【ワジック教室・食育】秋コース第1回はいなり寿司

2025年9月7日 / 未分類

まだまだ夏の暑さが尾を引いていますが、ワジック教室では秋コースが始まりました。
第1回目はお出汁をたっぷり含ませたお揚げでお稲荷さんを作りました。

献立
〇お稲荷さん~ごま・あおのり~
〇こんにゃくと厚揚げの煮物
〇コリンキーとわかめの塩昆布和え
〇きのこ香る煎り豆腐
〇秋の具だくさんお味噌汁
〇旬の果物「無花果・葡萄」

まず最初は今日のメイン、おいなりさんを作るために油揚げとご飯の用意をします。ふっくらとした油揚げにみんな興味津々で、観察したり、手を伸ばして触り心地を楽しんだりしていました。流水で油抜きをしたら、今度は両手で挟んで水気を絞ります。力が強すぎると破れてしまい、弱すぎると絞れませんが、小さい子も含めて上手に絞ることができました。今回ご飯は油揚げに詰めるので、お焦げができないように炊飯器で炊きます。お米を量って炊く用意ができたら、次はお出汁の準備をします。
 お出汁は煮干し、干し椎茸、昆布を使って取っていきます。頭を取って置いておいた煮干しの匂いを嗅いで、「良い匂いがする」と教えてくれた子もいました。全員で煮干しを二つに割り、中の内臓を取り出す作業をします。少し細かい作業ですが、慣れてきている子も多く、あっという間に終わってしまいました。

今度は油揚げの味付けです。まずザラメ、砂糖、お出汁も加えます。調味料を計り入れる作業は人気があり、やりたがる子も多いですが、譲り合って順番に入れたり、一緒に作業したり、年上の子が年下の子に教えてあげたりと協力して作業ができました。ザラメは綿あめをつくるときに使うよね!お祭りで食べたことがある!と思いがけず夏休みの思い出と繋がりました。最後に醤油を入れると良い香りが広がり、「お醤油の良い匂いがする!」と口々に言っていました。味が染み込むように落し蓋をみんなでギュウギュウ押し込んだら、あとは煮えるのを待つだけです。

待っている間に、他の食材の下準備をします。こんにゃく、厚揚げ、豆腐、水で戻したワカメを交代で切っていき、その合間にコリンキーの種取りやしめじをほぐす作業などもしました。こんにゃくは短冊切りにしたあと、真ん中に切り込みを入れてくるりと捻ります。少しちぎれそうになってしまったものもありましたが、可愛い見た目のこんにゃくになりました。

油揚げが煮えると、部屋中に良い匂いが漂ってきました。火から下ろして蓋を空けると、「すごく良い匂い!」と顔を近づけて匂いを嗅いでいる子もいました。炊き上がったご飯を分け、青のりと白胡麻をそれぞれ混ぜ込んだら、いよいよ油揚げにご飯を詰めておいなりさんにしていきます。どちらの味か分かるように片方は油揚げをくるっと裏返しにすることにしました。手を湿らせるためにまずしっかり油揚げを触り、そのあとご飯を優しく取って油揚げの中に詰めます。最初は苦労していた子も段々上達してスピードも上がり、青のりのチームも白胡麻のチームも手際よく、計60個のおいなりさんを仕上げました。

お出汁の絵本と読んだら最後は配膳です。早く食べたい気持ちをぐっと堪えて、順番に食器を定位置に並べていきます。すすきを飾り、箸置きも秋の花がついたものにします。器も茶色や赤、黄色といった秋を感じる色合いにすればお部屋全体か一気に秋らしく変身です。沢山の料理をのせたお盆も一人ずつ落とさないように慎重に運ぶことができました。自分たちで一つ一つ詰めたお稲荷さんがあっという間に子ども達の口へパクっと運ばれていきました。

2025.9.6の写真はこちらです。子ども達の楽しそうな様子を感じてください。
アルバムはこちらから⇒20250906「出汁香るいなり寿司御膳」

【お絵描きクラス】夾竹桃物語コンクール作者特別賞受賞

2025年8月31日 / 未分類

毎年子ども達が絵を描いて応募する夾竹桃物語のコンクール、これは原爆投下の歴史から平和への願いを子ども達やその次の世代、世界へと引き継いでいきたいという想いが込められたものです。

