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<こひつじかい>冬探し遠足

2018年2月13日 / 未分類

気温13度という暖かな日に、子どもたちが渋谷ハチ公前に集まってきました。渋谷までの交通手段も子どもそれぞれで、ランニングでくる子どももいました。お母様、お父様にいってきますのハグをして、いざ、せたがや梅まつりが開催されている羽根木公園へ向かいます。
昨年は自転車チームと電車チームで分かれましたが、今年は前日の雨を考慮し、全員電車で向かうこととなりました。まず、田園都市線に乗り三軒茶屋へ向かいます。渋谷駅ということもあり、多くの人が行き交っていましたが、子どもたちははぐれることなく三軒茶屋まで向かうことができました。季節ごとの遠足で様々な場所へ出かけている経験があるからこそだと思います。

三軒茶屋につき、世田谷線に乗り換えます。玉電110周年を記念した招き猫電車が描かれている期間限定きっぷを手に山下駅へ向かいます。この限定きっぷの裏には路線図があり、子どもたちは指をさしながら駅名や自分の居場所を確認して楽しんでいました。また「本当に路面電車なの?」と乗る前にドキドキしていた子どもたちですが、いざ車窓を眺めるとすぐ隣に家があることや、踏切があることを発見し驚いていました。山下駅に着くと10分ほど歩いて、羽根木公園へ向かいます。
羽根木公園につくと、満開の梅が出迎えてくれました。子どもたちは「梅の甘い匂いがする」と視覚だけでなく嗅覚でも梅を楽しんでいました。この羽根木公園では、昔ながらの茣蓙やむしろが敷いてあり、日本の文化を感じられる空間でした。

多くの梅がよく見える場所につくと、スケッチが始まります。子どもたちはそれぞれ梅のよく見える場所を探し、スケッチをします。大きな真っピンクな梅の木を一本描く子どももいれば、多くの梅を見渡しその景色を描く子どももいます。自分の描きたい梅を選んで描くため、子どもたちの梅の絵は生き生きとしていました。
スケッチを終えると、思いっきり遊ぶ時間です。気温も朝よりもますます上がってきたため、子どもたちは次々に半袖半ズボンになっていきました。初めに遊具のある公園で遊びます。ブランコやすべり台、スプリング遊具など様々な遊具がありましたが、一番人気だったのはグローブジャングルでした。初めは大人がまわしていましたが、子どもの体力には敵わず、最終的に子どもが4人ほどで、走ってまわし楽しんでいました。次に迷路公園で遊びます。迷路では鬼ごっこをしたり、隠れんぼをしたり、思う存分、体を動かすことができました。

沢山体を動かした子どもたちはおなかがぺこぺこです。この日最年少だった子どもが一番に食べ終えてしまうくらい、お弁当もすぐに食べ終えてしまいました。
食べ終えてから梅を見にお散歩をし、それからアスレチックへ向かいます。アスレチックでは子どもたちのチャレンジしようとする様子が多く見受けられました。高いところに登れるまでよじ登り続ける子どもや、高いところからジャンプする勇気がなかなか出なかった子どもが勇気を出してジャンプしてみる姿など、アスレチックの至る所で「やったー!できたー!」という声が聞こえてきました。最後まで諦めずにチャレンジし、できた時の達成感をこのアスレチックで多くの子どもたちは実感していただろうと感じます。また、アスレチックでは他のお友達とも関わり、共に楽しんでいました。名前が分からなくても、人見知りをせず一緒に遊ぶことができる優しい心を持った子どもたちが多くいるなと改めて感じました。

アスレチックでの遊びを終えた子どもたちは泥んこでした。普段の生活でここまで泥まみれになって体を動かし遊ぶことはなかなか無いと思います。子どもたちにとって素敵な時間となったでしょう。
思う存分アスレチックで遊んだ後はおやつタイム。名残惜しみながらもアスレチックを後にして梅の木に囲まれた広場に戻ります。戻る途中で、梅のほかにも沢山の冬の花や春の花が並んでいるのを見つけました。その中に福寿草を発見!「福寿草があった!}とみんなが大注目です。
なぜかというと、冬の間に本物を見つけたら色を塗りましょう。といって様々な冬の花が描かれたプリントをもらっていた子ども達。椿やサザンカなどはすぐに見つけて色を塗れたよ!と報告してくれている中、普段の生活でなかなか見つけられずにいたのが福寿草でした。「これが福寿草なんだ!」「黄色いお花なんだね」「帰ったら色が塗れる!」と顔を近づけてよーく観察していました。
また、朝公園に着いた時にはつぼみだったところの梅が開花していたり、春の訪れを感じられる一日となりました。

