<こひつじかい>スキーキャンプ ロングステイ10日目

2020年4月11日

《規則正しい生活その1》
4月6日
規則正しい生活をするための環境づくりは、どのようにするといいでしょう。一言で規則正しい生活と言ってしまうことが多いですが、規則正しい生活を365日きっちりやることはとても大変です。ロングステイ10日目。子ども達も、起きる時間、昇る太陽の光を見ながらの朝活、テレビを見ながらのラジオ体操(テレビ体操)そして、掃除と皆が、自分で動けるようになってきました。年長さんもお兄さま、お姉さまの動きをみて、自分が得意になってきたことを見つけます。
換気をして清々しい空気の、ピカピカになったお部屋で、短い時間であってもやれること・やるべきことが見つけられるようになってきました。7時半には朝食作りが始まります。りさからりみこへ、りみこからひとみ・はるかへ、そして男の子たちも卵焼きの作り方が伝承され、大人の手を借りずにふっくらとしたおいしい、お出汁の香り引き立つ卵焼きを焼きます。
お料理だって、お掃除だって、そして勉強も遊びも、仲間同士で、考えて、見て、聞いて、フルに五感を使って行うことがわかってきました。こんな様子を見ていると、一言でいう規則正しい生活は、繰り返し、繰り返しやることによって、身体が覚えてくるというのが良く分かります。まさに「百聞は一見に如かず」です。よいお手本があるからこそ、見ることができます。言葉で教えられることより、はるかに身につく技です。「一家は、習慣の学校なり 父母は 習慣の教師なり」という言葉があります。ご自宅でも是非これを実践してほしいと願っています。

《食育》
妙高プロスキースクールでの生活になってからは、とにかく自分たちで協力して、どんなことにも皆が挑戦することにしました。「無理」「できない」は禁句。失敗を恐れずに果敢に挑戦することは、スキーの技術を学ぶことと似ています。今回初めて、スキー板をはいた年長さんだって、30日からは、お兄さま達と一緒のコースを同じペースで滑っています。頂上からモーグルコースも滑れるほど、勇気もチャレンジする気持ちも身に付きました。だからこそ、お料理にだって、みんなで挑戦出来ます。ロッジラーの時は、おいしいお食事を作っていただいていましたが、31日からは様々なメニューを考えて作りました。厨房はいつも賑やかです。料理人の水上コーチのコック服を貸していただいたり、小さなコックさんたちが勢ぞろいです。
レストランのような厨房は、家庭のキッチンとは異なり、年長さん2人が頭にすっぽりかぶれてしまうような大きなお鍋や、見たことのないほど長い菜箸や木べらなど、見ているだけでもわくわくしてくる道具が沢山あります。炊飯器だって、一番小さいのが1升炊き。5升炊きまで4つも大きさの違うものがならんでいたり、鍋と蓋を合わせるパズルができるような棚があったり、ボウルや、お皿だって、山ほどあります。ちょうど「おはなしだいどころ」という絵本があり、そのお話を耳できくと、実物があるので、それはそれは、キッチン道具の仲間が話しかけてきそうにさえ思いました。

下準備をして、洗い物をしてなどなど、お料理ができるまでの手順がたくさんあり、「お母さんはいつもこんなこともしているんだ!」と普段は目に触れることのないお母様の働きに気づく子もいました。

メニューは、9日間一度も同じものはなく作りました。和食、洋食の朝食、たこ焼き、お好み焼き、お稲荷さん、ピザ どれだって最初から最後まで分量をはかるところから作り上げます。いもり池のハイキングのお弁当もおいしくおむすびを握りました。スキーに行く日は、朝のうちに夜ご飯の準備まで済ませます。手際よく、時間を無駄にしないことも、自然に感じてきました。配膳も、コップならべもゲーム感覚です。白 水色 白、ピンクの順にコップを並べるのは、年長さんのお仕事。牛乳を注いだり、いつもいただくだけだと気づかないことがたくさんあります。
3食作るだけだって大変なことだけれど、子ども達が力を合わせれば、なんのその。
Rお姉さまは、アイスクリーム作りで残った卵の白身を使って、プリンを作ってくださったり、デザートまで全て美味しい手作りです。この「おいしい」の言葉の中には、子ども達の沢山の真心が入っているでしょう。
「よい姿勢をお取りください」を合言葉に「いただきます」がロッジ内に響きます。
最初は、肘をついてしまったり、お箸でさしてしまったり、お茶碗が持てずに食べていた子ども達も10日目になると、少しずつ正しい姿勢で食べられるようになってきました。今日からは、全員で「ごちそうさま」をするゲームもしました。ついついおしゃべりに夢中になってしまったり、自分時間で動いていた年長さんも、ついに上手にできるようになりました。ごはんだけたべてしまうのではなく、三角食べをすることなども覚えました。
作ったものはいつも空っぽ。食べ終わったお皿もとてもきれいになりました。自分達で作っているからこそ、一粒だって残しません。ゼロライスが自然にできてきて、マナーよくお食事をすることを覚えました。よく遊び、よく学び、そして笑いそんな生活なので、食欲も旺盛でした。

食育は、言葉の宝庫です。グラタン作りの時に、「お鍋にこびりついている部分は、この料理のおいしい旨味で、コクが出るよ。」と教えていただきました。
白身を角が立つまで攪拌、塩は隠し味、などただ生活しているとあまり耳にしない言葉がたくさん聞こえてきます。台所は、言葉学びの教室です。
普段はなかなか時間に余裕がありませんが、是非今年のこの時期、家庭のお台所で、学んでほしいと思います。
食事の後は、またまた楽しいゲーム場に。食べ終わった食器は仲間で集めて、厨房へ。家庭とは違った大型の食洗器は、それはそれは楽しいもの。洗い流す人、洗い終わった食器をふく人、元の場所に食器を片付ける人、毎日やっていると、それはそれは手際よくなります。自分たちで率先してやっているからこそ、掛け声も楽しく聞こえてきます。
最後は、厨房のモップ掛け。S君は、うっきーから教えてもらい。隅々まで、、、
その様子を見ているとなんだか楽しいことのようにみえてくるので、お兄様、お姉さまも乱入。
こんな機会はなかなかないので、本当によい学び舎になりました。

磯邊季里 @ 2020年04月11日 20:45 コメント: (0)

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