<こひつじかい>斑尾キャンプ 番外編②

2019年8月15日

キャンプを一緒に過ごしてくれたスタッフの1人から寄せられたものをご紹介します。

「感動の夏をくれた子供達との出会い」

「今後の日本には本当の意味でのグローバルな人材がもっと必要だ!」と思い、英語教育事業を立ち上げようと、私は先日3年努めた会社を退職しました。
自分の事業の内容を固めようと色々な人にお会いしていた際に、知人からの紹介で、磯邊さんと出会いました。
彼女との出会いとひょんなきっかけで、私はK&R Academyの斑尾高原で実施される、サマーキャンプに参加することになりました。
そこで、私は、私の夏を変えた、夢と希望に溢れた子供達と出会うことになりました。

~本当に好奇心旺盛だね!~

私は仕事の関係で初日から参加することができず、金曜日朝、始発で斑尾高原のキャンプ場に向かいました。現地に着いた頃(8時ごろ)は、子供達がちょうど朝食を食べている時間でした。
朝食後はワークショップを実施して、運動会をするとのことでしたので、
早速、自分も運動会に備えて運動着に着替えて、彼らの教室に向かいました。
みんな(3〜6歳ぐらい)は絵日記を書いていたり、工作をしていたり、宿題のある子は宿題をしてました。
そこに急に知らない大人の男性が来たので、びっくりした顔をして、異星人を見るような目で私を見つめてきました。

そんな状況に気づいたのか、磯邊さんが私にみんなは「あなたのことをなんて呼べばいい?」と聞かれ、私はとっさに自分の名前を言いました。
「しん!でお願いします。」

磯邊さんが、みんなに、

「このお兄さんは、「しん」って言うお名前です。」

と言われました。

それから数分後、一人の子供が私のところにやってきました。
その子はまず私の外見から始まり、色々と質問をしてきました。
気づいた頃には彼からじゃれあってきて、私を彼が座っている席のグループに入れてくれました。

そこからは、子供達の質問攻めでした。
右から左、前から後と、みんなに話しかけられ、聖徳太子にでもならないと答えきれない量の質問をされました。
本当にみんな好奇心が旺盛だなと思いました。

一方で、数十分前にきた私に対して、恐怖心などはないのかとも思いました。

しかし、子供にとって、この世界全体がまだまだ、知らないことだらけで、
わからないことしかない、大人みたいに一々恐怖心や他人に対して牽制している時間はないんだなと思いました。
ありとあらゆる情報を仕入れて、自分のものにしないといけないことが多い、
彼らの探究心に心を打たれました。

~エネルギッシュこそ子どもの専売特許~

ワークショップの時間も終わり、次は運動会の時間でした。
みんなは外に出れると思ったのか、すごく目をキラキラしながら、せかせかと靴を履き替えゾロゾロと外に出てきました。
先生が準備をしている中、子供達は虫を探しにいったり、追っかけっこをしたり、縄跳びをしたりとその場に留まることなく、随時動き回ってました。

運動会の時間だと先生に集合をかけられても彼らは止まりません。
少々先生に怒られながら、みんな集合場所に集合して座りました。
障害物レースの説明を受け、いざレース開始です!
私も大人チームの一員として参加しました。

子供達と一緒に真剣勝負をしました。
キラキラ輝いた目で、「ズルだ!」とか「勝った!」とか、負けた子はちょっぴり凹んだ顔をしたりと、全力でみんな自分の感情を表に出して、自分を表現してました。
時折、表現しすぎてケンカする子たちもいましたが、数分後には一緒に混じって楽しそうに遊んでました。やっぱり子供はすごいなと改めて思いました
障害物レースをやったり、鬼ごっこをしたり、9時ごろから12時過ぎまで、全力で体を動かしてました。
(鬼ごっこいいっても今はバナナ鬼や氷鬼など色々な種類があるんですよ!)