帰り道、顔についた泥などを拭きとり渋谷へ向かいます。帰りの時間の渋谷は行きの時間よりも多くの人々が行き交っていました。ですが子どもたちはぶつからないように上手にすり抜け、無事にお迎えに来たお母様、お父様のもとへ帰ることができました。
この遠足では季節を感じるだけでなく、体をたくさん動かし、子どもたちの諦めない心、共に楽しむ心も育まれたことでしょう。

<こひつじかい>阿部恭子先生 お絵描き教室

2018年2月1日 / 未分類

2018年1月30日
阿部恭子先生 お絵描き教室

 「子どもを育てるうえで何が大切か」子どもに良い環境を提供したい、子どもによりよい教育を受けさせたい、ということは、親や教師なら誰しも思うことだろう。良い学校に入り、良い環境を準備し、安定した将来に近づけること。子どもの幸せを願っている人なら、そう思うはずだ。では、一体「良い環境とは?」「良い教育とは?」何なのであろう。
こんなテーマを掲げて、今回のお絵描き教室の様子を覗いていただきたいと思います。

子ども達が待ちに待った恭子先生の来日。先生とおなじアクリル絵の具と筆を握りしめ、目をキラキラさせながら子ども達は広尾に集合。今は便利でバンコクとの遠隔操作で先生のご指導を受けている子ども達、はじめましての子ども達、それぞれが先生への思いは違っても、太陽のような明るい絵を生み出す恭子先生にお目に掛かれば、恭子先生マジックで、いっぱしの豆画家に変身です。今回のテーマは、「自分を描こう!」
太陽の日差しを燦々と浴びながらのお稽古場で、まずは、先生と一緒にお顔の研究。「顔はどうなっているのかな?」「どこにお顔の部品があるのかな?」なんて、お友達の顔を見たり、自分の大きな写真を見ながら、ディスカッション。どんなことにも取り組む前の準備が必要だということを感じます。お顔について、色々と楽しくお話しをする子ども達、気持ちもウキウキしてきました。今日は、大きなキャンバスに、自分よりも大きなお顔を描きます。鉛筆で鏡を見ながらデッサンをします。何度も何度も納得いくまで描いては、消して、の作業を繰り返します。子ども達の目は、真剣です。3歳のお友達だって、鉛筆片手に描き続けます。

待ちに待った、絵具の使い方を教えていただきます。18色の絵の具を、ただその色として使うのではなく、混ぜ合わせて自分色を作る作り方を先生の話術とデモンストレーションで教わります。色は、果てしなく生み出されることも教えていただきました。
肌の色も、何回も何回も自分のお顔の色に合わせて作っている姿は、まるで研究者でした。細い細い筆で点々を重ねて塗り上げていきます。一生懸命に描いていれば、先生からお褒めの言葉をいただけたり、また恭子先生コールがお部屋中に響きます。先生がそばに来てくださると、子ども達はまたパワーをいただき、筆が滑らかに運びます。

夢中で時間を忘れて、キャンバスに向かっている子ども達、こんなにも集中力があるということにびっくりさせられました。こんなにじっくり自分のお顔を見ることも、きっと生まれて初めてではないでしょうか?
大きく描いているからこそ、お顔ができてくると、誇らしげに嬉しそうにいい笑顔になります。肌の色ができてきたら、目の描き方を教えていただきます。「皆の目は、きらきら輝いているから、生き生きとした目を描かなければいけないよ!」に全員が納得。
先生の教えをもとに筆を動かせば、息が吹きかかったように素敵な自分になってきました。髪の毛も一本一本を丁寧に描いていきます。
どんなことも、時短で端折ってしまうのではなく、このように忙しい時代だからこそ、この幼少期に丁寧にすると、時間はかかっても、出来たものが生き生きとしてくることを覚えてほしいと思います。

最初に掲げた「子どもを育てるためには、何が必要か」ということで、今回のお絵描き、恭子先生との時間が、子ども達にとって、絵を描くという最高の環境を与えてくださったということになると思います。絵が上手に描けることもとても大切なことですが、絵を描きたい!真剣に取り組めば、年齢に関わらず、その時に納得できるその時にしかできない素晴らしい作品が出来ることを身体で覚えるでしょう。絵を描くためにも、たくさんの準備が必要だと知ることも、きっと子ども達の中に種として、まかれたと思います。子どもが、たくさんの好奇心の芽を持つためには、目的をこなすだけではなく、親子で、その目的までにどのようにアプローチをしたら良いかなのではないかと言うことを、改めて今回感じました。

