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<こひつじかい>大蛇祭り遠足

2015年9月29日 / 未分類

9月12日(土)大蛇祭り遠足に行ってまいりました。連日の大雨でお天気が心配されましたが、この日は清々しい秋晴れとなり、まさに遠足日和でした。朝8時に田園調布駅に集合し、お父様お母様に見送られて出発しました。今回の遠足では「遠足」の字にもあるように、自分達の足でがんばって歩いてお祭りまで向かいます。
お祭りに向かう途中、商店街を通ります。商店街には床屋さんやお豆腐屋さんなど様々なお店があります。お豆腐屋さんでは店内を拝見させていただき、日頃あまり見ることのない「おから」などを見せていただきました。商店街を抜けると「あれ?お祭りの音が聞こえてきたよ!」という子ども達のワクワクした声が聞こえてきました。

お祭りの会場にはお神輿があり、みんなでお絵描きをしました。お神輿はとても複雑な形をしているためよく見て描かないといけません。「お神輿の上に鳥がいるよー」「こっちにはドラえもんがいるよ」など、子ども達は目をこらして描いていました。年長さんはあっという間に仕上げてしまい何種類も描いてみたり、難しくて描くことに困っている年少さんに教えてあげていました。

絵を描き終えるとお祭りに参加するために奥沢神社へ向かいました。奥沢神社はすっかりお祭りムードで、年少さんは多数の屋台やお囃子に足が止まって見入ってしまいます。しかしずっと見ていたらお祭りがはじまってしまいます。リュックを下ろして、お祭りがはじまるまでに鳥居にいる大蛇の絵を描きました。
さぁ、待ちに待ったお祭りの始まりです。本殿から大蛇が現れ、「わっしょい!わっしょい!」という掛け声と共に、体を大きく左右に揺らしながら奥沢神社から出発しました。子ども達は大蛇に置いて行かれないように「わっしょい」と声を合わせながら後ろから付いて行きました。

途中から列を抜けて体操を行いました。学年ごとにダッシュを行い汗を流しました。お水を飲んだら先回りをして大蛇を待ちます。待っているときは子ども達の得意な「格好いい気を付け」です。誰が一番格好良く気を付けが出来るか競争をしました。すると大蛇もやってきて、神社まで一緒に歩いて戻りました。
神社に戻った子ども達はお腹ペコペコです。お母様が朝早くから作ってくださったお弁当をいただきました。ご飯を食べ終わった子から縁日に向かいました。縁日には地域の方々がご好意でやってくださっている輪投げや射的、カキ氷などがあり、子ども達は遊びたいもので自由に遊びます。子ども達からは「このカキ氷の名前は伝説のカキ氷って言って、食べると力が湧いてくるんだよ」「3つも景品を貰っちゃったよ」など楽しげな声が聞こえてきました。他にもおこずかいの500円で出来る金魚すくいなどのゲームで楽しみました。決められた時間の中で自分の遊びたい物で思う存分遊べるようになることも、子どもにとって大切なことです。
今回の遠足ではお祭りを通して街の人との交流や、昔ながらの縁日での遊びを知ることができました。

<バンコク>ドラえもんCAMP~お稽古編~

2015年9月24日 / 未分類

2015年9月14日(月)~9月17日(木)