もちろん、普段は座って仕事をしている私は、お昼を迎えるまでにクタクタでした。
でも、子供達は疲れの顔を一つも見せずに「あれやろう!これやろう!」と私を誘ってきて本当に元気だなと思いました。

しかし、一番の驚きは、彼らはその日朝6時から4キロ(のぼりとくだりのある坂道)を
走り、1時間の体操をしてさらに、遊んでいたことです。

心から子供のエネルギー量に感銘しました。

~きっかけさえあれば考える~

午後も食後はワークショップの時間とその後は外で遊ぶ時間がありました。
(疲れ果てていた私は、心の中で、もう外で遊ぶのは勘弁してくれと思ってました笑)

K&R ACADEMYでは自分で考える能力を身につける教育を行っています。
そのため、先生が何をするのかを決めるのではなく、子供達本人が、自分たちで、やりたいことを決めてやる、それで、先生が必要な作業(クイズなど)は自分から先生にお願いし、行ってもらいます。

まだ、自分からすぐに何をやるべきかと、先に考えて動くことはあまりできないものの、
先生から「自分で考えて行動してください」と言われると
子供達はおもむろに、「あっ!、あれやろうと」とぼやきながら、動き出しました。
ワークショップの時間が始まって10分もすれば、みんな自分がやるべきこと、やりたいことをしてました。

その光景は、私にとってとても不思議な光景でした。
小学生以下の子供達が自分のできる範囲ではあるものの、考えて動いていました。

そんな時に、今の大人はどうなんだろうと改めて考えさせられました。
「本当に自分で物事を選択して、動いているのか?世の中の決まりだと思い、考えずに動いていないか?」
そう強く疑問をいただきました。

さらには自分が選択した、大学進学、就職は果たして自分が考えた選択したのかと改めて自分自身が歩んできた道を振り返させられました。
子供達の元気の良さもですが、考えさせる環境があれば、彼らは素直に順応し、さらにそれをやってのけるのだと思いました。
子供達の順応力と行動力には驚かされました。
そして何よりもその環境を与えるのが大人の役目だとともすごく感じました。

~GRIT やり抜く力~

翌日はヒルクライム(30キロのバイキング)で5時半出発だったのもあり、就寝時間を普段の9時から1時間早めの8時就寝でした。
みんなは寝る直前まで元気でしたが、布団に入るとすぐに眠りについていました。
(そりゃ、あんなに動いてまだまだ元気でしたら私はびっくりです!)

翌朝はみんなしっかりと5時半の集合に間に合い、いざヒルクライムへ向かおうという感じでした。

中には待ちに待った自分の好きな自転車が乗れるとワクワクしている子もいれば、楽しみだけどちょっと不安な子もいたりと、一人一人がいろんな感情をいただきながら、集合をしているように見えました。
私は彼らがヒルクライム後にどのような顔をしているかすごく楽しみでした。

私は山登りチームに参加することになりました。
我々も数時間の山登りをして、自転車組の帰りに備え、集合場所に戻りました。
出発から6時間後(12時ごろ)に自転車組が帰ってきました。

参加した子供達が誰一人脱落せずにみんな30キロのバイキングを達成していました。
真っ先に思ったのはただただ「本当にすごい!」でした。

4〜5歳の子供が30キロの山道を上り下りするなんて信じられませんでした。

そして、子供達の顔は疲れよりも、はるかに満足感に満ち溢れた顔をしていました。
その時、まさにこの満足感、何かをやりきった時の喜びを与えることって本当に大切なんだなと思いました。

サポートした大人の方々に話しをお伺いすると、泣くもいたけど、誰一人諦めようとする子はいなかったと言ってました。
もちろん、大人の十分な安全面のサポートがあってこそだと思いますが、このような経験をしている子供と、していない子供で、いつの日か大きな差が出てくるのではないかなと思いました。

やり切る力があるのにやらせないから、やれないと思い込んでしまう。
やれないと思い込んでしまはないように、大人がサポートして見守る必要があるのだと強く思いました。
でも、本当に子供の力、やり抜く力はすごいなとただただ素直に感じることができました。

~最後に~

たった2日間でしたが、濃密な2日間を過ごすことができました。
改めて、自分を見つめ直すことができました。

「自分は何のために生きて、誰のために頑張るのか。この世に何を残せるのか。」

「子供達にとって自分はどんな存在で、彼らに何が与えられるのか。」

そんな疑問などをずっと問われる二日間だった気がします。
でも、この彼らと過ごした時間で、一つだけ答えは出ました。

「日本の子供達により良い未来を作ろう」

具体的に何をするかはまだ明確ではありませんが、一歩ずつ、子供達と一緒に彼らにとってためになるものを作っていければと思ってます。

磯邊季里 @ 2019年08月15日 20:44 コメント: (0)

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