<こひつじかい>斑尾キャンプ3日目

2017年8月6日 / 未分類

キャンプ3日目、29日(土)の朝は雲海の中での体操ではじまりました。雲の中で霧雨が降っているような感じですが高原のにおいを嗅ぎながら、ランニング、ラダーはいつものように、元気よく行いました。雨の中での運動は東京でもできますが、このような環境は、なかなか味わえません。その後は屋内のいつも工作などをするお部屋が体育館に早変わりしました。チームごとで、ゴムだんをしますが、待っている間も色々なお約束があります。例えばバランス、手は上に伸ばしヨガのポーズのようにしたり、工夫を凝らします。また大広間に敷かれたお布団の上でのでんぐり返しや、おいもごろごろに興じるなど、体を動かしました。子ども達は、とても楽しそうに朝のひと時を過ごしました。

今日は、皆の待ちに待ったお楽しみ遠足なので、朝ご飯は、てきぱきと食べるお約束をして腹ごしらえです。楽しみがあれば、食の細い子どもも張り切って食べていました。水着を着て、準備をして、バスに乗り込みます。山の上ははっきりとしないお天気でしたが、天気予報では、晴れマークもついていたので、元気いっぱいに出発です。バスで山をくだり、けやきの森をめざします。約40分のバスの中では歌合戦、はらぺこあおむしと虹を交互に歌いました。こんな子ども達の元気の源はやはりお食事です。朝食は好きなものを食べるのではなく、ご飯とお味噌汁などの和食と、パンとコーンスープなどの洋食を一日おきにいただくことにしました。いずれも地元の新鮮な食材で作られていて、シンプルだからこそのおいしさが伝わるものです。合宿中のスケジュールを考えて、食事の時間を短めに決めました。そんな中でもおいしくいただくことが生活のリズムを整えるように思います。今回のキャンプでは、食のことを真剣に考えて取り組みました。体力がなくては、はじまりません。そのためにも、まずは、きちんとした食習慣を身に付けることを目標に掲げています。
 
 山のお天気は変わりやすいもの、朝の体操の時よりは回復して一安心。この日は子ども達の大好きな川遊びをする予定になっているのです。どんなお天気だって、子ども達にとっては、関係ありません。けやきの森につくなり、歓声をあげ、広々とした雄大な芝生にまっしぐら。冷たい川の水、カエルもいます。滝に打たれたり存分に遊ぶ子ども達。何の遊び道具もいりません。石をどければカエルたちがぴょーん。カエルになったかのように、子ども達もぴょーん。川の流れを肌で感じ、友達同士で水のかけあいっこをしたり、遊びはとまりません。もちろん先生たちも見守るだけでなく、子ども達の視線で童心になって遊びます。長い時間川に入っていると冷えるので、青々とした芝の上を走り回ります。すると自動乾燥機のように体が乾き、温まります。芝の上ではサンダルを飛ばして「明日天気になぁれ~!」と、昔ながらの遊びをしました。サンダルだって楽しい遊び道具に変身です。みんなで芝生いっぱいにとばしたあとは、仲間探し。机の上の勉強だけが勉強ではありません。こんなに楽しい遊びの中にたくさんの学びが秘められています。
もちろん、絶対に人にぶつからないようにするというルールを守りながら。そのあとは、
待ちに待った子ども達の1番大好きな遊びが始まります。

一人一つ水鉄砲を手にすると、大人も子どもも一緒になって、容赦なく、びしょびしょになりながら大はしゃぎ。その笑顔と笑い声は遠くの山々にもこだまするほどでした。
夢中になって過ごす時間って、本当に素敵な時間です。格好も気にせず、子ども達のおかげで先生たちもへとへとになるまで、戦いました。リーダーは、忘れていた子どもの頃の楽しさを思い出しました!とうれしい感想を話してくれました。子どものキャンプではありますが、先生方にとっても貴重な学びの場です。

お母様からのあたたかいお心遣いでジュースやさんを開店。ベンチに色々な種類のジュースをならべ、子ども達はお店屋さんごっこのように買いに来ます。ただジュースを飲むのでも、一工夫加えると一段と盛り上がります。