昨日会った子ども達や久しぶりに会う子が、お母様の影から私を出迎えてくれました。今日から4日間の日程でドラえもん講習が始まります。日本と違ってバス通学の子が大半を占めているバンコク。天候や渋滞によっては片道約1時間以上かかる子どもも珍しくないようです。最初はママとお別れをするのがつらい子もいましたが、お兄さんやお姉さんが「泣いたら楽しくないよ!しっかりやらないとママがお迎えに来てくれないよ!」。こんなやり取りでスタートしました。
まずはドラえもんの道具をつくります。どこにでもあるプラスティックの容器とストロー、輪ゴムを使っての作業です。とても単純な工作なのですが、2つの容器をセロテープでとめたり、輪つなぎをしたり・・・どれもはじめてのことばかり。バンコクに限らず最近では、幼稚園の工作では先生が随分準備をしてくださる傾向にあるなど、自分で説明を聞いて行動をすることが少なく、いわゆる手取り足取りの状態が多いように感じます。また、多種多様な道具は一見便利なようでいて子どもの手先教育を妨げるため、道具の取捨選択をしなければいけないと感じています。はじめてだって、できなくたって、やると決めた事はどんな事をしてもやり遂げます。カップにセロテープを貼る作業だけでも、手助けをしないので一苦労です。でもこの時間が、テープを貼るという作業にとどまらず、とても大切です。そうこうしているうちに、完成間近になってきた子もいます。輪つなぎだって!やっと出来た輪ゴムをカップにつけ、にこにこしてかぶってみたら、あれれ?なんて。ストローにも向きがあり、口にくわえるには、どちらかな?どの位置に付けたらよいかも考えなくてはいけません。こんな感じでの作業ですから沢山の苦労をしてできあがり、子ども達には愛着が湧いてきます。今日のお稽古の間中水中眼鏡姿の子さえいました。

水中眼鏡が出来れば、海の世界をつくらなければ・・・。子ども達だって、何かをのぞいてみたくなります。子ども達が色々な話をしはじめます。輪ゴムをつないでみたら魚に見えました。画用紙に輪ゴムを貼って目を描いたら、可愛いお魚に変身。楽しそうにどんどん作る子や、モールを使って海藻をつくってみたり、カニをつくってみたり、水中眼鏡をかけたら本当に海の世界になりました。「もしかしたら、水中眼鏡をかけたら蝶の世界にも連れて行ってくれるかな?(この間のプチ遠足でバタフライ館にいったので)」なんて、色々なお話をしてみました。勿論子育てのときには、正解を教えなくてはいけません。でもまだまだ何も知らない子ども達、色々な言葉のシャワーをあびせることも大切です。
一昔はよく、絵描き歌をやりました。最近ではあまり馴染みがなくなっていますが、「まるかいて、ちょん まるかいて ちょん・・・」と歌ってみます。これだけのフレーズですが、子ども達の描く「まるかいて、ちょん」は、本当に大人では想像ができないものです。これだけでも十分一緒に遊べてしまいますね。
集中力を養うために、毎日置き換えをやりました。シール貼りは、初日は何だかわからなかった事も早くきれいにやることを覚えたり、日毎に作業が上手にできるようになっていきます。3日目からは用紙の裏にシールで絵も描いてみました。大きな丸を描いてあげたろところに、「お隣同士が同じ色にならないように張ってみて!」なんて言葉がけをしました。けれどもまだまだお話が上手に聴けません。「お隣同士が」の「が」の助詞の使い方がわからないこともあります。これは脱ワンワードを生活にしっかり取り入れないかぎり、年齢が上がれば分かるようになるのではなく、なんとなく日本語を理解して、なんとなく話していては解決できません。
小さい頃はお母様方が手助けして差し上げられますが、小学校に行ったらどうなるでしょうか。お友達同士のコミュニケーションが上手にできなかったり、先生が出してくださる問題の意味を理解できなかったりして、ここで算数が苦手な子ども予備軍になります。問題をそのお子さんが分かるようにかいつまんでいってあげれば出来ますが、その作業がなければ、何をどうしたらよいかが分からなくなってしまうのです。

今はお子様とご一緒にいる時間がたくさんあり、たっぷりお話をしてあげられるハッピータイムです。脱ワンワードを是非実行してみてください。きっと、子ども達に沢山の世界が広がると思います。一概には言えませんが、同じ2歳児でもとても会話を楽しんで毎日を過ごしている子達もいます。この子達は何でも興味を持ったり好奇心、向上心を持ち、子どもらしい行動が出来るようになって行きます。お話が上手でないお子さんでも、話さないから何も与えないのではなく、言葉のシャワーを浴びせておくと、ある日突然大人顔負けのお話をするかもしれません。
又、幼児語はNGです。これも自然に直ったり、大きくなったから標準語が話せるのではありません。小さいからと思って使っている幼児語こそ、一回癖がついてしまうとその癖をとるのが大変ですので、正しい言葉、きれいな日本語をしっかり教えてあげてください。