多くの作品の中から、お絵描きクラスの子の絵が「作者特別賞」をいただきました。
幼稚園生の頃から毎年同じ絵本の読書感想画を描きつづけているK君。年々読み取れることが増え、理解が深まり、彼の想いが込められた1枚の絵が見てくださる皆様にも伝わったことは非常に嬉しいことです。
8月6日の平和祈念式典のあとに行なわれた授賞式に参列されたご感想をいただきましたのでご報告いたします。

息子が「夾竹桃物語-わすれていてごめんね」絵画コンクールの賞をいただき、親子で授賞式に参加してきました。2023年にも受賞し、2年ぶり2回目の広島訪問となりました。原爆投下によって、街とそこに住む方々が甚大な被害を受けてから80年後の2025年8月6日、広島です。

 まさか、同じコンクールで再び賞をいただけることになるとは思わず、またコンクールの25周年という節目のときにどのような賞に選ばれたのだろうかと、息子も私も心を躍らせながら授賞式に向かいました。いただいたのは「作者特別賞」。それぞれの賞に選ばれることはもちろんありがたいことですが、著者である緒方俊平先生に選んでいただいたというのはこの上ない名誉なことだと感じました。

 授賞式での緒方先生のお話のなかで印象に残ったお言葉があります。

作品はみんなそれぞれ良いものであって、良いとか悪いとかは決められない。ただ、何の差で賞が選ばれているかというと、どれだけの「想い」が乗せられているかの差で皆さんの作品は選ばれている。

息子の絵には、それだけの「想い」が込められていたのだと、作者の緒方先生にそれを伝えることができたのだということがわかりました。また、ただ伝えるだけではなく、息子が2年分成長した視点から感じたこと、考えたことを描くことができたからこそ、2回目の受賞につながったのではないかと思いました。実際に、描かれた絵の雰囲気は2年前とは全く異なっており、息子なりに改めて感じるところがあったのではないかと思っていました。今回の受賞を通じて息子の成長を感じることができ、とてもうれしく思いました。

さて、授賞式の後には、少しの時間、広島観光をしました。広島城には多くのインバウンド客がいました。また、平和記念公園にも多くの観光客がいました。原爆ドームなどに見られる原爆投下による爪痕と、夏の熱気に負けないくらいの街の賑わいとのギャップを垣間見ながら、たったの80年前に起きた悲劇が何かフィクションのようにも感じてしまうような錯覚に陥りそうになります。当然ながら私は戦争を知らない世代です。実際に戦争を体験したという方のほうが少ない世の中です。そのような時代、誰もが「知らない」で済まさずに、皆で悲劇を繰り返さないために何ができるのかという「想い」を繋いでいくことが大切なのではないでしょうか。この「夾竹桃物語-わすれていてごめんね」コンクールは、そうした「想い」を持つ緒方先生をはじめとした多くのボランティアの方々による協賛で成り立っていると伺いました。コンクールは、戦争という人間が引き起こした悲劇について子どもたちが自ら考え「想い」を巡らせる機会になっているのだと、その意義と先生方の熱意に気づかされました。

そして、このような機会に賞をいただけたということは、「知らない」では済まさずに、真剣に戦争・原爆と向き合って試行錯誤しながら絵を描き上げたという証なのでしょう。広島の街で隣を歩く息子がいつもより少し、逞しく見えました。

【ワジック教室・食育】夏コース最終回を迎えました。

2025年8月31日 / 未分類

ワジック夏コース最終回の今日は8人の子どもたちが集まりました。

献立

◯日間賀島のたこ飯
◯三陸わかめととうもろこしのお吸い物
◯コリンキーの胡麻和え
◯ゴーヤと烏骨鶏の卵のチャンプルー
◯茄子と牛肉の炒め物
◯もろみ味噌胡瓜
◯旬の果物「葡萄・梨」

夏休みに日間賀島からやってきた蛸を使ってタコ飯を作ります。ぺちゃんこになって干されたタコをみせて「なんでしょう?」とクイズを出すと「足が8本だからタコかカニかな」「宇宙人みたい」と様々な反応が返ってきました。まずは干したタコをハサミで切っていきます。柔らかくて切るのが少し難しそうでしたが、だんだんとコツを掴んできて切るスピードが速くなっていました。飽きることなく夢中で取り組む姿に感心しました。細かく切ったタコは、水に戻しておきます。
同時にお米の準備も進めます。羽釜と炊飯器両方を使って炊くので、どちらも2合ずつ計って研いでいきます。手についたお米がパラパラ飛び散っていた第1回目と比べて、お米の計量、研ぐ作業どちらも格段に手際よく、また丁寧に作業できるようになりました。