休憩してジュースをのんだり、キャンディタイムを設けたりしながら、リラックスした後もみんなで川遊びを楽しみました。こひつじかいの子はどんな時間ももっともっと遊びたい!気持ちがいっぱいです。

 本当なら、ホテルからのデリバリーでテントがつくられてのランチですが、今日はお天気がはっきりしなかったので、13時過ぎまで遊んだ後、冷えないように配慮をしてバスに乗りホテルへ戻りました。思う存分体を動かしたので、帰りのバスの中では、みんなお昼寝をして、ちょうど良い休息時間になりました。ホテルに着いても起きない子もいるほどとても良い睡眠ができました。
ここで、温泉に入って体を温めます。大浴場でゆっくり、身も心もほっとでき、すっかり元気になりました。

すっきりとしたところで、大好きなコロボックルの森で、お昼ご飯をいただきました。
 お腹がぺこぺこでパクパク食べる子ども達はランチを完食すると、また元気いっぱいにボールでラグビーをしたり、四葉のクローバーをさがしたり、思い思いの時間を過ごします。
そんなときだって、小さな年少さんも一緒。誰一人として、疲れた!なんて、お部屋の中にいる子はいません。


午後はお勉強やお絵描きに取り組みました。小学生も自分の課題と一生懸命に向き合います。時間を大切にすることも、このキャンプでの毎日で自然に身についてきているようです
夕方になると虫をテーマにみんなで工作をしました。ここでは協力しながら作業を進めることが求められます。人に言われてやるのではなく、自ら考えて行動しよう!これはこのキャンプの目標でもあります。特に年長さんにとっては、必要不可欠な姿勢です。疲れて余裕がなくなってくると指示待ちになってしまいがちですので、やはり体力は大切ですね。みんなが懸命に取り組む中、年少さんの天真爛漫の笑顔が素敵でした。無邪気という言葉が思い出され、その威力を感じました。

 3日目のお夕食はバーベキューです!縦割りのグループに分かれ、食べ物に感謝しておいしくきれいに食べよう!という目標を立てました。もぎたてのトウモロコシをむいて、竹内農園の方に教えていただいた、トウモロコシのなぜなぜを話したり、じゃがいもを炭火に入れてみたり、準備していただいたものだけではなく、自分たちで収穫してきたからこそ出来るスペシャルバーベキュー。お肉をモリモリ食べる子ども達、目標は達成できたと思います。キャンプ中、晴れていると隙あらば外で走り回るという生活をしている子ども達です。普段よりもずっとお腹が空くのでしょう。運動量が多い分、夜もぐっすり眠れます。良い生活リズムとはこういったことなのですね。
 もう一度温泉に入ってからお布団に入った子ども達。バタンキューという表現通り、あっという間に眠りにつきました。
 

<こひつじかい>斑尾キャンプ2日目

2017年8月6日 / 未分類

東京とは異なる気候の高原では、クーラー要らずで布団をかけて寝るのが気持ち良いものです。おかげで朝までぐっすり眠った子ども達、良い睡眠がとれました。
キャンプ2日目の7月28日(金)は6時に全員が起きる予定になっているところ、早い子が起きだしたのが5時50分頃、でもこれは普段のこひつじかいのキャンプでは遅い方です。元気な子達が5時頃には起きだす、それが通常なのですが、今回のキャンプでは起こされるまで寝ている子どもが多く、体力の違いなのでは?と感じました。6時に起床して6時半から体操をはじめました。体操の前には、てきぱき準備を済ませ、その隙間時間にも昨日できなかった日記を書き終えるという課題がありましたが、半数以上の子どもができたようでした。環境づくりは本当に大切で、家では5分、10分の時間をだらだら無駄にしてしまうことが常ですが、周りの様子をしっかり感じ取り、行動に移せました。
 朝の体操の時間では思い切り走ったりラダーをして体を動かします。縄跳びのチャンピオン決めもあります。毎日縄跳びに取り組んでいる年長さんは小学生に勝ちました。毎日続けていることで得られるものを、子ども達も感じていました。雲海がきれい斑尾では、朝日が昇り始め、空がだんだんに覆われていた雲海がきえ、青空に変化します。雲の中で体操が始まり、汗を存分にかいた後はきれいなすがすがしい青空のもと走り回っています。周りから山羊のメーメーという鳴き声が聞こえて来て、年少さんは電車ごっこをしながら山羊と遊ぶという長閑な場面もあり、この朝の時間は、まさに五感磨き、鳥の声に耳を澄ませ、美味しい空気を肌で感じ、すっきりとした高原のにおいを嗅ぐなどキャンプならではのすばらしさがありました。