工作をするときに感じたのは、道具の選び方です。日本のお教室だとセロテープなどもこちらでシンプルなものを準備してあります。こちらでは、各自に持って来ていただきました。お道具の忘れ物はありませんでしたが、子ども達は持ってきた道具を上手に使えませんでした。お母様方は子ども達の為に道具をどのように選ばれるでしょうか?言われた道具は準備をされますが、使い勝手を考えてお選びになるでしょうか?おそらく楽に使える優れものには、すぐ飛びつかれると思いますが、シンプルで使いやすい、どこにでもあるようなものを使わせるように心がけておられるでしょうか。ぜひ、お母様がまず、道具の機能性がどのようであるかを考えてから選んでください。お箸でもエジソンのお箸を使えば最初は上手に使えるように見えるかもしれませんが、大人の使うようなお箸を最初から使わせてみてください。時間はかかるかもしれませんが、その時間こそがいろいろな知恵を生み、手先を動かすトレーニングになると思います。
お母様が是非、このような時間を大切にしてくだされば、今何が子ども達に必要なのか、企業ベースに踊らされずに、真の子育てをすることができるかもしれません。

コピーもとても時短になりますが、子育てをしているときは、面倒でも一緒になって書いてあげたり、消してあげたりする作業をすることで、子どものことが沢山見えてくると思います。小学生になってから「字はきれいに書きなさい、お手本どおりに!」という事を聞きますが、小さい時にはそのような事は言わずに上手と言ってほめていたことを、小学生になったから重箱の隅をつつくように言われても、子ども達だって腑に落ちません。
子ども達はこのように腑に落ちない事を言われたり、理不尽な事を感じて過ごす事が少なくないように思います。子どもは小さいからと思うお母様方の物差しで接するのではなく、是非同じ子どもの視点に立って、色々一緒に楽しんでください

この4日間で、身近なものを使って手先の作業を沢山行ないました。同じ輪ゴムでも色々な使い方があることなど、毎日同じ道具を色々な方法で使う事に子ども達はとても興味を持っていました。沢山のドラえもんも生まれました。同じ材料を使っても、それぞれの子どもに個性があるように、出来上がった作品には違う味わいがあります。自分の納得のいくドラえもんになるように作業をしていくうちに「どのように貼ったらよいか?」など、お友達とのやりとりに発展していきました。試行錯誤、苦労して作ったからこそ愛着がわいてくるようで、眺めてはニヤニヤしている姿は本当に愛らしいです。

4日間のうちには、前日やった事を復習してみると、理解したと思っていたことがまだできていないことに気がつきます。そういったときは何度も何度も繰り返しました。そして知らないうちに自ら練習している姿も見えてきて、「出来た!」の笑顔も増えていきました。
毎日やった置き換えも4日目には要領を得て、どんな指示があるのかをしっかり聴いています。ただただやるのではなく、どんな時も初心を忘れずに丁寧に向かい合っていけることが大切です。この一つをとっても、繰り返しを続けると置き換えが出来るようになるだけではなく、他のことにも種をまく事ができるでしょう。
幼児期の目標やハードルの高さは様々でも、自分でしっかり繰り返す事をおぼえ、挑戦することや失敗して悔しさを覚えることの大切さは共通です。時間はかかっても単に答えだけを得るのではなく、失敗後に試行錯誤して答えの手応えを感じることこそ、本当の「できた!」につながっていくと思います。
昨今は子ども達が日々の生活の中でやる事がとても増え、習い事なども種類が多くなっているようです。色々な体験をして色々な事に興味を持ってほしいと願う、お子様の夢を応援したい御両親のお気持ちもわかりますが、まずは1つのことを、それもお母様が先生になって教えてあげること続けてみてください。この1つが身についてから、次の挑戦をさせてあげてください。時間はかかっているようですが、きっと子ども達はやる気を増して取り組むことができると思います。毎日とても忙しくお稽古に通う子ども達。「子どもの為に」とやっていることが、なんだか逆効果なのでは?と考えさせられることが毎年加速化しているようです。ちょっと立ち止まり、つまみ食いになっていないかを反すうしてみてほしいと思います。この4日間の為に他のお稽古をお休みして時間をつくってくださったのかもしれませんが、毎日毎日続けて来てくださったからこそ、目に見えて子ども達全員の成長が見えました。

