<こひつじかい>七福神巡り遠足

2021年1月5日 / 未分類

《あけましておめでとうございます》
こひつじかい新年最初の遠足は、港区の七福神巡りでした。今回は2歳から小学校5年生、中学生も参加し、年上の子が積極的に年下の子たちの手を取り、引っ張っていく姿が多く見られました。同じような道のりでたくさん歩いた夏の大使館巡りと比べても、当時泣いてばかりだった子が元気に楽しく歩いていたり、歩くのが遅くずっと後方で皆を追いかけていた子が先頭集団で進んでいくなど、子どもたちが一人一人自立し大きく成長していることを改めて感じる遠足でした。

《いざ七福神巡りへ》
さて、朝早くに集合した子どもたちとまず向かったのは布袋尊を祀る久國神社です。鳥居をくぐる時は一礼をすることやお参りの際には二礼二拍一礼をするということを教わりながらお参りを終え、残り何個の神社を回るのか数えながらの遠足がスタートしました。
続いて向かったのは天祖神社です。福禄寿を祀るこの神社では狛犬がマスクをしており、子どもたちがそれを見つけて大はしゃぎする場面もありました。更に、子どもたちは天祖神社の絵も描き、新年一発目の絵に皆気合が入っていました。
次は壽老神を祀る櫻田神社です。3社目ともなると、お参りの仕方を覚えた新1年生以上の子どもたちは新年長さん以下の子たちに「だめだめ、ここでおじぎするんだよ!」などと声をかけて先導するようになりました。
そして有栖川公園で小休憩を挟んで向かったのは、毘沙門天を祀る麻布氷川神社です。コロナの影響で他の神社ではできなかった手のお浄めができる神社で、子どもたちはお参り前に一人一人冷たい水で手を清めていました。

《生きた知識》
そこから歩いて程なく到着したのは大黒天を祀る大法寺でした。ここでは御朱印をいただく際にお坊さんから貴重なお話を伺うことができました。七福神の各神様がどこからやってきたのか、インドからやって来たのは大黒天を含み3人もいること、日本人は恵比寿だけだということなどをクイズ形式で子どもたちに説明してくださり、子どもたちもお坊さんと楽しくお話できたひとときでした。そして最後に、二礼二拍一礼の「二拍」は神様をよぶために行うもので、お寺は仏様がはじめから出てきてくださっているから呼ぶ必要がない=手はたたかないという作法を教わりました。楽しい中にちりばめられた「本物の知識」は子どもたちの中にスーッと入っていきます。
そして次からは「ここは神社?お寺?」と必ず確認の声があがるようになりました。得た知識を、すぐに、繰り返し使うことで、自分なりの「生きた知識」に変わっていくのが良く分かる場面でした。

《遊びがエネルギーの源》
ここでいったんお昼休憩に入ります。公園でお弁当を広げてみんなでいただきました。食べ終わった子から公園でお昼休みスタートです。段ボールの切れ端を見つけ、段ボール滑りをしたり、目一杯遊びつくします。沢山歩いてきたのに、さらに走り回って遊んだら疲れるというのは大人の考えです。子どもたちにとって、遊びは別腹、この自由に思い切り遊ぶ時間こそが何より次に繋がるエネルギー源になります。七福神を巡る間に公園にも4か所行き、おにごっこをしたり、探検をしたりととにかく動き続けます。我々大人で約15キロ22000歩くらいなので、子ども達の活動量はそれ以上でしょう!解散後、残っていた子たちの要望で東京タワーを階段で登るというおまけつきでした。

