<子育てセミナー>本当の知力を身につけさせる方法 子育てで大切なこととは?

2016年5月4日

食育を考える ~気づきと学びの子育て法~ 

大型連休中の5月2日(月)、玉川テラスで食育についての子育てセミナーを行いました。壁一面の大きな窓からは、5月の日差しを受けて生き生きとしている屋上庭園の緑が見えます。それを背景に、朝、花市場で買ってきたばかりの菖蒲や、端午の節句を子どもと一緒にお祝いするお食事の提案コーナーをつくりました。今は「子どもの日」と言われることが多い5月5日、この日の謂れや因んで食べるもの、飾るものなどを、この機会に改めて調べてみてはいかがでしょう。美しい挿絵とともに紹介する本を繙けば、インターネットで簡単に得られる知識よりも記憶に残るように思います。
 皆さまが着かれたテーブルにはすずらんを飾りました。前日の5月1日はフランスでは「すずらんの日」となっていて、この日ばかりはお花屋さん以外でも町のいたるところですずらんを売るスタンドがたちます。すずらんを贈る人にも贈られた人にも、幸せが訪れるという言い伝えがあるそうです。楚々としたずずらんですが、実は強い花。子ども達にも、すずらんのようであってほしいと願っています。

 食育をテーマにお話しをするのは今回が初めてではありません。以前受講してくださった方もいらっしゃることでしょう。中には繰り返しになることもあるかもしれませんが、子どもの健やかな成長を祝う端午の節句を目前に控え、そしてまた東北復興支援キャンプの記憶も新しい今、ぜひ聞いて頂き、この連休中に早速役立ててほしいと思っています。

 「食育」というとどんなことを思うでしょうか?参加者からは「栄養・楽しみ・旬の素材」といった項目があげられました。
 今回は3つのポイントを挙げて食育のお話をしました。
まず1つ目は「正しい食生活」です。子育て中のご家庭ではきちんとやっているはずですが、毎日のことなので時々甘くなってしまうことはないでしょうか。
 2つ目は「偏食をなくそう」です。洋食の機会が増えた日本人の食生活ですが、和食でバランスの良い食事をとるように見直すべきです。
 3つ目は「よく噛むこと」です。忙しいからと言って早食いをしたり、「取り敢えず」食べていませんか?

以上のような3つのポイントをお話ししましたが、レジュメを使ってもう少し食育について考えてみました。
 普段はスーパーマーケットでお買い物をすることが多いと思いますが、小学生のうちは是非、青果店や魚屋さんなど、商店街のお店でお買い物をする機会を持つように心がけてほしいと思います。そこには食を介したコミュニケーションがあり、お店の方を通じて生産者を感じ、誰かの手によって育てられた命あるものをいただいていることが感じられるものです。このようにして得た知識は経験として体に残るものですし、人とのかかわりの中で生活していくこと、生きた知識を得る術を知った子どもは、やがて自分で考え行動していけるようになるものです。
 こうした経験を日常的にしている子どもは食に関心を持つことができ、食事の時間なのに他に関心がいってしまって食事を楽しめないようにはなりません。
お母様方も、レストランではない「ママの味」を丁寧に、工夫して、そして楽しみながら作っていきましょう。

 食事のマナーについても、小さな頃から教えていってあげなければいけません。子どもでも、周りを不快にするようなことはすべきではないのです。テーブルマナーは周囲への配慮、お互いを思いやる気持ちがベースです。「私はこのように食べる者です」ということは、パスポートのようにその人がどんな人なのかを示すことになりますし、きちんとしていればどこでどなたと食事をすることになっても臆することなく自由でいられるとも言えるのです。

 子どもにとっての食育は「栄養、運動、休息」の3つの柱がバランスよく機能することを支えるものです。導いていくお母様方は「大変!」と思われるかもしれませんが、どうか失敗を恐れず楽しみながら試行錯誤していってほしいと思います。
 また、排泄についても一緒に学ぶと良いでしょう。朝きちんと排泄ができる習慣をつくってあげることはもちろん、自分で健康チェックをするよう教えてあげたいと思います。

 最後に、子どもの日をお祝いするお料理を色々と作ってみた写真をご紹介しました。こいのぼりに見立てた押し寿司、お魚のフライ、飾り切りにしたソーセージのホットドッグ、兜の形にした春巻きなど、やってみるとあれこれ思いつき楽しいものです。なかでも、食パンをこいのぼり型に切ってクリームや果物で飾ったオープンサンドは、ある小学生のお姉様が作ってくれました。彼女が楽しそうに作っている姿が、今日のこの食育についてのお話全てを凝縮しているように思えてなりません。
 せっかくの連休ですので、休日を楽しむ食卓を実践してみてほしいと思います。 ぜひ、会話でお腹がいっぱいになる食卓を、子ども達と一緒につくってみてください。

磯邊季里 @ 2016年05月04日 15:23 コメント: (0)

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