4日目は、この講習の集大成で子ども達がドラえもんに変身しました。毎日やってきた作業を全部取り入れてのドラえもん!失敗もたくさんありました。それも私が指摘して、失敗と気付くのではなく、自分であれ?と気が付く事が出来、そしてそれをよりよいものに直す作業さえ出来るようになりました。出来あがって変身した子ども達、なんと輝いて可愛いのでしょう。お友達どうしほめ合い、お友達がより良くなるようにアドバイスする姿まで見ることが出来ました。
最終日のおやつは、お母様手作りのスイートポテト!箱を開けると、そこにはお稽古でやったモールのラッピングなど、お子様と一緒につくってくださったお母様の優しさや愛情がいっぱいつまっていて、本当に本当に素敵なおやつになりました。美味しいお菓子、日本のお菓子と何でも手軽に手に入りますが、このようにお母様のひと手間を加えていただくと(きっとお忙しいお母様にとっては大変かもしれませんが)お子様との絆が深まるのだとひしひしと感じました。こんな愛情がきっとお子様の土壌をつくり、しっかりと根をはらせるのだと思います。

子ども達は遊びを通じて沢山学びました。そして私も子ども達やお母様方を通じて沢山学ぶ事が出来ました。子ども達から「ありがとう!」をもらうとき、私自身が感謝の気持ちでいっぱいです。子ども達の可愛いお手紙も宝物です。「今度はいつ会える?」「バンコクにずっといたら?」などの声が私の背中を押してくれています。

取捨選択を沢山しなければいけない子育て。どれもが正解かもしれませんが、「お子様の為に」が空回りしないように、是非時には立ち止まってお子様の将来を見据えてほしいと思います。
次回はもっともっと子ども達が輝いていく沢山の工夫をもって、バンコクに降り立ちたいと思います。

<バンコク> ドラえもん DAY CAMP

2015年9月16日 / 未分類

9月13日(日)朝8時、エムポリウムにバンコクの子ども達の元気な声がこだましています。リュックサックを背負った子ども達がお父様お母様と一緒に私を出迎えてくれました。普段は私が子ども達を迎えるのですが、バンコク到着時間の都合でいつもとは逆になりました。久しぶりに会う子ども達はすっかりお兄様お姉様になっていて、嬉しそうにそばに寄って来てくれました。私はまるでいつも一緒にいるような錯覚さえ覚えました。

恒例のお母様方へのハグをしたあと、2台のスクールバスに別れて乗り込みました。今日はプチ遠足!チャトチャックにある交通公園に出かけます。歓迎ムードの車中では子ども達が歌を披露してくれたりバンコクのことを教えてくれたりしました。バス通学が多い場所がら、子ども達は車中の過ごし方もお手の物。ここが私の学校、ここが私のお家と地図が頭に入っていて、バスからの車窓をしっかり楽しんでいるのにはびっくりしました。
朝早いので渋滞もなく約20分で目的地につきました。ここには大きな市場もあり、新鮮な野菜や珍しい果物に遭遇できるので、私の大好きな場所です。自転車に乗れる交通公園があることは知りつつもなかなか来れずにいたので(しかも子ども達と一緒!)今日は本当に楽しみです。バンコク在住でも郊外の公園へはなかなか行き難いようで、はじめてくる子どもも沢山いました。

