<こひつじかい>斑尾キャンプ1日目

2017年8月3日

 こひつじかい恒例の夏のキャンプの季節となりました。
今年のテーマは「森のパーティー」で、虫に着目しています。7月27日(木)7時に東京駅の銀の鈴に年少、年中、小学生の子ども達(後発隊)が集合し、31日(月)までの斑尾キャンプに出発しました。

今回はお母様方も一緒に集合写真を撮り、北陸新幹線はくたかに乗り込みます。スキーキャンプでいつもお世話になっているだいちゃんが同行してくださったので、いつも通りに元気な子ども達はだいちゃんとスキーキャンプ以来の再会を楽しみ、いろいろと話が弾んでいました。車内では学年を隔てることなくみんなが和やかな様子でキャンプがスタートしました。
 約2時間程で飯山駅に着くと、先発隊の年長さん達が出迎えてくれました。ここで全員そろって記念撮影です。飯山駅には、顔出しパネルというのでしょうか?、観光地などにある絵が描かれた板状のものに顔を出す穴が開いているもの、そのパネルがあり、愉快な記念写真が撮れました。

ここからバスに乗ってじゃがいも堀へ向かいましたが、後発隊の元気な様子に圧倒され気味の先発隊は、バスの中でもパワー全開の後発隊を穏やかに笑っていて、そのコントラストが面白かったです。

 目的地は木島平の竹内農園で、斑尾高原でキャンプをするときにはいつもお世話になっているところです。じゃがいもの収穫にトラクターを使っている様子を見た子ども達は大喜びで、リュックを投げるようにして置き、畑へと駆けていきます。皮が薄くてゴロゴロとした大きなじゃがいもがたくさん採れ、収穫袋一杯のじゃがいもは子どの達の体重より重かったのかもしれないほどでした。じゃがいもの根には赤ちゃんいもがついていて、おいしくいただくお料理についても農園の方がお話ししてくださいました。農園にはカエルもたくさんいました。カエルをつかまえようと奮闘する子ども達はほんとうに元気いっぱいで、つい先ほど東京から着いたとは思えないほどの馴染み様でした。

 トウモロコシ収穫も体験しました。トウモロコシ畑に入っての収穫だと子ども達の背丈では無理があるので、農園の方が予め畑からトウモロコシを茎ごととっておいてくださいました。そこからもいだ、まさにもぎたてのトウモロコシは生のままでもおいしくいただけることを教わり、みんなでかぶりつきました。水分が飛ぶような瑞々しさ、そして甘くておいしいこと!子ども達に満面の笑みが広がりました。先程のじゃがいもと同じように下の方に白っぽいオマケのようなとうもろこしもなっていました。

 きゅうり畑へ行ってみると、きゅうりのトンネルができていてその様子を絵に描きました。背後は高原、山がくっきりと見え壮大な景色です。そばには大豆やイタリアントマト、パプリカやすももがなっていました。子ども達はこういった場所を駆け回って楽しんでいました。すももといえば、年長さん達が2日前のお稽古で歌ったはらぺこあおむしの歌詞にすももが出てくるので、実物を見た年長さんは大喜びでした。

 早速たくさん体を動かし喉はカラカラ、泥だらけでホテルへ到着すると、ウェルカムランチが待っていました。ホテルのお庭でおにぎりやカツなどをそれぞれがいただきます。たくさん用意していてくださったのに、子ども達は完食、おなか一杯です!この気持ちが良いほどの食べっぷり、おとなしい先発隊に後発隊が元気を持ってきてくれたようでした。一年生の中にはこのサマーキャンプが4回目となるベテランもいます。勝手知ったるホテル内を自分の家のように走り回る様子からは「ただいま」というご挨拶が聞こえてくるようでした。こうして全員揃ってのホテルでの生活がスタートしました。

午後は縦割りの4つのグループに分かれて恒例のブルーベリージャム作りをしました。大粒のブルーベリーをみんなで煮て、お砂糖を入れてブルーベリーを潰します。年少さんも満面の笑みで率先して参加しています。その楽しそうで素敵な笑顔が周りを元気にしているようです。つまみ食いをしてみると、ああ美味しい!瓶に詰め、ラベルを貼ったり蓋にカバーをかけたりするとまるで商品のよう、素敵な仕上がりです。こぼれたジャムやお鍋に残っている少量のジャムをぺろぺろなめる子ども達、それはお行儀が良いことではありませんが、ここでは自分たちが楽しく作ったものへの興味があるからこその行為、良いではありませんか!
 さて、ここで一つ気が付いたことがあります。キャンプにはエプロンを持ってくることになっていました。ご家庭で準備をするときに、子どもが自分でつけられるようなエプロンを、という視点があったでしょうか?せっかく持ってきても自分でつけられないエプロンではいけません。つかいやすいか?紐は結べるのか?そんな配慮を持って準備をしてほしいと思います。自分でエプロンをつけることができずに、早速作業にとりかかっている仲間を横目でうらめしそうに見ている子どもがいました。加えて言うと、小さな子どもにビニール素材のエプロンを用意することがありますが、これは汚れに対して便利なようで、小さな子どもの体に馴染まず良い選択とは言えません。記名はもちろんのこと、子どもが使うことを考えた準備をすることはとても大切です。学校生活を送ることを想像すれば明らかです。

 大成功のジャム作りのあとは、フリスビーを作ったり工作をしたり、お絵描きをして過ごしました。
 夜ご飯はバイキング形式です。キャンプのテーマの一つに食育があります。きちんと食べることで体を作る、これは楽しい学校生活を送る上で不可欠です。どんなに気持ちがあっても体力がなければ楽しめないでしょう。今年度は年長クラスのことが少し気がかりでいます。食べ物への興味、噛んだり飲み込んだりという食べ方、年中や年少クラスに負けていると感じることがあるのです。特に団体生活を送る上で、今のままでは支障が出るのでは?小学生になってから子ども達が困るのでは?と。みんな揃って食べ物に感謝していただく、残さずに食べる、日本の小学校ではスタンダードなことも、好きなものだけを食べれば良い、残しても良いなど、インターナショナルな教育機関では様子が異なります。小さな子どもが何を当たり前として育つか、その環境作りは親の責任です。団体活動をする上で子どもが苦労したり損をしないように、日頃から心を砕いてほしいと思います。

 この日の夕ご飯は自分が取ったものを残さずに食べるという基本に忠実にしたところ、全体でごちそうさまをするまでに1時間15分かかりました。一番最後のごちそうさままでは2時間30分!早く食べ終わった子は日記や勉強の時間になりますが・・・2時間30分とはどういう時間なのか、子ども達と話しました。新幹線に乗れば東京から飯山まで来れる時間です。自分で体験したことを例に考え、子ども達の意識に強く働きかけたいと思いました。キャンプという集団活動のなかで、食事の時間をどのように捉えるか。食育の観点を忘れないことを第一に、これからの日程の中での課題となりました。
 キャンプ初日から盛りだくさんでしたので、子ども達はくたくたで、温泉で疲れを癒した後はあっという間に眠りにつきました。年少さんも泣いてしまうことなく朝までぐっすり。ほんとうに、いつも笑顔で楽しんでいる年少さん達で、年齢に関係なく子どもの気持ち、気力によって楽しめるものだとつくづく感じた初日となりました。

磯邊季里 @ 2017年08月03日 15:38 コメント: (0)

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