日が落ちた広尾の真っ白い壁は、気が付けばギャラリーのようになりました。生き生きとした眼の自画像が所狭しと飾られ、圧巻でした。それぞれがそっくりの自画像に満足、うっとりとした顔は、心から満たされた時間を過ごすことが出来た満足感だったように映りました。

最後に絵日記を描いた子の文にも、そんな様子がとてもよく描写されていました。
先生が、子ども達に会って一緒に絵を描きたい!と言うお言葉をくださったからこその素晴らしい時間、環境が作れ、ご指導とともに、魔法の言葉をかけていただいた子ども達は、きっとそれぞれが素敵な宝物をいただけました。
たくさんの「ありがとう!」がたくさん蒔かれました。

親子共々ニッコリ笑顔。とても良い雰囲気の最後に恭子先生にはもちろん、私たちスタッフにも深々と感謝の気持ち伝えてくださったお母様。とても気持ちが良く、そして単純に嬉しかった。そうやって会は終わりました。

 「良い教育とは?」そのひとつには、「その子がその子らしくいられる環境を準備すること」これが、とても大事なことだと改めて感じた。
 また、「ありがとう」と、たった5文字を伝えられた時、心がホッとしたのは、きっと子ども達にも伝わっているのではないかと思う。簡単なことだけど、なかなかできないことでもある。感謝の気持ちを述べられることで、人としての温かさを感じる。そして「心」を大切にすることは、とても大事なことだと改めて感じた。
恭子先生が、また来てくださる日まで、少しずつ、子ども達と絵をかいていこう!
 子どものころに、伸び伸びとその子がその子らしくいられる環境を準備し、心が充実できる環境作りに邁進したいと思う。

<子育てセミナー>「ワクワク子育て!」~気づきと学びの子育て法~

2018年1月24日 / 未分類

 1月15日月曜日に、玉川高島屋屋上にある玉川テラスで、今年はじめての子育てセミナーを行いました。「本当の知力を身につけさせる方法、子育てで大切なこととは?」というシリーズで開催しているこのセミナーには、普段お稽古場でお目にかかるお母様方以外にも、このセミナーだけに参加してくださる方もいらっしゃいますし、セミナーに参加されたことからお稽古場にいらっしゃるようになった方もいらっしゃいます。セミナー初参加のときに出会った赤ちゃんはまだ4か月だったのに、今ではもう歩き出し、赤ちゃんとは呼べないような成長ぶりを、親戚のような気持ちで嬉しく拝見しました。他にも赤ちゃんや小さなお子さんをお連れの参加者がいらっしゃり、そろそろ年長進級、小学校受験が具体的に進んでいくことに緊張気味のお母様方は、とても癒されたのでした。
 セミナーの冒頭で皆様に自己紹介をしていただきました。「楽しく子育てをしたいのに、現実はなかなかそのようにできない」「長子はもう中学生、一度は経験した子育てでも、もう一度原点にかえって第二子の子育てを学びたい」「書籍を読んだことからセミナーに参加してみたいと思った」などなど、それぞれの思いをもってこの場に集まってくださったことが伺えます。とても落ち着き恵まれた環境で、子育てを大切にしている思いに導かれた皆様がお集まりになっていることが感じられます。ふと立ち止まり、ご自身の考えや気持ちと対話していただきながら、私のお話を聴いていただける、今回もそんなセミナーとなりました。