お友達と来る公園は、子ども達にとって最高です。バスを降りると、待ちきれずに走り出す子、早速虫探しをする子と、笑顔がはじけます。ゲートを入ると目の前には緑の街路樹がずっと続きます。子ども達がリュックサックを背負って歌を口ずさみ、お友達とじゃれながら歩く光景が公園に吸い込まれていく感じ。又、このような光景が珍しいのか、タイ人の家族が寄ってきてにこやかに声をかけてくださいました。とてもとても雄大な公園の眩しいほどの緑のなか、お池の水面に太陽の光がキラキラと子ども達を歓迎してくれていたので、お池のそばにドラえもん基地を作りました。みんなで協力をして、大きな大きなシートを敷きます。日本でのキャンプや遠足にも参加した事のあるゆうき、かずまがリーダーになってくれ、皆を引っ張っていってくれます。リーダーになることは、小さいながらに責任がある!ということを知っています。日本では大学生リーダーは勿論ですが、小学生リーダーがとても活躍していて、その姿が眩しいのも知っています。言葉で教えなくても、体験・経験する事から学ぶ事は、力になります。
基地が出来たら、まずは準備体操を兼ねて基地の周りを散策マラソンです。沢山の方がランニングやサイクリングで風を感じ、緑の香りを楽しみ、公園を満喫しています。子ども達以上に私の方がこの素晴らしい環境にワクワクし、何があるのかな?どんなふうに遊ぶ時間が繰り広げられるのかと想像すると、走る足も軽やかになります。お花の木のトンネルを通ってみたり、根っこの上を歩いてみたり、スペシャルな事ではなくても全てが新鮮です。

今年は「木」をテーマに子ども達と楽しんでいますが、「この木なんの木」という木が続きます。さすが南国、お花の色も鮮やかで、咲き乱れています。公園の過ごし方は様々です。タイ人が子ども連れでシートを敷いて朝ごはんを楽しんでいる姿は多く見られましたが、卒業写真を撮るためにガウンを着ている方、お年寄りの太極拳をするグループ、高校生のトレーニングをするグループなどもいました。とは言え暑いバンコク、こんなにきれいな公園なのに、ここを楽しんでいる方は少ないんだなあと改めて感じました。
子ども達は準備体操をすませ、基本であるスキップ、ギャロップなどを丁寧にしたら次はかけっこです。子どもは3人ずつ走ることが簡単にできません。順番を守って自分が誰の後に走るのかなど、簡単な事なのですが、あまりこちらでは習慣がないのと、幼稚園などではきっと先生方が丁寧に導いてくださるのでしょう、自分で考えてルールを覚えてやる事がなかなか出来ませんでした。でも何度も何度も繰り返していくうちに、何をしなくてはいけないかがわかってきます。大人と違うので何度も何度も繰り返す事が必要です。
体操も2回くらいではまったくわかりません。でもそれを倍・倍でやっていけば、なるほど!そういうことね!と出来てきます。指導者は、子どもに徹底的に付き合わなければいけません。小さい時にこのように覚えた事はしっかりと子ども達の中に蓄えられていきます。すぐには結果は出ないかもしれませんが、このようにまかれた種は、きっと少しずつ芽吹き、そのうちにしっかり根をはって行くと思います。

