から見てみました。四角い机だったので、東西南北なんて言葉も使ってみました。生活していると自然にこんな感覚も知っていますが、改めて教えてあげないと感覚と言葉はつながりません。子どもの頭の中には、たくさんの点が存在していますが、少しずつ線につなげていってほしいと思います。また、平面と立体の感覚を学べることもパターンブロックの魅力の一つ。毎日生活している中にも平面や立体の世界はたくさんあります。なんとなく過ごしているのではなく、そんな世界を気づかせるように声掛けをしてあげたらよいでしょう。
今度はブロックをマットに広げて、また違った世界を繰り広げていました。このブロックはレゴのように保存することは出来ませんし、全く同じものを作ることはなかなかできません。お友達がぶつかったら壊れてしまいます。とても残念な気持ちになりますが、しかたありません。だからこそ、そこで人の気持ちなども感じられ、自分がどのようにしたらよいかを学ぶでしょう。仲良しのお友達だけでやるのではなく、一つのブロックを通じて、新しい仲間もできてくるようです。はじめての場所で知らないお友達とコミュニケーションができる、まるで言葉を超えるような、ブロックの不思議な力です。

小学生のクラスには初めてのお友達がたくさん来てくださいました。兄弟姉妹で来てくださった方も多かったのですが、同じことをやっていても、それぞれの個性が豊かに輝いていました。このクラスはお母様方も送迎だけで、子ども達だけでクラスを進めます。子ども達はご両親がいらっしゃる時だと、どうしても素敵な姿を見せたい!と思い肩に力が入ってしまいます。最初は緊張気味だった子ども達もあっという間にお友達になり、相談しながら作業を進めました。
同じ三角を色々なブロックで作り始めました。年長さんも同じスタートでしたが、今度は三角をつくるのに、ブロックの数や色の指示を加えました。まず、ブロックを必要な分だけ集めなくてはいけません。いろいろなブロックをおいてみてできる三角に比べて、指示されたブロックだけで作りあげていくのは、向きを変えたり組み合わせたり、考えながらの作業で一工夫が必要です。結果は同じものが出来上がりますが、そこまでのプロセスがとても大切です。一つのものを習得していくには、答えをすぐ出すのではなく、「やってみては失敗をして、またやってみる」を繰り返すことで、一つのことを深め考えられることが、思考の訓練になります。このクラスの目的は、一つのことを深め、そこで考えたり創意工夫したことから発展をさせていくことで「なるほど!」「そうなんだ!」などの発見をたくさんすることです。そこから好奇心が育ち向上心へとつながっていくと思います。

その子どもに合った言葉で引っ張っていけるように、言葉かけもします。小学校の低学年、9歳までには、その時その時に適した言葉のシャワーを適当な距離をもちながらたくさんかけてあげてほしいと思います。この準備が親子でたくさんできている子どもは、同じ勉強をしていても上辺のことを覚えるだけでなく、難しいことや知らないことに出会った時もお手上げ状態にならずに、思考錯誤しながら一生懸命に取り組む姿勢が見られるようになります。
パターンブロックの基本セットについている『はらぺこあおむし』は、小さい頃から読んでいただくことの多いとてもなじみのある絵本です。いつ読んでも、ただ同じに聞こえるような絵本もその時の環境や言葉がけによって感じ方が変わってきます。ブロックとは離れますが、是非お子さんが大好きな1冊を作ってあげてください。そして、その絵本から様々な思い出をめぐらせたり、思い出を刻んでほしいと願っています。
ブロックで、はらぺこあおむしからちょうちょになるまでを作りあげました。スタートではみんな同じあおむしでしたが、子ども達が作っていくにつれ、それぞれが個性を持ちはじめました。机いっぱいにできあがったちょうちょは、本当に世界に一つの花の蜜を吸いに大空に飛んでいきそうでした。そして、お母様方がお迎えに来られた頃には、子ども達の表情はタイの大空で光を注いでいる太陽のようでした。ぎらぎらの暑い太陽ではなく、何本もの光の帯を放っているようでした。
パーターンブロックは小さい子ども達が楽しむものと思いがちですが、小学校5年生の教科書にも登場します。教科書に出るからやるのではなく、たくさんたくさん遊んでいると、きっと教科書で出会った時に色々な発見ができ、図形に対する興味が広がっていくと思います。そしてこの感性が、将来の夢の懸け橋になるかもしれません。

同じブロック、同じ時間、同じ場所でのクラスですが、同じお題でクラスを展開しても一つとして同じクラスは出来ません。だからこそ、私自身も子ども達とともにこの素敵な時間を満喫させていただき、次のクラスの出会いを楽しみにしています。そしてこの時間が、子ども達にとって遊びを通じた楽しいかけがえのない時間になるように、次回までも探求し続けます。
また、成長した笑顔の皆とクラスができることを楽しみにしています。

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