 もうすっかりお馴染みになりましたが、まずは「このセミナーが終わった時にどうなっていたら最高か」について書いていただきました。限られた時間のなかでお伝えしたいことは沢山ありますが、このひと手間は外せません。ご自身の手で考えや思いを書き留める。何でも「写メ」してしまえば済むかのような世の中で、こと子育てにおいてはこの手間を大切に積み重ねていってほしいと思います。自分だけが読むものであっても、きれいな字で書く習慣をつけましょう。子どもの習慣へとしっかり伝わるものなのですから。
 今回は特に10歳までの子育てを意識してお話しをしました。この頃までに、何しろ土台を作る!そんな覚悟を持ってほしいと思います。今はスマートフォンという、お母様達の目の届かないところで子ども達の世界が広がっていく時代、その状況になってからあたふたと子どものスマートフォンをこっそりチェックするような対処法をとるべきではありません。信頼関係をどのように築いていくのか、子育てでとても大切なことです。
 テーマに定めた「ワクワク子育て」、これには子育てが上手くいくヒントが込められています。子育てと言うものの実は親も一緒に成長する、そんなチャンスがあると考えれば、肩の力を抜いてワクワク楽しめそうではありませんか?もちろん、そのためのポイントは幾つかあります。例えば時間の過ごし方についてです。
 子どもとのゆったりとした豊かな時間を楽しめているでしょうか?そもそも「ゆったりとした豊かな時間」とはどんなものなのか、イメージできない人もいらっしゃるかもしれません。昨日、お稽古場の子ども達と毎年恒例の凧揚げをしました。冷たい風が強く、苦戦する子どもが多い中で、ご機嫌な様子で凧揚げを楽しむ女の子がいました。推察するに、おそらく彼女のお母様は子どもの頃に凧揚げを楽しんだ経験があり、今回の凧揚げに向けてお家で一緒に準備の時間を持たれたのでしょう。その時間はお母様にとっても彼女にとっても楽しいひと時であったに違いありません。例えばこれが、ゆったりとした豊かな時間と言えると思います。
 お母様の得意な分野を生かし、親子で楽しむ。幼稚園から帰ってから、そんな時間を是非日常的に持ってほしいと思います。子どもに様々な経験をさせてあげたいと願って、複数の習い事をさせるご家庭があります。しかしインプットばかりしていても子どもの力にはならず、いわゆるつまみ食いで終わってしまい、忙しいスケジュールに子どもも親も疲弊し、いつも時間に追われるという事態も見受けられます。まずは幼稚園や学校での活動に十二分に取り組むことが一番大切です。先生方が準備し、教えてくださることを目一杯享受できるような環境作りを目指し、幼稚園や学校を楽しむことがとても重要なのです。
 もう一つ、ワクワク子育てのヒントは「時間管理」にあります。何かやらなければならないことがあるときに、子どもは「あとでやる」と言い、結局は時間不足となる、こんな話をよく聞きます。同じ時間でも、大人の感覚と子どもの感覚が違うことを意識しましょう。つまり予定をタイトに決めすぎないで、「のり代」とも言えるようなゆとりを心がけるのです。時間管理ができなければゆったりとした豊かな時間をつくることができませんし、この余裕のなかで生まれる会話から、子どもは言葉を覚えることができます。
 子どもの個性によっては、時間管理に工夫が必要なこともあるでしょう。そこはお母様の知恵の出しどころ!表やカードを作るなど、楽しい工夫をして乗り越えましょう。それでも上手くいかず、ついイライラしてしまうことがあるかもしれません。そんな時はちょっとした言葉を思い出してみてください。このセミナーでは「輝くことば」として、「あいうえお」からはじまる子育ての鍵となるような言葉を紹介しましたし、求める気持ちがあれば色々なところでお母様一人一人の琴線に触れるような言葉との出会いが得られるものだと思います。
 ワクワクしながら、10歳までの土台となる子育て期を楽しむ。それができたらどんなに良いでしょう。多くのお母様がそれを望みながらなかなか実現できずにいらっしゃいます。
けれども今回お話ししたヒントに、何も特別なことはありません。情報に振り回されずに、日本人が昔からやってきた子育ての知恵を見直し、ゆったりと豊かな親子の時間を大切に過ごしましょう。どの子にとっても子育て期はかけがえが無く、限れらた時間なのですから。生活習慣においても学習においても言えることですが、大切なことは繰り返し繰り返し、基礎的なことを反復して身につくものです。こういった丁寧な積み重ねによって得られたものこそ、その後の成長を促し支えるものになることを忘れないでください。そして私達大人も、大切で基本的なことをついつい忘れがちになることはありませんか?今回お話しした内容も、様々な場面でお話ししたことが含まれています。毎日を必死に過ごしているお母様方にとっても、このセミナーのような場で、時々ふと立ち止まってご自身の子育てについて思い返してみる、そんな時間がとても大切だと考えています。大切で基本的なことは繰り返し繰り返しで身につける、子どもも大人も一緒なのですね。
つい先日行われた大学センター試験ではムーミンに関する出題があり、話題になりました。ゆったりとした豊かな時間を過ごす習慣を持った子どもならば、良い答えを思いつくことでしょう。

 セミナーの最後に書いていただいたアンケートには、次のようなコメントが寄せられました。ほんの一部ですが、ご紹介します。

・お話を伺い、反省ばかりです。まずはゆったり、子どもの話を聴いてあげたいです。
・自分の気持ちが明るくなりました。今しかないこの時を、子どもと向き合いたいです。
・再度、生活を見直そうと思いました。
・余裕のない毎日の理由が分かった気がします。
・自分は子どもにとって良いお手本か?きちんと考えていこうと思います。

 都心でも積雪がある寒い寒い一月の一日。それでもふと植え込みに眼をやると、沈丁花の蕾が赤く色付いていました。時に厳しい環境であってもするべき準備を整斉と行い、花開く日をじっと待っている。そんな自然の姿に、何か教えられる思いがします。限りあるかけがいのない子育てについて、また皆様とゆっくりお話してまいりたいと思います。

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