<東北キャンプ>2日目

2018年4月24日

朝5時30分。子ども達の声で目が覚めました。
『いそべっち、遊んできていい?』寝間着のまま外へ飛び出し、朝のひと遊び。アスレチックで遊ぶ子もいれば、野草摘みをする子も。今回は英語を話せるなっちゃんが一緒にいたので、野草を見つけては『これは英語でなんていうの?』と聞きながらやっていました。両手いっぱいにつくしやスギナを抱えて戻ると、『お母さん、スギナの天ぷら食べたい!』とキッチンへかけこむ子ども達。スギナの天ぷらの他にも、つくしのマヨネーズ和えやにぼしからだしを取ったおいしいお味噌汁など、朝から東北でしか味わえないお料理をみんなで作りました。

9時頃になると、もうおなかがペコペコのこどもたちがこすもす公園の食堂にやってきます。あんなにいっぱい作ったつくしもスギナの天ぷらも一瞬でなくなってしまいました。だし用のにぼしも『この魚すっごくおいしい!』といってまるごと食べていました。『僕のには入ってないよ~』と残念がる子もいるほど好評でした。東京ではなかなか味わえない素朴だけれど本物の料理。本物のおいしさを自分の舌で確かめることはできそうでできない貴重な体験です。この味は、子ども達にとって忘れられないものになるでしょう。

朝ごはんの後は、お母さんと一緒に山菜探し。新しい草を見つけては『お母さん、これは食べられるの?』と確かめ、食べられることがわかるとそのままかぶりついていました。皆、どこでも生きていけそうですね。散策途中、テントウムシやカエル、またヘビと春を心待ちにしていた虫や動物たちに出会いました。東京では、彼らと出会うこともあまりないですね。

一方、土曜日に学校やクラブの練習がある小学生達は、午前中それぞれ勉強や練習に取り組んでからの出発です。
出来るだけ早くこすもす公園に到着するために、乗る予定の新幹線はどの子も間に合うか間に合わないかギリギリの時間にきめ、無事に東京駅に集合できるかみんなドキドキの幕開けでした。
それでもどうにか全員集合し、駅弁も調達完了。すでにホームにやまびこ53号が待ち構えているので、お母様お父様に「いってきます」と乗り込みました。もうキャンプに慣れている小学生チームなだけあり、新幹線が発射するまでに自分たちの座席も決定、余裕の出発でした。ちょっと遅めのお昼ご飯を食べ、ひと段落するとみんなで記念撮影大会が始まりました。新花巻に近づくにつれ車内は空席が増えてきました。そこでみんな自分の宿題に取り掛かります。こすもす公園について出来るだけ沢山遊べるようにやるべきことは全て終わらせました。どんな楽しいことが待っていても、日々やるべきことはきちんとこなす。これも学年が上がるにつれて随分と身についてきたんだなと成長を感じることが出来ました。

散策から帰ってきたらお昼の時間です。お昼は、皆でピザを作りました。こすもす公園のあゆさんに教わりながら、各自好きな形を作り、トッピングをのせました。パンのようにする子もいれば、ナンのような形にしてみたり。ハートなどかわいらしいピザを作っている子もいました。トッピングは、トマト、ソーセージに加え、こすもす公園の畑で取れた立派なネギ、みんなで摘んできたタンポポやつくしをトッピングしました。自分の作ったピザの様子を確かめるべく窯を覗く顔は、興味と不安が入り混じった表情。あゆさんと一緒に自分のピザを窯から取り出して、ちゃんとできていることをみるとみんな満面の笑み。スライサーでカットして完成です。『やっぱり自分で作ったピザはとってもおいしい!』この日の日記には、多くのこどもたちがピザ作りのことを書いていました。

食べ終わるとまたすぐにこすもす公園で遊び始めます。子ども達は、全然疲れた様子はありません。ここまで思い切り遊べる体力がついたことも成長です。年長さんも小学生のお兄さん、お姉さんに負けずと思い切り走り回っていました。

公園で遊んだ後は、お勉強タイムです。小学生は宿題を、年長さんは先日のお稽古で学んだこいのぼりを作りました。何度か作っているので、もうお手のもの。さらに折り紙のカブトも加えて、できたこいのぼりはこすもす公園のテラスに飾りました。

お勉強をした後は、甲子川へ遊びに行きました。誰が石を遠くに飛ばせるかな、と言って競いあう子ども達。しばらくすると、『川に入ってもいい?』と言って小学生のお姉さんを先頭に川渡りを始めました。『冷たい!!』と顔をしかめながらも一生懸命に川中を目指します。そして小学生のお姉さんと一番についたのは、年長さんの男の子。達成感のある表情が印象的でした。誰にやれと言われたわけでもなく、自分の意志で頑張ろうと思う気持ちが芽生えているということを感じました。川中から岸までの帰り道でコケに足を滑らせた子たちはびしょびしょ。お風呂へ直行です。

そのころ後発隊は新花巻駅に無事到着。ここからはレンタカーで移動します。
レンタカーを借りるまでの少しの時間も無駄にはしません。
4年生3人組がリーダーとなり、愛のみずのところでまたまた楽しい遊びを創造していました。車に乗り込み、いざこすもす公園へ出発です。底なしの体力の持ち主たちに、しばしの睡眠時間、、という考えは全くなく、笑い声の絶えない道中となりました。
東京ではあっという間に過ぎ去った桜の季節ですが、東北の春はまだまだこれからです。窓の外に咲き始めた桜がちらほら見えました。
だんだんと暗くなり、空がオレンジに染まりだします。山々の隙間から見える夕日も東京では見ることのできない、贅沢な景色でした。
仙人峠も終盤に差し掛かると見覚えのある景色を感じ取ったのか、「そろそろこすもす公園が見えるはず!」と右側の窓をのぞき込み「見えた!見えた!」と到着が待ちきれない様子。車を停めるやいなや公園に飛び出します!

お風呂に入ってこすもす公園に戻ると、後発チームが到着していました。年長さんも見慣れた顔が増えていることにとても嬉しそうでした。全員そろって夕食タイムです。夕食は東北名物のひっつみ。小麦粉で作った生地を伸ばしてスープに入れてゆでます。採ってきたヨモギを入れて緑の生地をつくったり、ここでも自然の中でしかできない調理方法を体験しました。お鍋に入れた生地がだんだん浮いてくると、『あ、僕の浮いてきた!』とみんな楽しそうに作っていました。

人数が増えたので今夜のログハウスは満員ですが、それがまた子ども達にはエンターテインメントです。皆で布団を分け合って仲良く寝ます。明日は、みんなが楽しみにしている三陸鉄道からの日の出です。朝が早いけど皆起きられるかしら?

磯邊季里 @ 2018年04月24日 21:46 コメント: (0)

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