次は野菜たちを切っていきます。まずはきゅうりです。船の形に切って、「いくつできるかな?」と数えながら楽しく作業しました。ゴーヤは半分に切ってみるとびっくり。種が赤いゴーヤと白いものがありました。赤いのは熟している証拠だそうです。どちらの方が苦いのかは食べてからのお楽しみ!中の種とふわふわしたワタはスプーンでくり抜きます。年上の子が「横に持つといいよ」と年下の子にアドバイスする姿も見られました。くり抜いたゴーヤは細切りにします。中が空洞なので力加減が難しいのですが、薄く切ることができていて驚きました。半円の形になったゴーヤを並べて丸を作り、「何個丸ができるかな?」とただ一生懸命作業するだけでなく、楽しむ余裕も出てきました。

同じように、かぼちゃの仲間でだいだい色の大きなコリンキーとナスも切っていきます。どちらも前回も扱った野菜ですが、先ほどのゴーヤの色の違いが印象的だったようで、「今度は何色かな?」とそれぞれの野菜の断面が見える瞬間に子どもたちは大注目です。すでに知っているものでも、「今回は違うかもしれない!」という視点を持つことで新しい発見に出会えるチャンスがどんどん増えていきます。ナスは柔らかく、コリンキーは固いなどこちらも力加減が少し難しそうでしたが、途中で作業をやめてしまう子は誰もいません。切ったゴーヤとナスは調味料を加えてもみもみ。コリンキーは胡麻和えにしました。

いよいよタコ飯を炊きます。
水につけておいたタコは色が薄くなり、代わりに水が茶色く変化していました。まずはこの戻し汁の中に味付けをします。お兄さん達がスプーンを持ってくれて、小さい子たちが醤油やお酒を注ぎました。次に、研いだお米の中に味を付けた戻し汁を加えます。なるべくタコが入らないように、慎重に汁だけを取り出すのがなかなか難しく、「こうやってすくったらいいんじゃない?」「傾けた方がやりやすいよ」とアイディアを出し合いながら進めました。汁を入れ終わり、戻したタコも加えたら火にかけて炊いていきます。
炊いている間にしばし絵本タイムです。絵本の中から今日使った野菜を探したり、畑でぶら下がって実をつける野菜、コロコロ転がって実をつける野菜で仲間に分けたりただ聞くだけでなく会話が弾みます。その途中で、良い香りがしてきたので「耳をすませて!」と一旦中断し、羽釜からグラグラ水滴がこぼれだす音が聞こえたら火を弱火に、パチパチ底の水分がなくなっている音が聞こえたら火を止めます。お料理の合図をキャッチできるアンテナが子どもたちの中にも沢山立ってきたようです!

配膳をすることにもすっかり慣れました。小学生を筆頭にまずはテーブルクロス、次にランチョンマットや茶托、お茶碗や箸置きなどを手際よく並べていきます。はじめの頃、テーブルクロスを広げてもすぐに反対側で引っ張ったり、手で触ったりでシワシワになってなかなか準備が整わなかったのが想像できません。お皿の向き、置く位置もそろうようになりました。炊きたてのタコ飯をよそったら、お待ちかねのお食事の時間です。みんなで元気に「いただきます!」
それぞれが初めて食べるものや、ゴーヤのような苦い食べ物にも積極的に挑戦していました。ゴーヤは一口食べると「苦ーい!!」と。そのお口直しに子どもたちがハマったのがコリンキーの胡麻和えでした。ポリポリ食感が止まらなくなくのか「おかわり!」の声が何度も上がりました。「タコ飯は醤油の味がするね、おこげが美味しい!」「わかめがつるつる」など味わった感想にもその子らしさが滲む表現が増えてきて、まさに「にぎやかな食卓」となりました。

2025.8.30の写真はこちらです。子ども達の楽しそうな様子を感じてください。
アルバムはこちらから⇒20250830「さぁにぎやかにいただく御膳~夏~」

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