リレーもはじめは上手くいきませんが、何回もやりたい!という声で何回もやっていると、最後には皆の顔つきさえ変わります。もっとやりたい!という気持ちを持ってくれたことが向上心につながります。ラダーではひよこ歩き、ゴリラ歩き、子ども達はまるでその動物に変身したかのように一生懸命に取り組みます。ドラえもんの道具に「どろん葉」というものがありますが、落ちていた葉っぱを頭につけて、「どろん葉」と掛け声をかければ、皆なりきっています。その眼の真剣な事!
ちょっと疲れたので、芝生の上にごろりん。最初はちくちくするからできない!と言っていた子もこわごわやってみると、なんと気持ちがよいのでしょう。寝っころがって見るお空の広いこと。お空に浮かぶもくもく雲は、なんだかおいしそうに見えます。
時刻はまだ9時半ですが、たくさん動いてよい汗を流したので、おなかがグーグー鳴ってきました。この短い時間ですが、いつもの倍くらい身体を動かしているので、きっと子ども達の気分としてはお昼時間なのでしょう。日本でも朝7時の体操の後は、皆の大好きなパンタイムで、その食べっぷりはすごいです。身体をたっぷり動かすからこそ、いただくパンは最高です。そして仲間といただくから、尚更です。勿論今日も大好きなパンタイムがあります。子ども達は木陰でヤクルトを飲んだり、マフインをいただいたり、会話も弾みます。こんなに美味しいマフィン始めて!美味しい!の連発です。何も特別な食べ物ではありませんが、自然の中で、美味しい空気を吸って、風がそよぐ木陰で・・・環境がばっちり揃ったおかげです。
色々なところにお池が点在していて、お池遊びも気に入っています。もしかしたらワニがいるかも!なんて言いながら、小枝や葉っぱを入れてみたり、これは浮くかな?大きくて太いから沈むよ!と予想を立てながら、浮き沈みの実験をします。木は浮く、葉っぱは勿論、貝も!と思いきや、貝は沈むものと浮くものがありました。色々な不思議がいっぱいです。
皆は宝物探しの名人。色々な所から貝殻、木の枝、木の実、様々なものを探してきては、うれしそうに駆け寄り教えてくれます。私も見たことのない実を見たり、何でここに沢山貝殻があるのかな?と子どもと共に考えました。葉っぱだって大きいもの、小さいもの、そしてまだ落ちたての緑のもの、からからに乾燥したものと色々です。
しばらく歩くと『バタフライ館』がありました。子ども達がワクワクして入ってみると、植物園みたいな密林の沢山の青虫達がお出迎えしてくれました。青虫だって色々な色の色々な模様の洋服をまとっています。もぐもぐ葉っぱを食べていて、大好きな『はらべこあお虫』のお話を思わず思い出してしまいました。「食べ過ぎるとおなか痛くなるよ!」なんて声をかけている優しいお友達もいました。

日本と違ってこの公園のなかには沢山の種類の蝶が楽しそうにダンスをしています。あちこちに蜜のごちそうがしかけられていて、とまって美味しそうに蜜を吸っている姿も見ることができました。中にいると、だんだん自分達も蝶になった気分になります。手を動かしてひらひら飛んでいる姿、蜜を吸っていたり、花にとまっているのを真似しています。
どの蝶もかわいらしく、間近で本物を観察することがこんなに子ども達を生き生きさせるのだとうれしくなりました。いつまでもいたい場所ですが、次の目的地に出発。子ども達は紙皿を1枚持っています。紙皿は広い芝生ではフリスビーに、おやつのときにはお皿に、そして今は森で探した宝物がいっぱいのっています。紙皿なので、折るとバッグのようにもなるし、便利です。教えてあげなくても、落ちないようにするには?簡単に運ぶには?などなど、工夫をしています。つい先回りをして教えたくなってしまう事もありますが、少し待ってあげるとこんな素敵なアイデアを出しはじめます。子ども達のひらめきはすごいな!
お砂場エリアでは、ロッククライミング、うんてい、などなど挑戦することがたくさんありました、最初は助けを求める子ども達もお友達の様子を見ては、やってみよう!やってみたい!という気持ちが芽生え、チャレンジャーになっていました。お友達と一緒だからこそ背中を押してもらえるのでしょう。
公園をほとんど一周した最後には、長い長い平均台です。少し高さもあります。足もすくみます。最初は手を添えてあげていましたが、身体でバランスをとれるようになり、調子もでてきます。下を向き、一歩一歩をゆっくり進んでいた子も、最後のほうにはしっかり遠くを見て最後のジャンプもきれいに着地できました。身の回りには沢山身体を動かす事が出来る材料が転がっています。便利な道具に頼らずにシンプルな遊びをもっと出来るといいなと思います。