《七福神巡り完了!》
楽しんだ子どもたちは、残り3社の七福神巡りに戻ります。まず最初は宝船の巡拝所となっている十番稲荷神社です。長い階段を登った先で一人一人お参りを終え、神社横にある七福神がのった宝船にも手を合わせてお祈りしました。
続いて恵比寿を祀る熊野神社に足を運びました。十番稲荷神社から熊野神社までの道のりは長かったですが、子どもたちは元気に歩き、時には走り、体力が有り余っているようでした。
最後に向かったのは弁財天を祀る宝珠院です。東京タワーを見上げながら宝珠院を目指す道のりでは、東京タワーの麓で一旦お菓子休憩し、東京タワーの絵も描きました。目の前の大きく高いタワーをじっくり観察しながら描いた絵は、力作揃いでした。宝珠院では、一箇所ずつ丁寧にお辞儀をしお参りをする様子が見られ、朝一の久國神社でのお参りからの成長も見られました。
これにて七福神巡りを終えた子どもたちは御朱印を全て集め終わったことを確認し、一人一人の顔からは達成感が滲み出ているようでもありました。各神社およびお寺で、子どもたちは自分自身のお願いだけでなく「コロナに打ち勝つ」という祈りも神様に届けることができました。昨年新型コロナウイルス感染症が蔓延し、今なお感染の収束が見えぬ中迎えた新年ではありますが、子どもたちが健やかに成長していることが何よりもの希望だと感じられました。今年もまだまだコロナに振り回されそうですが、コロナに負けない身体作りをしながらあらゆるところにアンテナをはり、五感を使って伸び伸びと生活することで、子どもたちがより一層成長することに期待しています。

《アルバム》
七福神巡り遠足の写真はこちらです。お子様との会話の種にお使いください。
アルバムはこちらから⇒K&R 七福神巡り遠足アルバム
閲覧期限:1月11日

<こひつじかい>>味噌の仕込み完了!

2020年12月19日 / 未分類

《何事も経験が一番の学び》
1週間で60キロ以上の味噌作りを終え、年齢や月齢に限らず経験の有無によって異なる子どもたちの様々な姿が垣間見れました。
同じ作業でも年長さんと年少さんとではかなり異なります。2年目の味噌作りを迎えた年長さんたちは普段から料理をしていることもあり、きれいにこぼさずこねることができました。そして力もあるので、しっかり団子にまとめて袋に入れ、空気を抜く作業まで一人でしっかりこなします。一方年少さんたちは、麹と煮豆を混ぜることに苦戦し、試行錯誤しながら手の動かし方や力の入れ具合を調整していました。しかしながら、やはり「やってみる」という経験が今回一番重要でした。年少さんであっても、昨年味噌作りを経験していた子たちは昨年よりももっと上手にこねられて、きれいにお団子作りができるようになっていました。そして2日連続で味噌作りをした子たちは自分たちで工程を把握しているようで、こちらが指示を出さずとも自分たちで協力し合って味噌作りができていました。子どもたち自身も実感として「去年より上手くできるようになって楽しい!」という気持ちを抱いているようで、「何が楽しいの?」と聞くとそういった答えが返ってきました。何事も挑戦してみること・経験してみることが大事です。作業の途中では手に塩が染みて痛かったり、こぼしてしまったり、自分の思い通りにいかないことももちろんたくさんあります。でもその過程を通して、子どもたち自身が自分で気付き、学び、成長していきます。
さらに、手洗いも今回重要なポイントでした。混ぜる・こねるという作業があるため、手だけではなく腕にもたくさんの味噌がこびりついてしまいます。ただ「手洗ってきて」とだけ声をかけても、子どもたちの手や腕はきれいになりません。腕をまくり水で汚い部分を濡らして、石鹸を泡立てて汚いところをよく擦る。そしてツルツルピカピカになるまで水で洗い流す。たったこれだけの手洗いであっても、早いうちから一つ一つ子どもに教えることで後々大きく差が出てきます。固形石鹸を手洗い場で渡して「泡立ててみて」と声をかけただけでは、どうやって泡立てればいいのか分からない子も多くいました。団子作りしかり、手洗いもしかり、普段からどれだけ遊んでいるかということが手の動かし方を知っているかという場面において如実に現れていました。

《日本の文化を子ども達へ》
また、今年の味噌作りには小学生やイギリス人のお父様を持つハーフの子も参加しました。小学生であっても幼稚園生に混ざって、誰よりも興味津々で先生のお話に耳を傾け自分なりに美味しく作る工夫を探りながら味噌作りに参加していました。何事も経験というのは一回やって終わりではなく、積み重ねることで新たな発見や学びが見つかるため、幼稚園生がやっていることに小学生が挑戦してももちろん同じことが得られます。そのため、年齢関係なく好奇心を持って取り組むことができました。後者のハーフの年中さんは、子どもの半数が昨年味噌作りを経験したクラスで味噌作りに参加しました。麹のにおいを感じて感想をお友達と共有しあったり、味噌団子をとってもきれいに作って周りの子に刺激を与える姿が見られました。ご家庭では触れる機会が少ないかもしれない日本の文化を伝える大切な時間となり、本人もたくさんのことを吸収して今後の糧としていく姿がありました。
単なる味噌作りであっても、年齢や経験の差で子どもたちの様子が様々に異なる様子が明らかに見て取れた1週間でした。今年が初めての味噌作りでなかなか上手にできない子も、苦戦して泣いたりしながらも最後までやり遂げることができました。また、時短料理などがある中で味噌作りは手前味噌の歌にあるようにたくさんの工程があり、さらに3ヶ月ほど寝かせなければ食べることができません。そのため子どもたちは、赤ちゃんとほぼ同じ重さの味噌をこれから春までしっかりと面倒を見て大切に育てていきます。来年はまた一回り成長した子どもたちの姿が見れそうです。