 いつもなら、腹ペコですぐに朝食ですが、今年はいつもよりもっともっとお腹をすかせ、美味しくモリモリ食べてほしかったので、野山を15分ほどかけ遊んでから朝食にしました。ホテルには中国人の小学生達が合宿に来ていて、朝食の場を一緒に過ごしました。すぐそこに広がる緑の庭を見ると遊びたくてたまらなくなる子ども達、友達と一緒にいるので尚更です。そんな表情はとても素敵だと感じました。
 朝ご飯は前日の夕ご飯と志向を変えて、まずは15分でよく噛んでモリモリ食べよう!と、時間を重視しました。今年のお食事ではお箸やフォーク使いが下手なためにご飯をうまく口へ運べない様子が見られたので、朝食ではご飯を海苔巻きにしてみたところ、どんどん食べれるようになりました。一皿目が終わるまで約20分、その後高原の牛乳やリンゴジュースをいただきました。やはり道具を上手に使うことができることは、根本です。便利なグッズがあったり、またご両親の年代が上がったため、いつまでも赤ちゃん扱いをすることが気がかりですが、3歳までの間にきちんとした生活習慣をつけておけば、最初から癖がつかずにスムーズに自然に身に付けることができます。一度ついた癖を直そうとすることはとても大変なことです。
また、いつまでも小さいと思い、細かくきってあげたり、ほぐしてあげたり、まるで鳥の餌のような食事のとり方は、かむこともかみ切ることもできず、さらには、呑み込むこともできません。離乳食が始まってからの食事のとり方、もう一度考えてほしいと痛感しました。

 予定の時間通りにプログラムが進んでいます。食後にお勉強やお絵描きをしたあと、9時半からパン作りがはじまりました。お絵描きをすることで、感じたことや、思ったことを表現できるようになります。どの子も当たり前のように、描いていくうちに、表現することが億劫でなくなってき始めました。もちろん今回もエプロンを身につけます。なかには、昨日エプロンができずに悔しい思いをした子は、歯を食いしばり、挑戦している姿も見えました。同じ工程をしても、子ども達のやる気は様々で、ここで普段の親御さんの手の掛け方が露骨に子どものやる気に差をつけます。ジャム作りのように縦割りグループで行います。子ども達にとっては同じに見える粉ですが、たくさんの粉の種類の材料を良く教えていただき、真剣に関心を持ち、覚え、混ぜている姿は、一人前のパン職人でした。 生地をこねたり寝かせたり。工程のなかで隙間時間ができるとパン作りの様子を絵に描きました。それぞれがチーズをいれたり、ちいさなまるにしてみたり、ダッチオーブンのなかは、素敵なパン種が並べられました。

炭火で、焼き上げる、これまた、焼けるまでがワクワクです。どのパンがおいしいかコンテストもしてみました。また、キャンプ初日に収穫したじゃがいもでポテトサラダを作りました。薄い皮を子ども達の小さな手で剥いて、野菜やハムも切ります。マヨネーズなどで味付けをしたらこちらもまたグループ対抗のコンテストをしました。新鮮なお野菜を材料に自分達で作ったポテトサラダは美味しくて、普段はマヨネーズが嫌いな子もいつもとは違った面持ちで、一生懸命にコックさんになっていました。途中で味見と称して、つまみ食いをする様子は、本来のいたずら好きな子供の顔です。パンの焼ける間も、とても香ばしい美味しい匂いを嗅ぎながら、タッチフットをしたり、芝生でゴロゴロ、またパン屋さんの手遊びなどをして楽しみました。 パンのお供には手作りのブルーベリージャムも登場しました。ダッチオーヴンで焼いたパンはとても上手にでき、早い者勝ち!というこひつじかいのルールにのっとり、みんなで何度もおかわりをし、あっという間に、パン屋さんは閉店しました。

