<こひつじかい>2020年受験を終えて

2020年11月24日

今日で、こひつじかいの年長さんたち全員が無事入学試験を受け終わりました。
入学試験の日というのは、日頃の練習や頑張ってきたことの成果を確かめると共に、思いを込めて自分の作品や身体を動かせることを先生や仲間に見てもらう晴れ舞台です。
今年はコロナ禍で先行きが不安でしたが、当日まで早寝早起きといった規則正しい生活と自分たちで買い物をし料理を作るバランスの良い食生活を続け、子どもたちはいつも通りの姿を見せてくることができました。2020年ならではの思いや頑張ったことを丁寧に伝えることや自分の出来る限りの頭と心と体を使ってベストを尽くすことを大切に、初心を忘れず、まずは最初の土台および基本をもう一度丁寧に復習して確実にし最初の段階から一つ一つ思い出していくことが、子どもたちの試験に活きたようです。
大工さんがお家をゆっくりしっかり建てていくように、まず基礎柱をしっかり作り、その後、壁、窓、屋根などを丁寧にのせて作っていく。このように頭と心と体を全部使って一生懸命作ったお家は、その分だけしっかり建っており風や嵐が来ても倒れません。だからこそ、今やっている絵や工作をコツコツと作ることを継続することで、色々な発見があります。「窓をもう少し大きくしよう!」「屋根は黒より赤がいいかな?」など考えれば考えるほど、子どもたちは面白さを感じるのです。そういったものを、まずお家の人に発表してみましょう!舞台でなくてもベストを尽くすことには変わりないだけでなく、これは「試験ごっこ」をイメージしたものとなります。指を動かして、今やっていることだけにとどまらずそのものへの思いや命を入れること、周りのことなどの様子やそのもののことをよく知ること、更にそのものを自分の仲間にしていくこと。こうした日々の練習をやっていれば、緊張することやいつものように出来ないことなどがほとんどなくなります。
また、自然を感じて過ごしてきたことも子どもたちの底力に繋がっています。空をたくさん見ることや草・木・花・動物・虫に出会うことで、空の色・風の音・落ち葉の色などを知覚し、五感をフルに使い毎日過ごしてきました。今年は特にコロナに悩まされてきましたが、それよりも強いのは自然です。昔の音楽家たちがその音を色々な楽譜に書いてきたように、その自然の美しさや強さ、繊細さを感じて毎日過ごすのです。このように自然と触れ合い感性を鍛えた子どもたちだからこそ、楽しく幸せな姿をいつも通りの姿をお見せでき、見ている方々にパワーを与えて「素晴らしい!」「いいね!」「すごいね!」という素敵な言葉のシャワーを浴びさせてもらえるのです。
子どもたちは目先の受験という目標ではなく、その先に「〇〇がしたい!」「〇〇になりたい!」という大きな夢を掲げて、お絵かきもお料理も体操もしてきました。そして、そういった子どもの「やりたい!」という気持ちを親子で共有し、先を急ぐのではなく親子が寄り添って一歩一歩歩んできたことが、自信と勢いに溢れる今の子どもたちに確実に繋がっています。受験はこれで終了しましたがここで終わりにするのではなく、3月までの4ヶ月間もこれまでやってきたことを継続し様々な経験を積み上げて、4月に小学校へ入学するまで修行を続けていきたいと思います。

磯邊季里 @ 2020年11月24日 17:27 コメント: (0)

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