やっと自分たちの基地に戻ってきました。もうおなかがペコペコですが、その前に沢山の楽しい!を絵に表す事にしました。沢山の木、ドラえもんの道具、沢山のお友達・・・自分が楽しいと感じた事を表現してみました。どの子の絵も愛嬌たっぷり。描き終わるとうれしそうに自慢して見せてくれました。
お待たせしました!えりコーチが、大きな袋でお弁当を持ってきてくださいました。今日のお弁当は本当なら私が子ども達に日本弁当を作ってあげたかったのですが、時間がとれず、友人が心をこめて作ってくださいました。ソイ12にあるブラウンアイズのくみさんが、子ども達のために愛情たっぷりのおにぎり、たまごやき、肉団子などなど、子ども達の大好きなものを入れてくださいました。暑い国なので朝から持ち歩くことを避け、丁度良いお昼にデリバリーまでしてくださいました。本当に子ども達のことを考えて支えてくださる方がいるからこそ、このようなキャンプが実現できます。お弁当を渡すのも、お隣へ、お隣へ・・・と声をかけながらお友達は渡しますが、3つもお弁当がある子や、1つもない子がいます。簡単な事ですが一人一人にお弁当が渡るまでにも時間はかかりました。きっと子ども達は待て!をされている気持ちでいたことでしょうが、待った分いただきます!の声ははずんでいますし、ふたを開けると皆が夢中にほおばります。シンプルな日本弁当ですが、満面の笑顔の美味しい顔は、素敵でした。大きなおにぎりだったのですが、完食の子がいっぱい。あっという間に平らげました。私はおにぎりは苦手!と言っていたお友達も、頑張って食べていました、するとその子は素敵な魔法にでもかかったかのようにパワーが出て、自信に満ちてお話をしたり、工作なども力いっぱい取り組んでいました。食生活、食育、育ち盛りの年齢の子どもにはとっても大切なことです。

お弁当の終わった子ども達は、ラダーを使って電車ごっこをしたり、竹とんぼに挑戦したり、思いっきり遊びました。昼のこの時間になるとこの広い芝生は貸切です。日差しが強いとはいえ、木陰に入ると風が通る気持ちのよい昼下がりでした。

バスにゆられ、TOY BOXESに向かいます。普段は長時間外遊びをしないバンコクの子ども達、車中はきっとどこでもドアで夢の世界へ!かな・・・と思いきや、お弁当パワーが出たのかまだまだ元気です。女の子達はごっこ遊びです。男の子達は車に興味があり、車窓から見たの車のことや、町の事を色々教えてくれます。日曜日とはいえ、朝とは違い多少の渋滞もありましたが、バスの中で歌ったり、しりとりをして楽しめました。日本の幼稚園に通っている子ども達は、日本の童謡をよく知っていました。離れているからこそ、幼稚園でも日本の文化を取り入れてくださっているのを感じました。
さあ、お待ちかねのパターンブロックタイム。まずは皆でマットを敷いてブロック基地を作ります。ここでのブロック作りは皆慣れたもの。沢山のブロックを思い思いに作っていきます。テーマは『ドラえもんの道具』。高く積み上げてどこでも階段!どこでもトンネル!そしてきれいに敷き詰めてできた、虫ロボットなどなど、素敵なものが所狭しと出来上がりました。

次は工作タイム!今日のお弁当を再現します。みんなはお弁当屋さんに変身してお弁当箱作りからはじめます。ドラえもん弁当にするために、箱にドラえもんの絵を描きます。お約束は「どんな色のドラえもんでもかまいません。どんな事をしているドラえもんでもかまいません。でも、お顔だけでなく、ドラえもんの身体まで描いてください!。早く出来た人は、ドラえもんの秘密の道具も描いてくださいね」。こんな簡単な指示工作ですが、なかなかむずかしい!やはりドラえもんは青と思っているので、他の色で描くことは思いつかないのかもしれませんね。まだまだ沢山の引き出しに色々な知識を入れていくこの時期。ただただ教え込むのではなく、頭を柔らかく色々なイメージや考え方を持って、子どもと接してあげたいなとつくづく思いました。勿論、正しい知識を教えてあげる事は前提ですが。