 午後はホテルの傍のスキー場を探検しました。貸し切り状態のスキー場で鬼ごっこやだるまさんが転んだなど、昔ながらのシンプルな遊びを楽しみます。このキャンプのテーマとなっている虫に接することもできました。トノサマバッタやオンブバッタを見つけて大喜び、一緒になって飛び跳ねる子ども達でした。ZIPlineは、できませんが、そのラインをつかって、逆上がりをしたり、ターザンロープにみたてたり、子ども達は遊びを考える名人。お友達と一緒だから、たくさんの笑顔で、あたらしいあそびをみつけ、小さいお友達も負けずにまじり、身体を動かしました。

 動の後は、静の時間。お部屋に戻りお絵描き、お勉強を集中して行います。くたびれているどころか、時間の使い方がどんどん上手になって行きます。15時からはスイカ割をしました。水着に着替えて2チーム対抗でのスイカ割り、だれとなったって、その時その時に真剣に勝負をする姿は、人生の中でも身につけてほしいこと。ぐるぐる回ると、方向がわからなくなってしまったり、夢中になって、棒のそばにいく子など、それぞれの性格がでてきました。思う存分スイカを食べましたが、でこぼこのスイカは格別においしいようでした。水着を着ているので、これで終わるわけがなく、ホースで水遊びをして存分にはしゃいで、大騒ぎでした。こういったことも仲間と一緒だから楽しさが何倍にもなるのだと思います。子ども達の笑顔は水しぶきにあたる日差しに負けずにキラキラしていました。
 一般の入浴時間よりずいぶん早いので、貸し切りとなった温泉につかりました。なんと贅沢なことでしょう。温泉効果は、てきめんで、いつも塗り薬をつけている子も、肌がつるつる。体調もとても良く元気です。今年のキャンプは、年長さんはお薬がかなりありましたが、その他のクラスは、ほとんどお薬もなく、みんな元気いっぱいで過ごせました。お薬も大切ですが、小さいうちに是非、体力をつけ、薬に頼らない日々が学校生活をスムーズに送る土台です。すっきりしたところで、18時半からのお夕食までの間はお勉強などをして過ごしました。

 斑尾キャンプ初の試み、お夕食後はキャンプファイヤーをしました。天気予報では、お天気が怪しかったのですが、すっかり雲が取れました。日中親善キャンプファイヤー。中国から来ている子ども達も一緒です。小学3年生以上の子どもが来ていたようで、人数はちょうどこひつじかいの子ども達と同じくらいいました。中国のお友達と交互に手をつなぎ、大きな大きな円ができました。点火式も感激!年長さん達がはらぺこあおむしの歌を披露し、一年生が虹の歌を歌うとみんなも合唱しました。夕方から陣中見舞いにお見えになっていたロッジ・ラーのお母さんと校長先生が子ども達の歌を聴いてくださり、褒めていただきました。年長さんは、毎日少しづつ練習していたお歌を、色々な方の前で披露することで、自信にもなってきています。
 キャンプファイヤーの火がなければほんとうに真っ暗な大自然の中です。子ども達は懐中電灯で足元を照らします。星や月や美しく見える夜空の下、火を囲んで過ごすひと時は特別なもの。大自然の中で日本と中国、言葉は通じなくてもすばらしい交流ができたと、子ども達も感じているようでした。
 この日はちょうどまゆちゃんの6歳のお誕生日でしたので、キャンプファイヤーを囲んでお誕生日の歌を歌いました。中国チームにもお誕生日の子がいたので、英語と中国語で歌いました。お祝いされた子ども達は照れ臭そうにしながらも嬉しそうな表情をしていました。二度と経験できない6歳のお誕生日はきっと忘れられない場面として記憶に残ることでしょう。

