<こひつじかい>斑尾キャンプ 番外編①

2019年8月15日

5日間のキャンプを終えた後、これまで約9か月にわたりSuper long rideに取り組んできた子たちは、2019年度の最終目標に挑戦しました。

今回のコースは全長約30キロのアップダウン、坂道の勾配は10%を超えるところもあり、前回の碓氷峠ロングライドよりもさらに過酷な道のりになることが予想されます。
2018年11月に初めて自転車に乗ることができるようになった子どもたち。自転車に乗ることができるようになってから、自転車が好きになり、自転車を通して目標ができ、ついに斑尾~妙高ロングライドの日を迎えました。計画を始めた当初は、無謀な挑戦にしか聞こえなかったものが、約9か月で見違えるような成長を遂げた、子どもたちの頑張りによって実現しました。

■スタート前
前回同様にひたすら続く山道に呆然としながらも、今回も絶対に走りきる!という決意が表情から伝わってきます。
そして、日々の鍛錬により自転車が好きになり、ロングライドで積み重ねてきた自信をこの場で発揮するときです。
朝6時にスタート地点に行き、全員が完走を目指して頑張ろうと決意を固めます。
より一層急坂になる今回は、気の抜ける道が一切なく、子どもたちにとっても試練の道になると予測されます。

■序盤
スタート地点から序盤は下り坂メインとなります。
途中に急カーブもあることから、ハイスピードになりすぎてコースアウトをしないように丁寧にブレーキをかけながら下っていきます。
スタートのホテルからトンネルをくぐり、一気に2キロ下っていきました。
サポーターも子どもたちのスピードの出しすぎに心配しましたが、数多くの道のりを走ってきた子どもたちのハンドルさばきとブレーキングテクニックはお見事!
急坂をもろともせずに下っていきました。

■中盤(折り返し地点まで)
最初の坂を下ってからしばらく平地を走ると、再び急坂を下ります。
下りきって踏切を渡ったところで、出発時間が早かったため、休憩スポットにて宿舎の方々に作っていただいたおにぎりをおいしくいただきました。
早朝からすでに5キロ以上自転車に乗っている子どもたちは既におなかがペコペコ。
大きなおにぎりを二つぺろりと食べて、次のチェックポイントまでの道のりに備えます。

■ロッジラー
朝食でパワーをつけた子どもたちは元気よく折り返し地点に向けて出発しました。
最初の休憩ポイントまではほとんど下り坂のコースだったのが、ここからは上りがメインの険しい道のりに挑みます。
関川の橋を越えて、新潟県に差しかかったところでいよいよ上り坂とご対面し、元気よく坂道に入っていきました。
ところが、進むにつれてどんどん急勾配になっていき、容赦なく照り付ける日差しがどんどん子どもたちの体力を奪っていきます。
また、サポートとして参加したスタッフ、お父さんお母さんも悪戦苦闘します。
こまめに水分補給、エネルギー補給を挟みながらコツコツと距離を重ねていきます。
しかしながら、あまりの厳しさに涙を浮かべる子もおり、壮絶な道のりだと改めて感じます。
子ども一人に対してパートナーとしてついた大人も一生懸命声援を送りました。
そして全員無事にロッジラーにたどり着くことができました。

お父さんお母さんが何かの大会のエイドステーションさながらに、飲み物だけでなく、スイカ、プラムなど旬の果物を沢山用意して出迎えてくださいました。
汗と涙で子どもたちはもうカラカラの状態であったため、ものすごい勢いで果物がなくなっていきます。
また、シャワーゾーンも設けられ、冷たい水を頭からかぶり火照った体を冷やしていきます。
落ち着いてくると、ようやく冬とは全く違うロッジラーの周辺やスキー場の様子に気づき始めました。
「ここでいつも雪の滑り台をするのに」、「スキー場はどこに行った?リフトが全然見えない」と先ほどまでの涙や疲れはどこへやら、さっそく探検が始まりました。

■中盤~ゴール
ロッジラーでエネルギー補給をして、いよいよ折り返し。
お父さんお母さんに「ありがとうございます、またスキーキャンプで宜しくお願いします」とご挨拶をし、後半戦に元気よく出発しました。
スタートしてすぐに再び急な下り坂になりましたが、序盤の経験を生かして全員見事なブレーキとハンドルさばきを披露して難なくクリアします。
そして都心では見ることのない景色に一同感動をしながら、駅に到着。
朝食をとった関川の踏切に到着しました。
今回のロングライドの本当の試練はここから。
前半に下った壮絶な坂道を今度は登らなければなりません。
最後に待つ坂道はより急勾配になっており、看板が立っているほどです。
一同、元気よくスタートをしていきますが、やはり苦戦を強いられます。
一生懸命ペダルをこぐ子どもたちにサポーターが声援と背中を押しながら協力して登っていきます。
汗だくになりながらもなんとか登り切り、平坦な道のりを少し走って最後の休憩スポットに入ります。
全員が水分、バナナ、ゼリーなどで栄養補給をしていよいよ最後のゴールまで2キロの上り坂に入ります。
前半や関川の踏切付近の坂道の勾配に比べると、少し緩やかになっており、急坂を登り切った子どもたちはスイスイと登っていきます。
これも成長の証ですね。
そして、最後は無事にゴール地点にたどり着くことができました。
ゴール後は全員が口を揃えて「今回のコースは本当にきつかった、、、」と話すほど過酷な道のりでした。
途中であまりのきつさに泣いてしまう子もいましたが見事に走り切った子どもたちに拍手!
人生は下るのは簡単だが、登るのは非常に大変ということを物語っていたコースでした。

最後に大きな壁を乗り切った子どもたちは、今後もたくましく歩んでいくでしょう。

磯邊季里 @ 2019年08月15日 18:24 コメント: (0)

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