お弁当の中身も作ります。トイレットペーパーをちぎったり、花紙をまるめたり、美味しくいただけたぶん子ども達の記憶もとても鮮明です。いつもなら作りやすいように色もそろえますが、今日は決まった色しかありません。足りない色をどのように作り出すかも一工夫。頭をフルに使って考えます。もし茶色の紙がなかったら?どの花紙とどの花紙をあわせたら、ミートボールの色ができるでしょうか?何でもそろってしまう現代だからこそ、あえて不自由の環境もつくらなければいけません。
さあ待ちに待った、どらやきつくり!和コーチはどろん葉を使って和菓子職人に変身。いつもはブロックや工作をする机もキッチンに変身しました。子ども達もエプロンをつけ、職人さんへ。火を使うので、お約束もあります。危険な事もたくさんありますが、お約束をしっかり守っていれば、危なくありません。よくお話を聴いて行動が出来るようになれば、多くのことに楽しくチャレンジ出来ます。
グループにわかれたら材料の説明をうかがって、材料を量っていきます。大人がやれば簡単な事。でも子ども達にとっては大変です。それも一人ではなく、お友達と協力しなければいけません。ゆっくりやっていたつもりでもお砂糖がこぼれてしまったり、粉で手が狼の手のように白くなってしまったり・・・。何でも簡単にはいかないことを経験するのです。失敗しても次につながり、工夫を生みます。お母様方、毎日の生活でこのような大切な機会を是非たくさん作ってあげてください。時間はかかるようですが、これこそが「急がば回れ!」の精神です。この経験を沢山持っている子どもこそ、生きる力を持ち、将来の自分の夢に向かって走れるようになるでしょう。

いよいよ材料を混ぜ合わせて、ドラ焼きの生地が出来上がりました。フライパンにじゅじゅと音がするのを確かめます。熱過ぎてもぬるくてもできません。職人・和コーチが長年の勘で焼きはじめます。ここでちょっと秘密です。この生地の配合は、日本の老舗「うさぎや」さんのもの。和コーチのお父様が修行され、そして和菓子店をされていたので、和コーチは幼い頃からお父様の背中を見て覚えたそうです。たまたま「うさぎや」さんは私もとても馴染みのあるお店だったので、この奇遇に驚きました。

そんなこんなで、4つのフライパンはフル稼働。生地にふつふつ穴が開き始めると、火傷をしないようにフライ返しを片手にひっくり返します。、まあるくきれいに焼けていても、ひっくり返すのもなかなか和コーチのようにはいきません。何事も修行です。餡は和コーチが朝早く作ってきてくださいました。餡を作るのも、じっくり手間をかけなけばいけません。餡はどんなお豆でできている?と聞くと子ども達は「あんこまめ!」なんて。一生懸命考えての答えですが、今はお赤飯なども市販のものが簡単に手に入るので、小豆に馴染みが少なくなっているのだと思います。
沢山のドラ焼きの山が出来、お部屋の中が甘い香りに包まれましたが、和菓子屋さんの仕事はまだ終わりません。一つ一つを袋詰めです。出来立てほやほやのどらやきを袋に入れます。これまた、簡単にはいきませんでした。袋詰めをしているときに思わず食べてしまう子、幸せそうな顔をしていました。自分で作ったからこそ、このうれしい顔になるのでしょう。
お外ではお父様、お母様が待っていてくださいました。時間もかなり押してしまいましたが、子ども達の笑顔をみて、目をつぶってくださいました。とは言え時は金なり!時間は大切にしなければいけません。今日の失敗を次回に生かせるように、もっともっと準備を重ねます。

日本でも子ども達が大好きで、沢山成長する事が出来る遠足。いつかバンコクの子ども達ともやってみたいと思っていました。今回はまだまだプチ遠足ですが、和コーチをはじめ、バンコク在住のお母様、私の友人達の沢山のお支えがあり、一歩を踏み出す事が出来ました。バンコクに着いて、まず朝食を作って出迎えてくれた友人ご夫妻、世界一の温かい朝食、ブレークタイムでした。お弁当も子ども達の安全を考えてデリバリーをしてくださいました。生きる事、何かを成功するためには、沢山の沢山の支えがなければできない!又初心に戻り、新しい一歩が素敵な一歩になるように歩んでいきます。
子ども達を笑顔で送り出してくださったお母様方にも感謝でいっぱいです。まだまだ野望は広がります。次回はどこへ・・・・。

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