 遅い時間になってしまいましたが、ホテルに戻ってから飾りつけをしたお部屋でケーキを囲み、こひつじかいチームだけでのお誕生会をしました。ケーキにさしたキャンドルの火の大きさは先ほどのキャンプファイヤーに比べると本当に小さく、火をつけるにしても吹き消すにしても、その大きさの違いが印象的でした。
 セレモニーが終わるとみんなあっという間に眠りにつき、長い一日が終わりました。この日6歳になったまゆちゃんは、はりきって節目の一日を過ごしていたように思います。彼女の笑顔からは自信が感じられました。環境によって気持ちのスイッチが入ること、子どもには大切な契機です。夕方から子ども達の様子を見ていてくださったロッジ・ラーのお母さんと校長先生は、顔見知りの子ども達の3月以来の姿に成長を感じられたそうです。年長だった子は小学一年生になっているので、数か月とはいえ子どもにとっては大きく成長するのに十分な期間と言えるでしょう。成長したというお言葉を頂いて照れくさそうな子ども達、竹内農園で掘ったじゃがいもをプレゼントしました。

<こひつじかい>斑尾キャンプ1日目

2017年8月3日 / 未分類

 こひつじかい恒例の夏のキャンプの季節となりました。
今年のテーマは「森のパーティー」で、虫に着目しています。7月27日(木)7時に東京駅の銀の鈴に年少、年中、小学生の子ども達(後発隊)が集合し、31日(月)までの斑尾キャンプに出発しました。

今回はお母様方も一緒に集合写真を撮り、北陸新幹線はくたかに乗り込みます。スキーキャンプでいつもお世話になっているだいちゃんが同行してくださったので、いつも通りに元気な子ども達はだいちゃんとスキーキャンプ以来の再会を楽しみ、いろいろと話が弾んでいました。車内では学年を隔てることなくみんなが和やかな様子でキャンプがスタートしました。
 約2時間程で飯山駅に着くと、先発隊の年長さん達が出迎えてくれました。ここで全員そろって記念撮影です。飯山駅には、顔出しパネルというのでしょうか?、観光地などにある絵が描かれた板状のものに顔を出す穴が開いているもの、そのパネルがあり、愉快な記念写真が撮れました。

ここからバスに乗ってじゃがいも堀へ向かいましたが、後発隊の元気な様子に圧倒され気味の先発隊は、バスの中でもパワー全開の後発隊を穏やかに笑っていて、そのコントラストが面白かったです。

 目的地は木島平の竹内農園で、斑尾高原でキャンプをするときにはいつもお世話になっているところです。じゃがいもの収穫にトラクターを使っている様子を見た子ども達は大喜びで、リュックを投げるようにして置き、畑へと駆けていきます。皮が薄くてゴロゴロとした大きなじゃがいもがたくさん採れ、収穫袋一杯のじゃがいもは子どの達の体重より重かったのかもしれないほどでした。じゃがいもの根には赤ちゃんいもがついていて、おいしくいただくお料理についても農園の方がお話ししてくださいました。農園にはカエルもたくさんいました。カエルをつかまえようと奮闘する子ども達はほんとうに元気いっぱいで、つい先ほど東京から着いたとは思えないほどの馴染み様でした。

 トウモロコシ収穫も体験しました。トウモロコシ畑に入っての収穫だと子ども達の背丈では無理があるので、農園の方が予め畑からトウモロコシを茎ごととっておいてくださいました。そこからもいだ、まさにもぎたてのトウモロコシは生のままでもおいしくいただけることを教わり、みんなでかぶりつきました。水分が飛ぶような瑞々しさ、そして甘くておいしいこと!子ども達に満面の笑みが広がりました。先程のじゃがいもと同じように下の方に白っぽいオマケのようなとうもろこしもなっていました。

 きゅうり畑へ行ってみると、きゅうりのトンネルができていてその様子を絵に描きました。背後は高原、山がくっきりと見え壮大な景色です。そばには大豆やイタリアントマト、パプリカやすももがなっていました。子ども達はこういった場所を駆け回って楽しんでいました。すももといえば、年長さん達が2日前のお稽古で歌ったはらぺこあおむしの歌詞にすももが出てくるので、実物を見た年長さんは大喜びでした。

