<Super Long Ride>初参加のお母様体験談

2020年12月11日

2020年12月6日に行ったSuper Long Rideに初めてご参加されたお母様が体験を綴ってくださいましたのでお届けします!

自転車専用列車
B.B.BASE の旅

2日目の朝。
今日はいよいよ、こひつじ会の歴史上初となる自転車専用列車を使ってのサイクリングの旅!
両国駅から佐原駅まで自転車と共に電車で移動し、佐原駅から約30キロの道のりを経て最後は鹿島神宮駅へ。(計35キロの旅)
子供達にとっては楽しみが倍になる⁈この旅の試みがスタートしました!

そして今回新しくサイクリングに参加した年長さん一名はこの日の8日前まで自転車に全く乗る事が出来ませんでした。
大好きな仲間と何とか一緒にやり遂げたい!という本人の一心と、どんな時も一緒になって無我夢中で共に向き合ってくれた仲間のサポートが奇跡を起こしました。

一そんなたくさんの心が折り重なって、完走に繋がったB.B.BASEの旅一

とにかく前日から興奮のおさまらない子供達。就寝後まもなく街頭の光と朝日を間違えて「朝がきたー!」と威勢よく飛び起きるハプニングもありました。
もう一度、込み上げる気持ちをおさえて眠りにつくと、ついに青空に輝く太陽が子供達を迎えてくれました。
朝食もしっかり頂き、各人が自分の力でしっかり身支度を整え、先ずは最初の目的地、両国駅までの5キロ。

初めて走る街中の私道は普通の河川敷より道幅も狭く、交差点も多い為、みんな緊張がはしります。
それでも持ち前のこひつじチームワークで、気づいた人が先に声を出して危険や注意を促し、声を出し合う事でスムーズにあっという間に駅まで到着‼️
太陽の光をめいいっぱい浴びて輝く早朝のスカイツリーは空に繋がる魔法の塔のようでした。

一いよいよ待ちに待った自転車専用列車へ!一

専用搭乗口から自転車と共に入場し、丁寧にスタッフの方々がその都度お声掛けを下さり、順調に全員がウキウキと車内へ飛び込みました。
立てた状態でしっかりと固定された自転車をみて、「自転車はどうやってとまってるの?何で動かないの?」と子供達も不思議でなりません。見た事のない車内の景色にただただ大人も子供も目を奪われます。
どこにいても発想の芽を大切にするこひつじの子供達は、列車内でもお絵描きや言葉遊びを楽しみながらめいいっぱいの学びを得ます。
気付くとあっという間に佐原駅に到着!
昔懐かしい武家屋敷のような駅にこれから始まる旅に心が弾みました。
駅から最初の休憩所までは13.6キロ。

先頭リーダーの掛け声と共にみんなペダルを軽快にこぎます。晴れ渡る空と気候に恵まれた12月の川沿いは、とても清々しい風が吹きました。
追い風で平坦な道、左右に広がる広大な平地の世界は心に豊かさを生み、マスクで過ごす窮屈な日常を忘れるくらいでした。
子供達は早くもみんな「暑いー!」と元気よく羽織を脱いで半袖になり更にスピードを上げていきます。

次は昼食処「レストパーク四季」を目指し8.2キロの道。千葉県から茨城県に移動します。斜め向かい風を受けながらの道は中々速度が上がらず、初めて自転車の旅に出た小柄な年長さんの子にとってはとても辛抱のいる道のりでした。
先に目的地についた皆は、空腹にもかかわらず、誰一人として休む事なく「みんなで迎えに行こう!」とハンドルを握りしめて元来た道を戻り始めました。
迎えに来てもらった子は、思わぬ光景を目にし、自然と笑顔で溢れ、みんなの温かい応援の力で最後まで諦める事なく目的地に行き着きました。

誰かに心から愛され、誰かと共に生きていると勇気をもらった時、子供達は親の想像を遥かに超えた力を発揮します。
その姿をみて、また親も共に、純粋な人と人との繋がりのあり方を改めて学ぶのかもしれません。

大人顔負けの豪華なお子様セットと、肉厚のうな重でしっかり体力をつけ、次の目的地までいざ出発!
3.5キロの道のりのスタートは坂道がお出迎え。重くなった身体と戦いながらみんな一気に上りきります。
途中で目を引く昆虫や鳥を発見した時は、立ち止まってみんなで感想を言い合います。
どんな時も自分がどう感じたのか表現する・そして素直に表現する自分を受け入れてくれる仲間がいるという安心感は、受験だけにとらわれないこひつじ会ならではの環境です。
そんな一体感が苦境の中でも子供に前を向かせます。

最後は最終目的地、鹿島神宮までの0.7キロコース。
道のりは短くとも、急な坂道を乗り越えなければ辿り着かない厳しい道です。
子供達も一人一人自分で決めたギアに変換し、心を決め一気に駆け上ります。
今まで背中を押してもらっていた子供達が、誰の力もかりずに一心不乱に上りきる姿に目頭が熱くなりました。
初めての年長さんも自分の中での目標に向き合い最後の10mは全力で挑みました。

誰もが上りきったその坂の上で、息が切れながらも自然と笑みに溢れました。

鹿島神宮に御祈りを捧げたら一気に駅に向かいます。
駅についてもまだまだ余力がある子供達は広場で追いかけっこ。
しかし試練はまだ続く!
鹿島神宮駅はホームまで自分で自転車を持ち上げて行かなければなりません。みんな最後の力を振り絞って自転車を抱えながら一歩一歩と進みます。

最後まで誰一人として苦境に屈する事なくこの旅を終えた子供達の背中はまた一つ輝きを増しました。

朱鷺色に光る夕陽を背に、電車の中ではたくさんの絵を描きます。
今あるその素直な表現や感情が深く心に残るようにと。
そして仲間と共にひた向きに切磋琢磨して得た学びがこれからの子供達の未来に繋がるように。

ーこの旅もまた、小さい身体に逞しい生きる力をたくさん生み出しましたー

磯邊季里 @ 2020年12月11日 12:58 コメント: (0)

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