<こひつじかい>稲刈り遠足

2019年10月15日

小雨が降り、秋らしく肌寒い中、こどもたちが続々と田園調布駅に集まってきました。今日は稲刈り遠足です。12日の大型台風の影響で延期した遠足を心待ちにしていたようで、みんな元気に集合です。

お母様、お父様と行ってきますのハグをしたら、東急東横線・相鉄線・バスを乗り継いで城山公園近くの田んぼへ向かいます。6月にみんなで植えた苗は、しっかり育っているのでしょうか?運動会の予定が延期になり、急遽遠足へ参加することになった子たちとも現地で合流です。

台風の勢いで稲が倒れてしまっていましたが、金色に染まった田んぼには雀やカラスが遊びに来ていました。
レインコートを着て、お父様から借りてきた大きな靴下を重ねて履いたら準備は万端。ラグビー日本代表の応援歌「ビクトリーロード」をみんなで歌ったり、「1と1で呪文を唱えて、2と2で刀を抜いて……5と5で手裏剣とばして、忍者のできあがり〜」といった忍者の手遊びをして体を温めます。
その後、松本さんに鎌の使い方や稲の刈り方を教わります。鎌は振り回さないで下に向けて持つこと、刈るときには左手で束を掴み根元近くで刈ること、など。鎌を1人1本持ったら早速スタートです。ぬかるむ足元に気をつけながら慣れない鎌を使うのは大変です。例年なら田んぼは乾いて真っ直ぐに植わっているはずですが、今年は抜かるんで倒れていたのでみんな苦労しました。最初はどこをどうやって刈ればいいのか分からなかった年少さんたちも、コツを掴んだ年長さんに教えてもらって少しずつ上達していきました。

一通り刈り終えたあとは、お餅つきです。お餅は、お米を田んぼの横で蒸籠を使って炊いたものもちょっとつまみ食い。お米がちゃんとお餅になるのか、臼と杵でつく様子を「よいしょ!」の掛け声で応援します。自分たちも重い杵を持ってやってみました。つきたてのお餅は柔らかく、もちもちで最高の味でした。きび団子サイズのお餅を次から次へと口に運んでいました。

お腹いっぱいにお餅を食べて大満足。例年ならこのあと稲を束にして干す作業を行いますが、今日は稲も田んぼも濡れているのですぐに干す作業は出来ないということで、断念しました。自然災害による影響が色々なところに出ていることを学びました。そこで松本さんに刈った稲をお願いして、田んぼを後にしました。
公園に移動してから、泥だらけの服を着替えます。まずは2枚重ねて履いている靴下を脱ぐのですが、これがなかなか大変でした。真っ黒になった靴下を脱ぐと、足は意外ときれいで子ども達も驚いていました。

洋服も着替え、すっきりすると稲刈りに夢中でお弁当を食べていなかったことを思い出しました。
お餅をお腹いっぱい食べたので「お腹いっぱい」「食べられない」という声が上がるかなと心配でしたが、お母様が作ってくださった愛情たっぷりのお弁当はペロリと平らげられてしまいました。稲刈りの絵が描いてあったり、ワールドカップの日本-スコットランド戦をイメージしたお弁当があったりととても楽しいお昼になりました。

腹ごなしにいつもやっている体操をすれば、冷えた体もすっかり温まってきました。スクワットの回数はAちゃんの提案により190回に。大人の方が「本当に?」と確認してしまいましたが、「絶対やる!」という強い意志のもとチャレンジスタートしました。みんなで大きな声で数えてやり遂げました。子どもたちは意外とケロッとしていましたが、こちらは足がふらふら。子ども達のエネルギーに完敗でした。忍者の手遊びをしたり、まだまだ元気いっぱいの子どもたちのパワーのおかげか、雨が上がりました。金木犀をみつけて、甘い香りに秋を感じることができました。雨でびしょぬれだったので遊具では遊べませんでしたが、代わりにインスタントカメラを片手に台風の爪痕を観察しながら公園を歩き回りました。するとどんぐりが沢山ついたままの枝が折れていたり、金太郎のお話みたいに太い木が斜面の間を橋渡ししているのを見つけました。

そうしてまたバスと電車2本を乗り継ぎ、ご両親の待つ田園調布へと帰ります。お米はしっかりと干して精米されて届くので、今日のお土産は泥んこのお洋服だけです。色も柄も分からないほど汚れたお洋服がどうやったらきれいになるか、これも学びの一つですね。大荒れの連休の締めくくりに、ゆっくりお風呂に入り、美味しいご飯を食べて、しっかりと休んで明日からまた元気に学校や幼稚園をスタートできますように。

終わりに
12日にはこれまで経験したことのないほどの大きな台風が日本列島を直撃しました。遠く離れた場所での出来事ではなく、我々も身近なところでその凄まじさを感じさせられました。
今回、子ども達が稲刈りをするために、台風が過ぎ去った直後に田んぼへ駆けつけ、状況確認・安全確認はもちろんのこと、少しでも稲刈りがしやすいように一日がかりで準備を進めてくださった方が大勢います。
そしてこれから精米されたお米が手元に届くまでにも多くの手間と時間を要します。
お米一粒一粒の大切さを理解するだけでなく、作ってくださっている方へ感謝の気持ちをいつまでも忘れずにいてくれることを願っています。

磯邊季里 @ 2019年10月15日 11:41 コメント: (0)

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