 早速たくさん体を動かし喉はカラカラ、泥だらけでホテルへ到着すると、ウェルカムランチが待っていました。ホテルのお庭でおにぎりやカツなどをそれぞれがいただきます。たくさん用意していてくださったのに、子ども達は完食、おなか一杯です!この気持ちが良いほどの食べっぷり、おとなしい先発隊に後発隊が元気を持ってきてくれたようでした。一年生の中にはこのサマーキャンプが4回目となるベテランもいます。勝手知ったるホテル内を自分の家のように走り回る様子からは「ただいま」というご挨拶が聞こえてくるようでした。こうして全員揃ってのホテルでの生活がスタートしました。

午後は縦割りの4つのグループに分かれて恒例のブルーベリージャム作りをしました。大粒のブルーベリーをみんなで煮て、お砂糖を入れてブルーベリーを潰します。年少さんも満面の笑みで率先して参加しています。その楽しそうで素敵な笑顔が周りを元気にしているようです。つまみ食いをしてみると、ああ美味しい!瓶に詰め、ラベルを貼ったり蓋にカバーをかけたりするとまるで商品のよう、素敵な仕上がりです。こぼれたジャムやお鍋に残っている少量のジャムをぺろぺろなめる子ども達、それはお行儀が良いことではありませんが、ここでは自分たちが楽しく作ったものへの興味があるからこその行為、良いではありませんか!
 さて、ここで一つ気が付いたことがあります。キャンプにはエプロンを持ってくることになっていました。ご家庭で準備をするときに、子どもが自分でつけられるようなエプロンを、という視点があったでしょうか?せっかく持ってきても自分でつけられないエプロンではいけません。つかいやすいか?紐は結べるのか?そんな配慮を持って準備をしてほしいと思います。自分でエプロンをつけることができずに、早速作業にとりかかっている仲間を横目でうらめしそうに見ている子どもがいました。加えて言うと、小さな子どもにビニール素材のエプロンを用意することがありますが、これは汚れに対して便利なようで、小さな子どもの体に馴染まず良い選択とは言えません。記名はもちろんのこと、子どもが使うことを考えた準備をすることはとても大切です。学校生活を送ることを想像すれば明らかです。

 大成功のジャム作りのあとは、フリスビーを作ったり工作をしたり、お絵描きをして過ごしました。
 夜ご飯はバイキング形式です。キャンプのテーマの一つに食育があります。きちんと食べることで体を作る、これは楽しい学校生活を送る上で不可欠です。どんなに気持ちがあっても体力がなければ楽しめないでしょう。今年度は年長クラスのことが少し気がかりでいます。食べ物への興味、噛んだり飲み込んだりという食べ方、年中や年少クラスに負けていると感じることがあるのです。特に団体生活を送る上で、今のままでは支障が出るのでは?小学生になってから子ども達が困るのでは?と。みんな揃って食べ物に感謝していただく、残さずに食べる、日本の小学校ではスタンダードなことも、好きなものだけを食べれば良い、残しても良いなど、インターナショナルな教育機関では様子が異なります。小さな子どもが何を当たり前として育つか、その環境作りは親の責任です。団体活動をする上で子どもが苦労したり損をしないように、日頃から心を砕いてほしいと思います。

 この日の夕ご飯は自分が取ったものを残さずに食べるという基本に忠実にしたところ、全体でごちそうさまをするまでに1時間15分かかりました。一番最後のごちそうさままでは2時間30分!早く食べ終わった子は日記や勉強の時間になりますが・・・2時間30分とはどういう時間なのか、子ども達と話しました。新幹線に乗れば東京から飯山まで来れる時間です。自分で体験したことを例に考え、子ども達の意識に強く働きかけたいと思いました。キャンプという集団活動のなかで、食事の時間をどのように捉えるか。食育の観点を忘れないことを第一に、これからの日程の中での課題となりました。
 キャンプ初日から盛りだくさんでしたので、子ども達はくたくたで、温泉で疲れを癒した後はあっという間に眠りにつきました。年少さんも泣いてしまうことなく朝までぐっすり。ほんとうに、いつも笑顔で楽しんでいる年少さん達で、年齢に関係なく子どもの気持ち、気力によって楽しめるものだとつくづく感じた初日となりました。

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