<バンコク> 第5回ドラえもんDAY CAMP

2017年3月9日

 2月25日(土)に5回目となるドラえもんDAY CAMPを行いました。バンコクに住んでいてもその土地のことをなかなか知る機会を持てずにいる子ども達に、身近な場所を探検し、楽しみながらタイについて学んでほしい、そんな願いからはじめたキャンプです。今回はみんなで電車に乗り、市場を散策したあと、お昼ご飯を一緒に食べる予定となっています。

 朝、待ち合わせ場所の駅に参加する子ども達が集まってきました。ここでは身長によって大人料金か子ども料金かが決まるシステムで、120cmが境になっています。券売機近くには120cmのラインがあり、子ども達は自分の背と比べます。もう、チケットを買うところから楽しい!という子もいれば、なんだか不安そうな子もいます。そんな子もこんな子も、右手にチケットを持ってお見送りのお母様に行ってきますのご挨拶をし、いざ出発です。何かと子どもにやさしいタイですが、この日は出発の時点から親切なお巡りさんのお世話になる事態となりました。地図をくださったり、目的地のガンぺーンペット駅まで一緒に電車に乗ってくださったかと思うと、その先の市場散策まで同行し道案内をしてくださったのです!
 車内でも優しいタイの人々に席を譲られた子ども達。でも日本でのお稽古スタイルも取り入れています。駅などの長い階段は自力で昇降するのがお約束です。地震が起きる日本で、いつもエレベーターやエスカレーターに頼るわけにはいきません。

 市場の最寄り駅に着き、本当は事前に道などを調べていたのですが、それとは異なるお巡りさんご推奨のルートを進みました。タイらしいもの、日本ではあまり見ることのないもの・・・さて、どんなものがあるでしょう?食材がならぶ市場というよりは、日用品や様々なお店が出ている市場で、子ども達は興味津々です。ワニ皮で覆われたワニのオブジェや、黄金色の王様の椅子など、早速めずらしいものがありました。黄金の椅子は売り物でしたが、子ども達全員が座ってみて写真を撮っても怒られることはありません。水晶のような石、木片でできたゾウやキリンなど、なんだか少し不思議なものが並んでいました。
 別の場所には新国王の大きな写真が飾られていました。一方で、亡くなられた国王の優しさが伝わってくる像があり、そこにはお花が手向けられ、黒と白のリボンかかけられていて、子ども達は「喪に服する」ということを学びました。そしてその様子をお絵描きしました。

 広い市場には食べ物やお花、それにペットショップがありました。猫やうさぎは日本でも見かけるでしょうが、サメの赤ちゃんや一匹ずつビニール袋に入れられた魚が大量に売られていて、「魚はなぜ死なないのだろう?」と、日本では見ない光景にびっくりした子ども達でした。鳥の絵を描いたり、ゾウの神様「ガネーシャ」があちらこちらに祭られているのを見てお祈りをし、タイ人の信仰深さを感じました。何を見るにしても、素通りするように進むのではなく、いろいろな角度からじっくりと見るように心がけました。

 JJモールフードコートに移動し、タイならではの器やパパイヤ、ドリアンといった食べ物、そしてパッタイなどを作っている様子をみて絵に描きました。さつま揚げのようなスナックをみんなでつまみ食いしてみたり、タイの洋服や仏像等々、様々な「タイらしいもの」に触れました。
 サトウキビ、ザクロ、オレンジ、マナオ、ココナツといったジュースを飲み比べしてこのキャンプを満喫した子ども達は、ホテルが運営するトゥクトゥクに乗ってホテルのお稽古場に向かいました。さあ、楽しいランチタイムです!
 ランチョンマットはドラえもんキャンプにちなみ、ドラえもんが描かれた紙で子ども達が作りました。お皿にはひょうたん入りの辛くないトムヤムクンやバナナの皮で包んであるお豆腐などがよそってあります。ごはんを盛ったのは、ハート型の海老煎餅!デザートにはさまざまなタイの果物が用意されていました。今回は私が事前に食材を調達して準備をした食事でした。もちろん、子ども達と一緒に食材を買って調理をすることができたら一番良いのでしょうが、限られた時間のなかでのキャンプです、今回はホテルのお部屋の設備を有効活用できて良かったと言えるのではないでしょうか。

 最後にお弁当のおかずを入れるカップを使った金メダルを作りました。このキャンプ中、お巡りさんをはじめタイ人との交流し、話しかけられる場面がありましたが、子ども達がこんにちはやありがとうといったご挨拶をできずにいる場面を見て、さみしさを感じました。
 誰にでも親しげに話す危険はありますが、基本的な挨拶はできると良いのではないでしょうか。まだ小さな子ども達、普段からその機会がなかったのだと思います。タイではありがとうは言葉ではなく、合掌することでも伝わるそうです。タイ風に自然にご挨拶ができるようになる、一つ目標にしてみてはいかがでしょうか。 
 お昼ご飯の後に公園に行って遊ぶ予定をたてていましたが、子ども達の体力を考えキャンプはここで終了としたことは少々残念でした。とは言え、お迎えのお母様方のところへ戻ってきた子ども達の表情を見て、キャンプをとても楽しめたことが良く伝わったと思います。活動中子ども達はずっと笑顔で、子ども同士が仲良くなれて良かったです。
 いつか本帰国をするときに、タイならではの楽しい思い出ができたらうれしく思います。次回5月にはまた違った切り口から、子ども達にタイに親しんでもらいたいと考えています。もう今から、楽しみでなりません。

磯邊季里 @ 2017年03月09日 18:03 コメント: (0)

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