《体験談》
最後に今回初めてお稽古に参加された方から寄せられたご感想をご紹介いたします。

本日は、1才4ヶ月の娘と一緒に味噌作りに参加させていただきました。お兄さんやお姉さんに交じっての初めてのお教室、正直なところ、1歳の娘に味噌作りや様々な活動がどこまでできるのだろうと思って参加をしました。

実際は、お兄さんやお姉さんの姿に触発されて、終わってみれば彼女なりにたくさんの活動ができ、充実した時間を過ごさせていただきました。
もちろん娘は、大豆の絵を描く、お豆を掬って鍋に移す、麹と大豆を手で混ぜる、画用紙にシールを貼るなど、どの活動をとってもお兄さんやお姉さんたちと同じようにはできません。でも、皆がそっと見守ってくれて、「ちがうよ」や「できないの?」などと言うこともなく、良いお手本となってくれたことが印象的でした。
たった半日ではありましたが、お兄さんやお姉さんから多くを学んだ一日であったことは、昼食でいただいたお味噌汁とご飯をいつもの倍の量平らげ、帰る前には一緒になって丸椅子を片付けようとしていた娘の姿によく表れていたと思います。

1歳だからこれくらいのことしかできないだろう、という親の思い込みは、「お友達や先生に囲まれて」「やってみたいことが目の前にある」という環境においては、見事に打ち砕かれるということを親として学びました。また、本当の「手前味噌」を作ることができ、私自身「お味噌」がより好きになりました。3ヶ月後にお味噌を食べられることが楽しみです。参加させていただき、ありがとうございました。

<こひつじかい>味噌作り2020

2020年12月15日 / 未分類

《2年目の味噌作り》
こひつじかいでは今週、各クラスで味噌作りをしています。
2年目の味噌作りのため昨年やった子たちは覚えていて、寒くなり始めると「そろそろ味噌作りする?」と聞いてくる子もおり、待ちに待った味噌作りを迎えました。

日頃から食育に参加している子どもたちは料理に関する語彙力が増え、作業の効率も上がり、観察力も抜群です。
圧力鍋に興味津々で聞こえてくる音を自分の言葉で表現してみたり、茹でた大豆の大きさや柔らかさの変化に気付いたりと五感を最大限使って楽しみました。

途中、茹でてペースト状になった大豆と麹と塩を混ぜ合わせる際には、深いボウルに手を突っ込み混ぜてこね合わせることに苦戦している姿も見られました。
しかし全身を使って体重移動をしながらこねることができ、手触りの変化や香り、重さの変化やまとまり具合などを自分の目や鼻、手を使って発見することもできました。

そして何よりも、この1年での子どもたちの成長が顕著に見られました。
昨年はとても小さくて全然調理の作業が進まなかった子や食材をこぼしてしまっていた子らが、1年を経て全く違う一皮剥けた姿を見ることができました。
昨年味噌作りの際に歌っていた味噌作りの歌を覚えていて、歌いながら味噌作りの工程をこなしていく様子は、とてもスムーズかつ丁寧でした。
さらに味噌を団子状にまとめることもままならなかった昨年と比べ、今年は全員が綺麗な団子に味噌をまとめることができました。

たかが団子にするという作業であっても、子どもたちにとっては大変なことです。
昨年の味噌作りの経験を糧にした今年の味噌作りは子どもたちも大人に負けじと主体的に動くことができました。

単なる味噌作りではありますが、1年に1回することで短期間での子どもの大きな成長を感じることができるので、来年の味噌作りも今から楽しみです。

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